第17回アーカイブ研究会のお知らせ

第17回アーカイブ研究会

「エイズ・ポスター・プロジェクトを振り返る」

第17回の研究会では,エイズ・ポスター・プロジェクトの活動に関わった,ブブ・ド・ラ・マドレーヌ氏(美術家),小山田徹氏(美術家),佐藤知久氏(文化人類学)らが当時の活動を振り返ります。


  • 日時:2017年5月17日(水)17:30−19:30
  • 場所:京都市立芸術大学芸術資源研究センター、カフェスペース内
  • 参加無料(事前申込不要)

チラシ


■企画主旨

エイズ・ポスター・プロジェクト[APP]は,パフォーマンス・グループ「ダムタイプ」のメンバーや京都市立芸術大学の卒業生や在学生,京都市内の大学生や有志が集まって,1993年春に京都で開始されました。1980年代に世界各地でHIV/エイズに関するさまざまな活動が高まりましたが,日本では1990年代になってもHIV陽性者やエイズ患者,また様々なマイノリティを排除しようとする状況がありました。APPはそうした状況に対してポスター,フライヤー,スライドショーなどのビジュアル表現やクラブイベントなどによって,自分達の無知・偏見・無関心を見直し,メッセージを発信する活動を行いました。APPの活動には世界各地のNGOなどによって制作されたHIV/エイズに関するポスターの収集もあり,今回はそれらのポスターの一部をカフェスペースに展示し、1980年代から2000年代にかけての世界で制作されたポスターを通してAPPの活動を振り返ります。

*公益財団法人テルモ生命科学芸術財団現代美術助成(代表:石谷治寛)の支援を受けています。


同時開催「エイズ・ポスター・プロジェクト(1993−)アーカイブ」展 2017年4月19日(水)−5月19日(金)平日開室10時−17時、土・日・祝閉室、京都市立芸術大学芸術資源研究センター、カフェスペース内


企画:石谷治寛(京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員),ブブ・ド・ラ・マドレーヌ

協力:小山田徹,佐藤知久

設営:岸本光大,中田有美

第16回アーカイブ研究会のお知らせ

第16回アーカイブ研究会

アルフレッド・ジャー|ALFREDO JAAR「IT IS DIFFICULT」

第16回は,アーティスト,建築家,映像作家であるアルフレッド・ジャー氏をお招きします。


・日時:2017年4月25日(火) 17:30~19:30

・会場:京都市立芸術大学 新研究棟2F

・参加無料(事前申込不要)

チラシ


■講師プロフィール

1956年チリ生まれ。ニューヨーク在住。アーティスト、建築家,映像作家であり,世界的に注目される先鋭的な作家として知られる。ヴェネチア・ビエンナーレ(1986,2007,2009,2013),サンパウロ・ビエンナーレ(1985,1987,2010),光州ビエンナーレ(1995,2000),ドクメンタ(1987,2002)など数多くの国際展に参加。また,ニューヨークのニュー・ミュージアム,ロンドンのホワイトチャペル,シカゴ現代美術館,ローマ現代美術館,ストックホルム近代美術館,ヘルシンキ現代美術館(KIASMA)などで個展を開催。作品は,ニューヨークのMoMA,ロンドンのテイト(Tate),パリのポンピドゥー・センター,マドリードのソフィア王妃芸術センター,ローマの国立21世紀美術館(MAXXI)など,各地の美術館やプライベート・コレクションに収蔵されている。世界中で60以上の公共プロジェクトを実現し,関連書籍も多数出版。日本では,ケンジタキギャラリーでの個展を始め,あいちトリエンナーレ2013などに参加。

第15回アーカイブ研究会のお知らせ

15

第15回アーカイブ研究会

「アール・ブラウン音楽財団 – 理念、記録、プロジェクトとアクティビティー」

第15回は、アール・ブラウン音楽財団(EBMF)ディレクターのトーマス・フィヒター (Thomas Fichter)  氏をお招きします。

〈概要〉

アール・ブラウン(1926-2002)は、戦後ニューヨークを拠点としたアメリカ実験音楽家グループ ニューヨーク・スクールの一員で、ジョン・ケージ等と並び、音楽における不確定性、即興、記譜法の革新に対して独自の表現を追求した作曲家です。アレクサンダー・カルダーやジャクソン・ポロックといった同時代の美術表現からも影響を受け、「Open Form –開かれた形式」を自身の作曲において発展させました。

アール・ブラウン音楽財団ディレクターのトーマス・フィヒター氏による講演では、ブラウン作品の根幹を成す「Open Form」のコンセプトとブラウンのプロデューサーとしての活動、生涯を通じた作品の発展についてお話しします。さらに、ブラウン音楽財団が行うアーカイブ・プロジェクトと普及活動について、作曲家、音楽家、音楽学者との共同での取り組み事例から、アーカイブの創造的な活用について考えます。

