コンサートのお知らせ

>変異するノーテーション Notation:Mutation
京都市立芸術大学移転記念事業

西洋音楽においては、長らく五線譜が主なノーテーションとして用いられてきましたが、並行して、動作を記録したタブラチュアのような楽譜や、定量的もしくは概念的な図形楽譜、そのほか紙以外のメディアに記録されるビデオ・ノーテーションなど、多様な手法が存在しています。
ノーテーションによって記される「楽譜」は、創作された音楽を記録し、伝達する技法としてのみではなく、創作を展開するためのメディアとしても機能しています。

1960年代から展開されたFluxusの活動では、音楽家を含む様々なジャンルの芸術家によってテキストを中心としたノーテーションによる指示書的なスコアが積極的に用いられました。主に美術の文脈で高い評価を得ているこの活動は、西洋音楽にとっては、突然変異(Mutation)のようなものだったのかもしれません。
そんな突然変異から連鎖的に広まっていったFluxusのようなインパクトを、「ノーテーション」という視点から再度巻き起こすことを期待し、このテーマのもと事前に作品公募を行い、世界中から57の作品応募を受けました。

本演奏会では、ゲスト作曲家の塩見允枝子氏(Fluxusメンバー)と寺内大輔氏による新作と、ロゼッタ、野営地、ゲスト作曲家によって選出された7作品、合わせて9作品を初演します。


会場:京都市立芸術大学 多目的ギャラリー (C棟6階)
日時:2024年5月12日(日) 14時開演 (13時開場)
出演:ロゼッタ + 野営地
定員:100名(予定・先着順)
入場無料 (要事前予約・未就学児入場不可)

現在申し込み者数が定員を超えておりますが、増席が可能か検討中です。 ご来場ご希望の方は下記のウェイティングリストに登録してください。 5/10までにお席がご用意できるかをご連絡いたします。
ウェイティングリスト

チラシ


プログラム(全曲世界初演)
▶︎ゲスト作曲家による新作
塩見允枝子《春の夜の天宮》3手のピアノ、バリトン、ギター、マンドリン、打楽器のために
寺内大輔《ルールズ》2~7名のパフォーマーと 1 名の指揮者のために

︎▶︎公募作品
Max Wanderman《Erosion Study》for ensemble
Francesc Llompart Pons《No Time Too Loose》
Milan Guštar《Attraction for Four》
Daria Baiocchi《Open》
矢野かおる《訥》 for four voices
(*矢野かおるは小栗舞花・熊谷ひろたか・鈴木南音のアート・コレクティブ)
John Franek《Sorry!Sorry!Sorry!Sorry!》
M.A. Tiesenga《shape(dream)》


出演/Performers

ロゼッタ
2017年に作曲家・ギタリストの橋爪皓佐によって結成されたロゼッタは、作品の公募を通して世界最新鋭の音楽作品を発表すること、その表現のあり方を更新していくことを主な活動としています。ギター、マンドリン、左手ピアノ、サクソフォンという編成でスタートし、現在は声楽、クラリネット、打楽器のメンバーも参加しています。前身活動を含め、過去に4回の作品公募公演を行なってきました。近年は公募に際してユニークなルール(始まりと終わりがない音楽、編成が分割可能な音楽など)を設定し、作曲家に対して新たな視点から作曲行為を行うことを提案しています。これまで世界各地から 200作品以上の応募を受け、欧州、南北アメリカ、アジア、オーストラリアの作曲家による作品を数多く初演。2022年には香港作曲家ギルドからビデオ公演の製作委嘱を受けるなど、活動の範囲を徐々に広げています。

橋爪 皓佐 guitar/composer_Kosuke Hashizume
有馬 圭亮 left hand piano_Keisuke Arima
柴田 高明 mandolin_Takaaki Shibata
佐古 季暢子 mandolin_Kyoko Sako
日下部 任良 saxophone_Tadayoshi Kusakabe
大井 卓也 voice_Takuya Oi
西岡 美恵子 percussion_Mieko Nishioka

野営地(ゲストパフォーマンス)
身体をつかったアート、音楽、パフォーマンスをするためのプラットフォームです。 ひとりではできないことをできるようにするための、つながりをつくります。

倉本 高弘 performer_Takahiro Kuramoto
塩地 加奈子 piano_Kanako Shioji
髙橋 真理子 peformer_Mariko Takahashi
高松 志奈 voice_Shina Takamatsu
橋本 玲子 performer_Reiko Hashimoto
増野 敦子 performer_Atsuko Mashino
三宅 珠穂 performer_Tamaho Miyake


ゲスト奏者
上田希 clarinet_Nozomi Ueda
上中あさみ percussion_Asami Kaminaka


主催:京都市立芸術大学 芸術資源研究センター
企画・協力:ロゼッタ
協力:塩見允枝子(京都市立芸術大学芸術資源研究センター特別招聘研究員)
問い合わせ:芸術資源研究センター
MAIL:arc@kcua.ac.jp
TEL:075-585-2086

このコンサートはサントリー芸術財団佐治敬三賞推薦コンサートです

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