第46回アーカイブ研究会のお知らせ

アーティストトーク:フィトリアニ・ドゥイ・クルニアシ

彫りながら、歌いながら、共に働く
インドネシアの⼥性版画アーティスト Fitri DK の作品世界


本アーカイブ研究会は、インドネシアのジョグジャカルタを拠点に活動するアーティストのフィトリアニ・ドゥイ・クルニアシ氏(Fitri DK)をお招きしアーティストトークを行います。

フィトリ氏は、インドネシアにおける農民、女性コミュニティ、労働者、その他の周縁化されたグループの権利擁護や環境保護など社会運動に積極的に関わり、アートワーカーとして当事者たちと共に闘ってきました。特に、女性の問題を提起することに力を注ぎ、家父長制的な文化のなかで、女性たちの声を表現する作品群を制作しています。同時に、コミュニティ・アートスペース<SURVIVE! Garage>(サバイブ!ガレージ)とアートコレクティブ<Taring Padi>(タリン・パディ)のメンバーであり、バンド <Dendang Kampungan>(デンダン・カンプンガン)のボーカリストとしても活動し、コレクティブの活動と個人作品を通して、周縁化された人々の闘う声を記録し、伝えています。

本企画では、フィトリ氏のこれまでの活動を紹介するとともに、いかに自身のアート実践と社会運動を結びつけ、どのような表現を生み出してきたのか、また木版画を中心にした視覚芸術の手法や音楽を、いかにコミュニティや社会環境や社会運動を記録する手段としてきたのかについて、お話をうかがっていきます。

聞き手には、20年近く<Taring Padi>とフィトリ氏の活動を追ってきた徳永理彩氏を迎えて、インドネシアの社会状況について解説を交えながら、さらにフィトリ氏の活動について理解を深めていきます。


日時:2024年12月2日(月)/17:30〜20:00
会場:京都市立芸術大学C棟3F 講義室5
予約不要・参加無料
主催:芸術資源研究センター
協力:アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会事務局

チラシ(PDF)

※フィトリ氏は11月から約2ヶ月間、アッセンブリッジ・ナゴヤ「港まちAIRエクスチェンジ2024」のために来日中であり、本研究会はアッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会の協力を得ています。12/21(土)には、オープンスタジオや成果発表、アーティストトークの開催が予定されています。


撮影:徳永理彩

Fitri DK(フィトリアニ・ドゥイ・クルニアシ)
インドネシア・ジョグジャカルタ出身のアートワーカー、同地在住。木版画を中心にエッチング、水彩画、色鉛筆など視覚芸術の手法や音楽表現を用いて、社会や環境の問題についての批評や対話を表現している。これまでインドネシアをはじめ、マレーシア、台湾、オーストラリア、オランダ、ドイツ、アメリカなど、さまざまな場所での展覧会やプロジェクトに積極的に参加している。

徳永理彩
国際移民・難民論とジェンダー論を一橋大学大学院で研究した後、近年はインドネシアとマレーシアにおける木版画アートコレクティブなどDIY文化運動の研究を続ける。教育の仕事では東京外国語大学、都留文科大学でジェンダー研究やアジア文化社会論などの授業を担当。文化労働者として展覧会・上映会・トーク企画、執筆、翻訳、通訳、写真撮影などを手がける。

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