・日時:2016年11月30日(水) 17:30~19:00

・会場:京都市立芸術大学 交流室

・参加無料(事前申込不要)

・通訳・コーディネート:青嶋 絢 (大阪大学文学研究科博士後期課程在籍)

チラシ


■講師プロフィール

アール・ブラウン音楽財団(EBMF)ディレクター。ドイツ出身、ニューヨーク在住。フライブルク音楽大学卒業後、演奏家(ベース・コントラバス奏者)としてクラシック、ジャズ、現代音楽など幅広い分野で活躍。Ensemble Modern (フランクルフト)のディレクター兼演奏家として、国際的な音楽フェスティバルやコンサートに多数出演する。現代音楽アンサンブルmusic Fabrik(ケルン) エグゼキュティブディレクター就任(2001-2004年)。これまで、ブーレーズ、ブラウン、リゲティ、ノーノ、ライヒ、シュトックハウゼン、クセナキスなど欧米の著名な現代音楽作曲家と仕事を共にする。2006年よりアール・ブラウン音楽財団ディレクターに就任。ブラウンのバイオグラフィー、作品アーカイブのオンラインインベントリー作成、楽譜再編出版事業などのアーカイブ事業に携わる。加えて、現代音楽の普及プログラムを積極的に企画する。2017年にはTIME SPANS festival、若手作曲家育成夏季プログラムなどをニューヨーク市で開催予定。

第14回アーカイブ研究会のお知らせ

no-14

第14回アーカイブ研究会

「ものが要請するとき加速する」

第14回は木村友紀氏をお招きします。
〈概要〉
作品が成立するとき、様々なフラグメントが一気に瞬時に結晶する。そこには驚きとも言えるような、客観的な感覚がある。その始まりのところの話。具体的には2つの作品、桂離宮の写真を題材にした《KATSURA》(2012)と、ミラノのレジデンスで滞在制作した《AN EXTRA TRANSPARENT HISTORY》(2013)を軸に、それぞれの素材からどの様にして主題やフォームを起ち上げたか、作品の制作過程の中で、写真について、作品の矛先、引用、また時間や物質の捉え方など、自身の試みとして触れていく。

・日時:2016年10月27日(木) 17:30~19:00
・会場:京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA(アクア) ギャラリーA
・参加無料(事前申込不要)
チラシ


■講師プロフィール
木村友紀(きむらゆき)
1971年京都生まれ。1996年京都市立芸術大学にて修士課程修了。現在ベルリンを拠点に活動。写真を主題に空間と時間、または次元をテーマにしたインスタレーション形式の作品を発表している。主な個展として「無題」IZU PHOTO MUSEUM(静岡、2010年)、「POSTERIORITY」大和プレスビューイングルーム(広島、2009年)。また、主なグループ展として「OCEAN OF IMAGES: NEW PHOTOGRAPHY 2015」ニューヨーク近代美術館(2015年)、第30回サンパウロ・ビエンナーレ(2012年)、「風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから」国立国際美術館(大阪、2011年)等に参加。

第13回アーカイブ研究会のお知らせ

No.13
第13回アーカイブ研究会

「インターローカルなアーカイブの可能性」

第十三回は川俣正氏をお招きします。

〈概要〉
アーカイブに総論はない。
それぞれの目的によって様々な方法で、様々な物事がアーカイブ化されるべきだ。
そしてそれを利用するのは実際の制作者ではなく、
その時代ごとにその価値を見出す編集者(アーカイビスト)のセンスに委ねられる。

2009年に私が提唱して「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」で開設され、新潟の松代に設置された、地域のアートプロジェクトをアーカイブしているCIAN ( Center for Interlocal Art Network ) を具体的に紹介しながら、
「地域と記憶」、「記憶とアーカイブ」をテーマにお話ししたいと思う。

  • 日時:平成28年7月22日(金曜日)午後5時半から
  • 会場:京都市立芸術大学 中央棟L1
  • 参加無料(事前申込み不要)
  • チラシ

■ 講師プロフィール
川俣 正
(かわまた・ただし)
1953年生まれ。1984年東京藝術大学博士課程満期退学。第40回ヴェネツィア・ビエンナーレ(1982)、ドクメンタ8(1987)、第19回サンパウロ国際ビエンナーレ(1987)、第2回リヨン現代美術ビエンナーレ(1993)、第3回ミュンスター彫刻プロジェクト(1997)、第11回シドニー・ビエンナーレ(1998)、越後妻有アートトリエンナーレ(2000~)、第4回上海ビエンナーレ(2002)など、国内外で多数のプロジェクトや展覧会に参加。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授を経て、現在、パリ国立高等芸術学院教授。

第12回アーカイブ研究会のお知らせ

N.12
第12回アーカイブ研究会

「不完全なアーカイブは未来のプロジェクトを準備する」
Incomplete archives incubate future projects.

