伊藤 学美

氏名 伊藤 学美
学年 1回生
学部 美術研究科修士課程
専攻等 版画
留学先 アールト大学芸術学部(Aalto University Department of Art)/フィンランド
留学先専攻 Fine Art
留学期間 2011年8月~12月
留学行動記録
8月25日 ヘルシンキに到着する。
8月26日

個別にオリエンテーション

(本来は22日、23日がオリエンテーション日だったのですが、ビザの発効が間に合わず参加出来無かった為、個別にして頂きました。)

学生証、学籍番号、大学用メールアドレス、定期の申請用紙の重要書類をもらう。

8月29日

図書カードをつくる。

9月からのホームステイ先が決定。

8月30日

Department of Artのコーディネーターに会い、授業登録の説明を受ける。

ブラックキー(大学の一部施設を利用する為に必要な鍵)をつくる。

8月31日

定期をつくる。

日本大使館へ行き、在留届を提出する。

9月1日

学期始めのオープニングセレモニーが行われる。

ホームステイがスタートする。

9月2日 10月からのアパートが決まる。
9月14日 授業Drawingが始まる。
9月19日 授業Advanced Intaglioが始まる。
9月20日

ユヴァスキュラへ版画工房の見学に行く。

工房のスタッフの方にお話を伺う。

9月24日 研修旅行でFiskarsへ行く。
9月27日 授業Basic woodcutが始まる。
10月1日

アパートに引っ越す。

これに伴い、在留届の変更願を提出する。

10月11日 フィンランド人版画家Tuula Moilanenさんのアトリエを訪問させて頂く。
10月25日 Basic woodcutの中間合評が行われる。
11月11日 Drawing の中間合評が行われる。
11月21日 Advanced Intaglioの最終合評が行われる。
11月24~30日

ノルウェー、ストックホルムを旅行する。

ムンク美術館、ノルウェー国立美術館、ベルゲン美術館、スウェーデン国立美術館,ストックホルム現代美術館へ行く。

12月2~4日 大学にて、クリスマスマーケットが開催され、友人と出店する。
12月7日 Drawing の最終合評が行われる。
12月10~11日

デンマークを旅行する。

オーフス美術館、ルイジアナ美術館へ行く。

12月13日 Basic woodcut の最終合評が行われる。
12月14~20日 ラップランド旅行をする。
12月23日 タンペレの版画工房を見学する。
12月28日 ヘルシンキを発つ。
12月29日 日本へ帰国する。

渡航~オリエンテーションまで

私はビザ発行の関係で、オリエンテーションには出席する事が出来なかったため、到着日の翌日に特別にオフィスを開けてもらい、個別にオリエンテーションをして頂きました。そこで、学校案内、学生証明書、学生カード、定期の発行書等の書類を受け取りました。また学生は全員、学校でのWEBページ、メールアドレスをもらえる事になっていて、そこにアクセスするためのID、暗証番号も受け取りました。その個人のWEBページから、授業登録をする形になっています。

授業や制作について

私が受講していた授業の内容は、自由な個人制作となっており、たまに先生と作品について話をする、という形式となっていました。個人的には少し物足りない部分があり、授業に慣れ、スタジオの使い方がわかってきた頃から、授業終了後に個人制作をするようになりました。

 ドローイングの授業ではドローイング用の広い教室を使っていたのですが、授業終了後は誰でも自由に使えるという、かなりオープンな仕様となっていました。個人の持ち物は鍵付きのロッカーに入れていました。

版画の授業で使っていた版画スタジオも、授業受講者であれば、授業終了後も使う事ができました。

午後6時以降は、鍵のついている教室やエレベーターの使用に、鍵が必要でした。この鍵は、オリエンテーション時に発行されるため、学生は全員が持っています。9月に、ヘルシンキから少し離れたFiskarsという村に研修旅行で行きました。はさみで有名なFiskarsという同名の刃物会社の元工場のある村です。現在は、同社がバックアップし、様々なジャンルのアーティストが滞在制作をしています。ギャラリーや見学可能な工房がたくさんあり、観光地としても人気のスポットとなっています。私たちが行った9月下旬は、既にシーズンオフとなっていた為、見学出来る工房は少なかったのですが、村全体がとても自然が豊かな土地で美しく、またギャラリーに展示されていた作品も面白いものばかりで、とても有意義な研修旅行となりました。

現地の暮らしについて

 フィンランドは、良い意味で想像通りの国でした。森があって、人が穏やかで、のんびりした時間の流れるという印象そのままでした。

自然が本当に豊かで、市内でも至る所に小さな森や湖があり、人も街も時間もゆったりしていました。プロダクトやテキスタイルデザインが有名な国だけあって、街中でも驚くような素敵なデザインに出会す事が多くあり、日常生活の中で、室内でも屋外でも良い刺激のある国でした。治安も良く、危険な目にあう事も全くありませんでした。また、ほとんどのフィンランド人は英語が話せるので、日常生活で困る事もそれほどありませんでした。また、Aalto大学には多くの日本人が留学しているので、様々な情報交換が出来、とても心強かったです。

 美術に関して、フィンランドの版画作家の方にお会いする機会が何度かあったのですが、その中で感じたのは、美術が非常に自由だということでした。本当に自分の興味のあるもの、好きなもの、美しいと思うものをストレートに表現している印象がありました。シンプルで洗練された形を好むデザイン分野とは違い、個性的で大胆で、少し泥臭いフィンランドの美術は、見ていて楽しく、愛嬌のあるものでした。

 自分の制作に関して、渡航前はとても悩んでおり、様々な不安を抱えながらスタートした留学でしたが、今までとはまったく違う環境に飛び込んだ時、右も左も解らない状況で、自分が出来る事、やるべき事をじっくり考える非常に良い機会となりました。結果として、悩んでいたことの幾つかは解消され、作品も一段階飛躍することが出来たと実感しています。この事は私にとって非常に大きな収穫でした。

留学を終えての感想

初めての海外ということもあり、最初は不安も多くありましたが、非常に有意義な4ヶ月を過ごせたのは、そこがフィンランドだったからという部分が大きかったように思います。フィンランドの方は新日家が多く、好みや性格など、日本人と似ている部分も多くみられました。2011年、多くの問題を抱えていた日本を心配する声をたくさんいただきました。初めて日本を離れたこの4ヶ月、改めて母国の事を見つめ直す良い機会にもなりました。また、私は現地で出会った人々にも恵まれていました。ホストファミリーやシェアメイト、大学での友人と出会えた事は、自分の人生に於いても、とても幸運な出来事です。

このようなすばらしい経験をさせて頂き、 サポートして下さった方々には非常に感謝をしています。ありがとうございました。