2015年度 RCA[齋藤華奈子]

氏名 齋藤華奈子
学年 修士課程2回生
専攻等 彫刻
留学先 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(Royal College of Art)/イギリス
留学先専攻 Sculpture
留学期間 2015年8月~12月
留学行動記録
8月25日 日本出国
8月26日 ロンドン到着/ホテルに滞在
9月1日 フラットに移動
9月22日 日英大和基金のアーティストトークショーに参加
9月23日 RCAのオリエンテーションが始まる
9月29日 履修登録
9月30日 授業スタート
10月3日 スタジオの個人ブースを与えられる。この週から毎週あるEAPという授業に時々参加する
10月12日 制作を開始する
10月15日 プレゼンテーション
10月17日 アートフェア・フリーズを見に行く
10月19日 メルジョーダンのチュートリアル
11月5日 セントラルセントマーチンに見学に行く
11月13日 デニスデコーダのチュートリアル,エディンバラの生徒とRCA彫刻一回生の展覧会に参加
11月25日 この日から度々パフォーマンスとして日本食を振る舞う
11月28日 展覧会オープニング
12月2日 ファインアート全体のクリトという名の作品プレゼンテーション,ディスカッションプログラムに参加する
12月7日 サラステイトンとメルジョーダンのチュートリアル
12月14日

ジョーダンベースマンのチュートリアル

交換留学生展開始日

12月17日

彫刻学科のプロジェクトスペースに作品を搬入

バッキーミラーと二人展を開催

12月18日 秋学期終了
12月31日 日本帰国

授業や制作について

交換留学生と在学生のカリキュラムは大きく違い,交換留学生の場合,在学生がとるべき単位とされている座学やワークショップは必須ではありませんでした。唯一必須だったのは,チュートリアルという,月に二回行われる教授との面談でした。私は三ヶ月で4名の教授とチュートリアルをしました。その他,週に二回,哲学や現代思想,作品の見方についてなどのディスカッションをする授業や,クリトという各生徒の作品を数名の生徒で講評する授業,多様な授業が用意されているAcross RCAという,ファインアート全体で行われるプログラムがありました。また,単発的にワークショップやアーティストトークショーがあり,放課後には大学側や生徒が開いているイベントが沢山ありました。制作は,日本で制作していた時よりも大きいサイズの変形パネルを作り,今まで作った作品の更新,またはロンドンに来てから思いついた作品を制作しました。その他,変形させた食器を使用したパフォーマンスを行いました。ロンドンに来てから思いついたアイディアを優先していた為,当初の計画とは多少異なる作品になりました。新しい方法を実践しようとしたり,同じ素材でも少しずつ仕様が異なっていたり,普段使用していた道具でも絶妙に日本にいた時と同じフォルムが作れなかったり,工夫と研究がいつもより必要でしたが,その分日本では作ることができなかった,新しい作品ができたと思っています。

現地での生活について

美術館や博物館もさることながら,ロンドンには沢山のギャラリーがあり,毎日のように街のいたるところでオープニングショーが行われていました。日常で他国から移民としてロンドンに移り住んだ人やネイティブの人と話をしているうちに,日本人同士でもよくある日常会話の共感があり,大きく異なる文化や価値観は沢山あるけれど,人間ってどこも同じなんだな,と思いました。いろいろな国の人と会話をするのも楽しかったです。RCAの彫刻の学科は何を作っているのかわからない状態で作ることを推奨している傾向があることがわかりました。何を作っているのかわからない状態で作ると,面白いものができる,という考えのようで,RCAの入学試験の面接で,そのようなことを校風の説明として言われるのだそうです。コンセプチャルな思考のありかたや,彫刻,またはその他のコンテクストを重要視している根底にはそのような考え方があり,私は非常に感銘をうけています。

語学について

語学については,ネイティブか,英語圏内ではなくとも英語が堪能な友達,知人とよく喋るようにしていました。そのことで,どのような国の方とでも英語という共通言語があれば,日常で会話ができて,共感したり,生まれて初めて聞くような情報を知ることができたりすることを実感し,いかに英語が便利なツールかを強く思い知りました。そして経験から語学を学ぶことを大事にするようになりました。経験から語学を学ぶことはとても楽しいです。伝えたい気持ちが先にあるので,気がついたら言葉を言えるようになっていた,ということがよくあります。経験から学ぶことで習得が早くなる,と思ったことは,言い回しや速度に慣れることもありますが,特にその人の気持ちやその時の状態によってその都度変化のあるイントネーションを理解することでした。メールなど,英文でする文章のやりとりは,はじめは不慣れで時間がかかりましたが,11月の時点では日本語を打つのと同じくらいの早さでタイピングができるようになりました。

留学を終えての感想

留学の期間は本当にあっという間でした。RCAのカリキュラムはボリュームがあり,何をしたいか,何を学びたいか,ということの優先順位を考えて行動することが必要でした。このことは情報の多いロンドン市内についても言えることです。RCAで沢山の経験をすることができた他,様々な国籍の方々が住んでいるロンドンで,日本では当たり前になっていた事を再認識することがとても多かったように思います。また,ロンドンから日本に再び戻って来た時に,身の回りについて気がつくことも沢山ありました。余すことなく,大変素晴らしい経験をすることができたと思います。本当にありがとうございました。