第十二回はアーティストで翻訳家の奥村雄樹氏をお招きします。

〈概要〉
アーカイブはなるべく「完全」であるべきだ。未来における詳細な検証の可能性を担保するために。より精緻な歴史の編成に寄与するために。このような原則が共有されているだろう。しかしそこで前提とされているのはあくまでも研究者としての態度である。アーティストたちはアーカイブの綻びにこそ来たるべきプロジェクトを夢想する。欠落や不足にこそ新展開のポテンシャルを見出す。そして主観的な解釈や生身のやりとりを通じて過去と現在をいきなり繋ぎ直してしまう。奥村自身の実践から具体的な事例を引きつつ「不完全なアーカイブ」の可能性について考えてみる。

  • 日時:平成28年2月23日(火曜日)午後5時から6時半
  • 会場:ギャラリー@kcua
  • 参加無料(事前申込み不要)
  • チラシ

■ 講師プロフィール
奥村雄樹
(おくむら・ゆうき)
1978年生まれ。ARTISTS’ GUILDおよび調布会メンバー。近年の主なプロジェクトに《グリニッジの光りを離れてーー河名温編》(京都市立芸術大学ギャラリ@KCUA)、《ローマン・オンダックをはかる》(MISAKO & ROSEN/WIELS)、《現代美術の展望はどこにある?》(上野の森美術館)、《河原温はまだ生きている:ポール・サイヤーへのインタビュー》(Villa Toronto/vimeo)、《肉体契約(番外編)》(blanClass/Etablissement d’en face)、《多元宇宙の缶詰》(blanClass/豊田市美術館/千葉市美術館)、《高橋尚愛:ワイド・ホワイト・スペース(1967年のアントワープ)からウィールズ現代美術センターのプロジェクト・ルーム(2013年のブリュッセル)へ》(森美術館)などがある。
http://yukiokumura.com/

第11回アーカイブ研究会のお知らせ

11
第11回アーカイブ研究会

「アーカイブで書き出す複数の歴史」

第十一回は戦後日本前衛美術研究家の黒ダライ児氏をお招きします。

〈概要〉
 「記録をつくること自体が、たたかいの手段である。敵は記録をつくらない。」(竹内好)――モノとして残らず,美術館に収蔵されることも美術市場で売買されることもない「アート」の実践をどのように歴史化するのか。決して「アート」の実践を正確かつ完全に再現することのない様々な記録から,いかにして政治的・制度的・経済的・学術的な価値が立ち現われるのか,あるいは,それらの価値に挑戦し崩壊させるのか。記録が仮にアーカイブされても,アーカイブはそれ自体で価値はなく,別のファイル形式(言説,映像,展示など)に変換されることで既製の価値体系を揺さぶる批評性によって初めて価値をもつ。しかし現代日本社会ではアーカイブは様々な困難に直面している。調査(インタビューと資料収集),データベース化,データの配列と選択,そこからの言説の構築という過程を経て書かれた『肉体のアナーキズム』の成立とその反響,その後の調査のなかで考え・感じたことから,アーカイブと歴史・批評の問題を考察する。

  • 日時:平成28年1月18日(月曜日)午後5時半から
  • 会場:京都市立芸術大学 新研究棟2F 共同ゼミ室
  • 参加無料(事前申込み不要)
  • チラシ

■ 講師プロフィール
黒ダライ児
(くろだ・らいじ)
戦後日本前衛美術研究家。1961年東京生まれ、福岡在住。著書に『肉体のアナーキズム 1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈』(grambooks、東京、2010年)。最近の論文に“Sound in Two Dimensions: Graphic Scenario of Performances by Zero Jigen in the 1960s,” POST, website of Museum of Modern Art, New York, uploaded June 18, 2015がある。

第10回アーカイブ研究会のお知らせ

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第10回アーカイブ研究会

映像民族誌とアーカイヴの可能性
記録映画『スカラ=ニスカラ ~バリの音と陶酔の共鳴~』
上映+レクチャー

第10回は美術家、映像・音響作家、映像人類学研究者である春日聡氏をお迎えし,記録映画『スカラ=ニスカラ ~バリの音と陶酔の共鳴~』の上映会とレクチャーを行います。

