日本伝統音楽研究センター
世界的に注目を浴びる研究機関
伝統音楽・芸能に特化した貴重な資料を持つ研究のメッカとして
京都市立芸術大学 日本伝統音楽研究センター(通称:でんおん/伝音センター)は、2000年の創設以来、四半世紀にわたり歩みを重ねてきました。日本伝統音楽に関する情報発信と研究成果の蓄積が進み、調査研究・教育の両面で基盤を築いてきました。
国際的な研究活動や交流も大きく発展し、現在では貴重な資料を有する拠点として、伝統音楽・芸能研究のメッカとして世界的にも注目されています。国内では国際日本文化研究センター、海外ではスタンフォード大学音楽学部、ジュネーブ高等音楽学院、山東大学芸術学院などと協定を結び、共同研究や講演会、コンサートの開催など幅広い活動を展開しています。
日本音楽研究専攻(修士課程)


2013年、大学院音楽研究科修士課程に日本音楽研究専攻(1学年定員3名)を設置し、専任教員に加え非常勤講師(特別研究員)も学生教育に携わっています。本専攻では、教育内容を基礎・特殊・応用の3領域に区分し、段階的な教育を展開。史資料の解釈、フィールドワーク、実技など複数のアプローチを通じて理解を深めるとともに、市民講座などの実践を通して研究成果を社会に発信する力を養います。これまでに22名が修士号を取得し、各分野で活躍しています。近年は国際交流の進展により留学生も増え、学びの環境は一層活気を帯びています。
主な活動①全国的・国際的レベルの研究センターとして


収集と保存
SP・LPレコード、オープンリールテープなどに収録されている無形文化財の音源をデジタル化し、公開活動を進めています。
調査と研究
年間で計50名ほどの共同研究員や演奏家が招聘され、さまざまなジャンル・方法の調査研究を行っています。
啓蒙と公開
文献資料を収蔵する「伝音センター図書室」では、学芸員と司書が日々地道な作業を続け、学術的研究の啓蒙普及と公開に貢献しています。伝音センター図書室の収蔵資料数は約58,000点。本学の教職員、学生のほか、調査研究のために必要な方も閲覧・視聴いただけます。
主な活動②日本伝統音楽に対する「知」と「魅力」を共有するために
公開講座の企画・主催
日本の伝統音楽およびその研究活動を伝えるために、毎回、学外から演奏家や研究者などの豪華ゲストを招き、年3回程度開催しています。
「伝音セミナー」の企画・主催
SPレコードなどに残された音源を紹介する無料講座です。日本の伝統音楽に触れるのは初めてという方にも気軽に受講していただけます。
「でんおん連続講座」の企画・主催
専門的なテーマを扱う講座です。演奏などの実演を交えた説明と、歴史的資料、口伝書、楽譜などの演奏資料を読み進め、理解を深めます。
紀要・所報・研究報告書・DVDなどの編集・刊行
紀要・研究報告書などの学術出版物や、公開講座の様子が収録されたDVDなどを制作し、公開講座などの成果内容を、国内外の研究者および市民との情報共有と交流に役立てています。
研究の対象
日本における古代から近現代までの、あらゆる時代の音楽・芸能が研究の対象となりえます。芸術的なものから、生活(民俗)に根ざした素朴なものまで、その内容・時代・場・目的等を踏まえ、以下のように整理しています。
1 伝統的な芸術音楽の歴史・現状・未来をみすえる
―明治までに成立した伝統音楽の展開と伝承―
- 古代:祭祀歌謡と芸能(楽器等の考古学的遺物を含む)
- 上代・中古:仏教音楽(声明等)/宮廷の儀礼/宴遊音楽(雅楽等)
- 中世:仏教芸能(琵琶、雑芸、尺八等)/武家社会の芸能(能・狂言等)/流行歌謡(今様、中世小歌等)
- 近世:外来音楽(切支丹音楽、琴楽、明清楽)/劇場音楽(義太夫節・常磐津節等の浄瑠璃、長唄、歌舞伎囃子等)/非劇場音楽(地歌箏曲、三味線音楽、琵琶楽、尺八等)/流行歌謡(小唄、端唄等)
2 近代社会での伝統音楽の展開をみすえる
- 伝統音楽の発展とその可能性に関する事象の研究
- 伝統音楽の享受と教育に関連する事象の研究
3 広い視野で生活の音楽をみすえる
- 民間伝承と日本関連諸地域及び先住民族の音楽・芸能の研究
- 生活における音楽・芸能(わらべうた・民謡、祭礼音楽等の民俗芸能)の研究
教員紹介
特別研究員
- 鈴木堅弘
- 根本千聡
- 森下周子









