2014年度 国立高等美術学校/フランス 小林紗世子
氏名 | 小林紗世子 |
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学年 | 1回生 |
学部 | 美術研究科大学院博士課程 |
専攻等 | 日本画 |
留学先 | 国立高等美術学校(Ecole nationale superieure des Beaux-Arts)/フランス |
留学先専攻 | Paining |
留学期間 | 2014年9月~12月 |
留学行動記録
9月10日 | 日本出国 |
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9月10日 | パリ到着/ホテルに宿泊 |
9月11日 | CROUSの部屋に移動,滞在申請の後入居 |
9月15~19日, 22~26日 | 語学学校 |
9月29日~10月3日 | オリエンテーションウィーク |
9月29日 | 仏語レベルチェックテスト |
9月30日 | コーディネーターへのプレゼン(アトリエ選びのアドバイスを受ける) |
10月1日 | アトリエ探しと授業登録開始,登録出来次第順次授業開始 |
10月16~18日 | イギリス旅行 |
12月8,9日 | 交換留学生展 |
12月20日~ | ボザール クリスマス休暇 |
12月18~22日 | ドイツ旅行 |
12月26日 | CROUSを引き払う |
12月28日 | パリ出発 |
12月29日 | 日本帰国 |
授業や制作について
ボザールは,先生と学生との間,また学生間でも,制作や作品について話すこと・意見を交わすことが重視されており,校内での会話は仏語が中心,人によっては英語も交えながらコミュニケーションをとりました。
アトリエ制作は,学生が各自希望の先生の元へ行き,アトリエに入れるように自分のアートワークをプレゼンテーションします。また,アートワークに必要な技術を得るために,テクニックの授業を自由に選び参加することができます。これには学科の区別は無く,交換留学生も自分の興味に合わせ授業を選択することが可能です。しかし,ディスカッションに参加出来るレベルの仏語能力が求められるクラスもあります。
12月に開催される交換留学生による展覧会のために,11月から展示に関するミーティングが始まります。展示への参加は義務ではありませんが,今年度は殆どの交換留学生が出品していました。
現地の暮らし・語学について
生活は,スーパーや個人経営の専門店が沢山あって,品物は何でも揃うので,困ることはあまり無いですが,そもそもの物価が全体的に高いです。日曜日には殆どのお店が閉まります。ボザールの学生ですと言うと割引してくれる画材屋があるので利用していました。
語学は,2週間ほど現地の語学学校に通いました。NHKの仏語ネットラジオを聞いたり,映画館へ行ったりして勉強しました。大学のガイダンスは英語です。交換留学生たちの間でも英語が使われますが,教員や事務の方,フランス人学生との会話は仏語が基本です。
留学を終えての感想
私にとってフランスへ行くメリットは,学校はもちろんとして,とにかく美術館が多く新旧様々な作品の実物を間近で見られることでした。3カ月という限られた留学期間を”吸収”に当てようと様々なものを見てまわり,パリ・ロンドン・シュトゥットガルト・ミュンヘンへ赴き,質の高い作品を前にして感動して,打ちのめされる時間は厳しいながらも心地がよかったです。見るのも聞くのも全てが”私”に”何が大事か”を問いかける,そんな状況に身を置けたことは幸運であり,今後はどこに居ようとも,場所に甘んずることなく自分と向き合って考え続けることができるようになれたと思います。幅広いジャンルを見てまわる中で自分の制作を顧みたとき,やはり,「私は岩絵の具で絵を描く」と思えたことがこの留学の大きな成果です。