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卒業生インタビュー[music_07] 河内仁志さん 1/4

1. 京都芸大入学

京都芸大入学

 

interviewer_musicピアノを始められたきっかけは。

河内 近所に個人でピアノを教えている先生がいて,兄がその先生の所に習いに行っていたんです。母がその送り迎えをするときに僕もよく一緒に付いて行っていたので,先生から「弟くんもどう?」という感じで誘われたのがきっかけです。中学生の頃までは,年に1回開催される兵庫県学生ピアノコンクールに出たぐらいで,ほかのコンクールにはあまり出ていませんでした。その後,兄の友達のお母さんから,「ピアノの道に進む気があるなら,県立西宮高校の音楽科に進学してはどうか。」と勧めていただいて,その方の紹介で,中学2年の頃から県立西宮高校の先生に習いに行き,その御縁でそのまま進学しました。

interviewer_music高校(音楽科)はそれまでとは違う世界でしたか。

河内 クラスが1つしかなかったから,3年間ずっと一緒のクラスでした。ほとんど女子ばかりで,自分の学年は,男子がトロンボーンの人と僕の2人だけでした。普通科とあまり変わらなかったのですが,音楽の授業が多くて,合唱やオーケストラの授業もありましたね。

interviewer_music京都芸大に入学されて,すぐに友達はできましたか。

河内 高校の同級生の子も何人かいましたし,入学前にコンサート等で知り合った子から色々繋がっていって,「あ,あの子も知っている。」という状況だったので,すぐに仲良くなれました。

interviewer_music練習はどのようにされていたのですか。

河内 僕は一人暮らしをしていたのですが,その部屋にピアノを入れていたので,その日の気分によって学校で練習したり,家で練習したり。友達も大体みんな家にピアノを入れていましたけど,そうするとピアノだけで部屋の大部分を占めるんですよね。八畳ぐらいのワンルームだったので,寝るときは体の半分がピアノの下で,ピアノと寝るという感じでした。

interviewer_music学生のときの先生の印象は。

河内 大学に入学したての頃は,右も左も分からない頃だったからということもあるのかも知れませんが,レッスンはいつもすごく緊張していました。

 2回生からは坂井千春先生に御担当いただきました。坂井先生は,御自身が,アメリカから日本に帰ってきたばかりだったせいか,すごくアメリカンな印象でした。レッスンはすごく楽しくて,レッスンというより先生と一緒に遊んでいるような感覚でしたね。毎週楽しんでレッスンに行っていました。

interviewer_music先生のレッスンの中で,今も心に残っていることは。

河内 例えをするときの表現がすごく個性的で,舞曲やワルツをやるときも,先生が踊りだすんですよ。レッスン室の小さな空間で激しく踊られて,最初は衝撃でしたね。でもそれを見るのが楽しくて,遊びに行っているような感じでレッスンを受けられました。ピアノと関係のないどうでもいいような話もよくしていましたし,一緒にボウリングや観光をしたりもしました。あまり先生と学生という感じではなく,遊ぶときは同じ目線で遊んでいただきました。でも,レッスン自体は基本から応用までしっかりと教えてくださいました。

 締めるところは締めて,抜くところは本当にわーっとはじけて。たまに厳しくおっしゃるときもあるのですけど,普段はすごく優しくて,包み込んでくれるような先生でしたね。

interviewer_musicレッスン室で教えてもらうだけではなく,先生の演奏会に行って,背中を見て育つといった部分はありましたか。

河内 先生は,御自身のコンサートがあっても,それを学生には教えてくれませんでした。だから,自分で情報を集めて何回か見に行きましたね。京都府民ホールアルティでのリサイタルや,京都青山音楽記念館バロックザール,名古屋にも聴きに行きました。でも,先生の演奏から学ぼうと思えないほどに,演奏の全てがすごすぎて,次元が違うと感じていました。

interviewer_music芸大祭は積極的に参加していたのですか。

河内 芸大祭では,3回生のときに,模擬店を出しました。ピアノ専攻の後輩から誘われて,「たこやき屋」兼「メイクアップの部屋」という不思議な店です。老若男女問わず誰でも来てくれたお客さんはピアノ専攻の学生に,化粧をしてもらえるというシステムです。たこやき屋と併設でやっていた意味は自分でもよく分かりません(笑)。僕もいろんな人にメイクをさせてもらいましたね。やり方はよく分からなかったけど,お絵かき感覚で楽しかったです。

 僕たちだけではなく,みんな普段やっている専門のことと全然関係なく好きなことができるので,芸大祭は楽しいですね。

interviewer_musicピアノ専攻の同級生は仲が良かったですか。

河内 個性の強い人や,いろんな性格の人がいる中で,みんな仲良くやっていました。みんなで肝試しに行ったこともありました。京都芸大からしばらく西に行ったところにすごい心霊スポットがあるという話を聞いて,夜中にみんなで行きました。めちゃくちゃ怖かったけどすごく盛り上がりました。

 卒業してからはみんな住んでいる地域がバラバラになったのであまり会う機会がなくて。僕は神戸で,あとは北海道とか京都とか。一人はスイスのルツェルンにいますしね。でも,みんなピアノを続けていて,それぞれの活動をしていますね。

インタビュアー:北端祥人(音楽研究科修士課程 器楽専攻(ピアノ)平成25年修了)

(取材日:2012年11月30日)

Contents

  1. 京都芸大入学
  2. 日本音楽コンクール優勝
  3. 卒業してから
  4. 「教える」ということ

Profile:河内仁志【かわうち・さとし】神戸市混声合唱団専属ピアニスト

1984年兵庫県生まれ。2007年京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻卒業。

2001年第55回全日本学生音楽コンクール大阪大会ピアノ部門高校の部第1位。2006年第75回日本音楽コンクールピアノ部門第1位。併せて野村賞,井口賞,河合賞受賞。2009年第12回モノーポリ国際ピアノコンクール(イタリア)第3位,聴衆賞受賞。

これまでに,坂本恵子,徳末悦子,佐藤俊,田隅靖子,神谷郁代,坂井千春,Jacques Rouvier,Buruno Rigutto,Gerard Wyssの各氏に師事。

2013年から本学非常勤講師。