コンテンツ1.「井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブの実践研究」活動紹介

■「井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブの実践研究」について

 

 このプロジェクトは、京都市立芸術大学芸術資源研究センターで2017年4月より始まりました。芸術資源研究センターは、2016年7月に亡くなった写真家・井上隆雄氏のご遺族より連絡を受け、京都・岩倉にある井上氏のアトリエを訪ねました。アトリエには膨大な数のポジ・ネガ・プリント・機材・作品、そして多数の出版物や蔵書が残されていました。残された写真からは、仏教美術、芸術家の作品や展覧会の記録、また京都の文化など、様々な分野にわたる貴重な記録が散見されます。アトリエは2016年12月末に閉鎖されることもあり、本研究センターでは、資料的価値のあるこの井上氏の写真資料を預かることにしました。
 これまでアトリエでの現場調査、崇仁小学校からさらに淳風小学校への資料移送、そして資料の再設置と全体の把握を行い、資料の全体目録を作成しています。
 本プロジェクトは、この本学のご出身でもある井上隆雄氏が残した膨大な写真資料を対象として、アーカイヴ(資料調査・分類・利活用)の実践を行いつつ、さらにそのような実際の資料調査を通じた美術・文化史への新たな方法論の構築を目指しています。

資料調査の活動の様子 資料調査の活動の様子 資料調査の活動の様子 資料調査の活動の様子 資料調査の活動の様子

■これまでの活動紹介

●2017年12月9日:第19回アーカイブ研究会「「1960〜70年代に見られる芸術表現の研究拠点形成と資料アーカイブの構築」

●2018年2月7日-11日:「京都芸大「今熊野・岡崎学舎」写真展—井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブ実践研究—」

●2018年12月1日:日本写真芸術学会 関西支部 第2回シンポジウム「写真のアーカイブスについて2」にて講演「収集の時代からリ・サーチ(re・search)の時代へ」

●2019年2月8.10.11日:「井上隆雄「インド・ラダック仏教壁画」写真資料展—井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブ実践研究—」

「今熊野・岡崎学舎」写真展の展示風景
「今熊野・岡崎学舎」写真展の展示風景
「インド・ラダック仏教壁画」写真資料展の展示風景
「インド・ラダック仏教壁画」写真資料展の展示風景