塩見允枝子特別授業のお知らせ
「時間と空間に分け入る」
~フルクサス作品の演奏をとおして〜
- 日時:2019年10月30日(水)10:40−12:10
- 場所:京都市立芸術大学 大学会館ホール
- 主催:芸術資源研究センター
- 担当:井上明彦(美術学部教授/造形計画)・砂原悟(音楽学部教授/ピアノ)・岡田加津子(音楽学部教授/作曲)
1960年代以降,さまざまなジャンルとメディアを横断して芸術と日常をつなぐ実験を国際的規模で繰り広げてきたフルクサス。その中心メンバーとして活躍された音楽家・塩見允枝子先生によるフルクサス作品の演奏会を行います。演奏は美術学部,音楽学部の学生と教員,来場者のみなさん,そして塩見允枝子先生ご自身です。
どなたでも来聴できる公開授業です。
1_ジョン・ケージ〈2’47″〉(原題〈4’33″〉)
2_フィリップ・コーナー〈ヘッダー〉
3_フィリップ・コーナー〈時空と距離の調和〉
4_ジュゼッペ・キアリ〈ムシカ・マドゥレ〉
5_小杉武久〈ディスタンス・フォー・ピアノ〉
6_エリック・アンダーセン〈オペラ・インストラクション〉
7_トマス・シュミット〈サニタスNO.35〉
8_エステル・フェラー〈ステージの横断〉
9_塩見允枝子〈ジィージ・マチューナスへの追悼〉
■講師プロフィール
塩見允枝子(しおみみえこ)氏 SHIOMI Mieko
音楽家。1938年,岡山市に生まれる。1961年,東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。大学在学中より小杉武久らと「グループ・音楽」を結成,即興演奏やテープ音楽の制作を行う。1963年,ナム・ジュン・パイクを通じてフルクサスを紹介され,翌年ニューヨークに渡る。1965年,メールによるイヴェントシリーズ「スペイシャル・ポエム」を開始。同年帰国。1969年,音楽や映像,美術,舞踊など多様なジャンルの融合の実験として開催されたクロストーク・インターメディアに参加。1970年より大阪を拠点に活動,言葉と音を軸にした室内楽や劇場的な作品を発表。90年代から電子テクノロジーへの関心を持ち,音と視覚的要素を結合したパフォーマンスを編み出す。1995年パリ,1998年ケルンにて個展。その後も国内外で数々のフルクサス展に参加し,各地で演奏会やワークショップを行う。本学では,2005年11月の「アクアプロジェクト」でワークショップ開催,2014年から芸術資源研究センター特別招聘研究員。2015年にも大学会館で大規模なワークショップを行った。著書に『フルクサスとは何か』(フィルムアート社,2005年)。本年6月,フルクサス時代からの作品をまとめた『塩見允枝子パフォーマンス作品集——フルクサスをめぐる50年』ほか。