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2015年度 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート/イギリス 永井麻友佳

氏名 永井麻友佳
学年 修士課程2回生
専攻等 油画
留学先 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(Royal College of Art)/イギリス
留学先専攻 Painting
留学期間 2015年9月~12月

留学行動記録

9月6日 日本出国,ロンドン到着/ホームステイ開始
9月7日~18日 語学学校/住居探し
9月19日 ホームステイ終了/フラットに移動
9月23日~25日 インターナショナル・オリエンテーション
9月29日 授業登録/秋学期 開始
9月30日~10月1日 専攻説明・レクチャー等
10月1日 スタジオで制作開始
10月3日~5日 ドイツ旅行(ミュンヘン,ベルリン)
10月12日 Crit 参加
10月15日 プレゼンテーション
10月20日 チュートリアル
11月2日 Crit 参加
11月19日 チュートリアル
11月24日 チュートリアル
11月27日~30日 リヴァプール,マンチェスター旅行
12月7日 Crit 参加
12月11日~13日 搬入
12月14日 Crit 発表/交換留学生展オープニングパーティー
12月14日~18日

交換留学生展

12月18日

学期 終了

12月30日 ロンドン出発
12月31日 日本帰国

渡航~オリエンテーションまで

授業開始の約3週間前にロンドンに渡り,始めの2週間はホームステイをしながら語学学校に通いました。語学学校は午前クラスを取っていたので,午前中は語学学校,午後は博物館や美術館に行ったり街中を散策したりとロンドン観光をして,この2週間はかなり充実していたと思います。唯一大変だったのはホームステイ先の食事がイマイチだった事ですが,イギリスらしい面白い経験になりました。オリエンテーションの日まで特に学校に行く事はなく,初めてRCAに行ったのは留学生オリエンテーションの時です。3日間あった留学生オリエンテーションではテムズ川クルーズやウェルカムパーティー等のイベントがあり,いろんな国の学生と交流することが出来ました。

授業や制作について

制作室は2回生と同じフロアに入りました。新学期だったため制作室がとてもキレイだったので感動しました。机,椅子,新品の棚が支給され,画材さえ揃えばすぐに制作を始められる状態です。ロンドンには画材屋が何件もあり,同じPaintingの学生が安いところなどいろいろ教えてくれたので特に困りませんでした。学校が始まって1週間後くらいには1回生による作品プレゼンテーションがあり,私も参加しました。 授業はPaintingでは基本的に一つのタームの間で個人チュートリアルが3回(担当チューターと2回,その他のチューターと1回)とMonday seminarという毎週月曜日に学生の作品をみてディスカッションをする授業があります。セミナー自体は毎週ありますが,一人が参加するのはタームの中で自分の作品を出す機会が1回,オーディエンスとして参加する機会が2回で計3回になります。Monday seminarは午前10時頃から午後5時頃までの長丁場で,8~10人ぐらいの学生の作品を一つの作品に約30~45分くらいかけてディスカッションをしていきます。みんな話すのが速く,難しい単語や表現も飛び交うので,会話はその場ではほとんど理解できませんでした。毎回ボイスレコーダーが必xです。ただ学生の作品をじっくり見る良い機会です。

個人チュートリアルは自分の制作室にチューターが来て作品を見ながら30分程話をします。チュートリアルでは担当のDavid Rayson教授が私の作品を見ながら知っておくべき作家や見に行った方がいい展覧会を紙に書き出しながら教えてくれました。自分の語学力のせいでそこまで深い話は出来ませんでしたが,教授から作品を見た感想等を聞くことが出来ました。David先生との2回目のチュートリアルでは,制作中の作品を見ながら日本とロンドンで制作にどのような変化があったか,どういう事をやりたいのかといった話をしました。Milly Thompson教授とのチュートリアルでは,作品の感想,他のメディアでの見せ方や展示方法など面白い意見をもらえました。

Term最後のMonday seminarで自分の作品を発表しました。先生や周りの学生が私に気を使ってシンプルな英語で話すよう心掛けてくれました。それでも難しいのですが,とても助かりました。意見も,絵画の文脈から冷静に分析しているものから,ここが良いここがよく分からないといった単純な感想までいろいろぶつけてきてくれました。意見に自分がうまく反論できなかったりして悔しい思いもしましたが,それを含めて新鮮で面白い経験でした。本当にみんな意見を言う事が上手です。

チュートリアルやセミナーがない限りひたすら自由な時間なので,スタジオにいる時間がほとんどでした。だいたい昼過ぎ頃に学校に着き,夜9~10時頃までスタジオにいました。ほぼ毎週水曜日にアーティストトークが企画されているので暇な時はたまに見に行きました。

ロンドンに来てから何を描いたらいいのか,何が描きたいのか,ずっともやもやしながら前半はドローイングを続けていたのですが,後半を過ぎ12月前くらいでようやく描きたいものがはっきりして,そこから急いで制作を始めました。RCAの学生のみんなは制作スピードが速く,どんどん制作を進めていくので,刺激になる分うまく進まなかった間はかなり焦りました。

学期最終週の12月14日から18日の間に京芸からの交換留学生3人で展覧会をしました。3人で話し合ってフライヤーを作り,展示前は担当のMariaと連絡を取りながら準備しました。ギャラリーが普段通り道のような場所な為,多くの人が足を止めて作品を見てくれ,知らない人でもすぐに感想を伝えてくれるのが凄く嬉しかったです。

現地での暮らしについて

生活で不便を感じることは全くありませんでしたが,ロンドンは何と言っても物価が高いです。特に家賃,交通費,外食は高いです。食事はほぼ自炊をして出来るだけ節約するように心がけていました。治安に関しては,ロンドンの街を歩いていて,危険を感じる事はほとんどありませんでした。パリのテロの後,ロンドンでも地下鉄でテロと思われる事件がありましたが,街の雰囲気は特に変化もなく,いつも通りでした。

私はフラットの大家さんに恵まれたので,生活の中でのトラブルや心配事は全くありませんでした。毎日安心して暮らす事ができたのは本当に大家さんのおかげだと思います。