〈概要〉
 映像民族誌とは映像で描く民族誌で、ほかの映像分野と同様に制作には膨大な素材(ストック・
フッテージ)が必要となる。
 映像・音響は祭礼や音楽やダンスなど一回性の事象を時間軸と伴に克明に記録する代わりに、文字
と違い、後から書き直すことができない。そのため記録者は事象の生起する場の流れを読み取り、臨
機応変に対応しなければならず、撮影・録音の技量が問われる。そうして記録した素材は価値を持つ
一方、さまざまな失敗やノイズが含まれる可能性がある。さらに長期保存や共有に関する問題が待ち
構えている。これらの問題はメディアのアナログ/デジタルに関わらずつきまとう。
 また記録者の存在によって事象の状況が変化する可能性を含むことに留意しておきたい。その場を
共有する記録者も刻々と変化する事象に影響を与えうる存在なのである。
 このようなことを踏まえ、ここでは、足かけ16年超のフィールドワークで撮影・録音した調査
アーカイヴを基に制作した記録映画を参照し、バリ島特有の事情も交えながら、映像民族誌における
アーカイヴとはどのような意味を持つのか、また映像作品制作によりよく活用できる創造的なアーカ
イヴとはどういうものなのか、映像民族誌とアーカイヴの可能性を考える。

  • 日時:平成27年12月8日(火曜日)午後5時から7時まで(上映60分+レクチャー)
  • 会場:京都市立芸術大学 中央棟 L1
  • 参加無料(事前申込み不要)
  • チラシ


■ 講師プロフィール
春日 聡
(かすが・あきら)
 美術家、映像・音響作家、映像人類学研究者。博士(美術)。東京藝術大学美術研究科先端芸術表
現領域博士後期課程修了。
 専門は映像人類学、音楽人類学、民俗芸能研究、映像・音響メディア研究。バリ島、日本列島にお
ける祭祀儀礼や芸能などの無形文化と聖地に関する民族誌研究。地域研究における映像・音響メディ
アの活用。
 1990年より日本列島各地、バリ島、ネパールなどでフィールド・ワークを続ける。祭祀儀礼や祝
祭空間における「可視/不可視」や「超越性」をテーマに民族誌映像の可能性を追求。
 バリ島の祭祀儀礼における多様なトランス・ダンスと、宇宙観における五大元素をモチーフにした
サウンド・スケープでつづる記録映画『Sekala Niskala スカラ=ニスカラ ―バリの音と陶酔の共鳴
―』を発表。「ふじのくに⇄せかい演劇祭2012」(SPAC静岡舞台芸術センター)、SARAVAH東京
(2012、2013年)、日本映像民俗学の会岐阜大会、東洋音楽学会西日本支部例会(2015年)など
各地で上映。
 奈良県立万葉文化館委託共同研究『日本列島の古代における音の超越性 ~祭祀芸能の比較研究と
音楽・映像による実践的研究の視座から~』研究成果発表シンポジウム「音と映像で体感する超越性
の古層」(2015年)において、パネル発表とともに映像・音響による演奏を行う。
 これまで音響彫刻作品、メディア・インスタレーション作品、ダンス作品の音楽、映像・音響作品
を多数発表。またライヴ・エレクトロニクスを中心とする演奏を自作のインスタレーション空間で行
うほか、ギャラリー、書店、神社、アート・イベントなどで発表。

第9回アーカイブ研究会のお知らせ

延期になっておりました第9回アーカイブ研究会の開催日が決まりましたのでお知らせいたします。

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第9回アーカイブ研究会

文化の領野と作品の領野―アーティファクトとしての視覚文化

第9回は批評家の石岡良治さんをお迎えいたします。

〈概要〉
『視覚文化「超」講義』(2014)は、現代を「情報過多時代」と捉え、そうした条件のもとでの視覚文化について考察している。そこでとりわけ注目したのは、YouTubeなどの「動画サイト」の存在などによって、膨大な情報が「イメージ」として可視化されていく傾向性である。このとき、「アーカイヴ」と「展示の空間」といった区別についての従来のイメージは大きく変容を被るように思われる。暗がりにあった資料に光を照らす、というイメージから、事物やデータの水平的な移動というイメージへの移行が何をもたらすのかを考察する。(講師談)

  • 日時:平成27年10月23日(金曜日)午後3時から4時半まで
  • 会場:京都市立芸術大学 アトリエ棟3F 構想設計ゼミ室
  • 参加無料(事前申込み不要)
  • チラシ

■ 講師プロフィール
石岡良治
(いしおか・よしはる)
批評家・表象文化論。青山学院大学ほかで非常勤講師。著書に『視覚文化「超」講義』(フィルムアート社、2014年)『「超」批評 視覚文化×マンガ』(青土社、2015年)ほか。

第8回研究会のお知らせ

第8回アーカイブ研究会のお知らせ 講師:笠原恵実子

第8回アーカイブ研究会/still moving関連イベント「Trans-it プログラム」part3

唯一のひとつを集積すること

第8回は,作家の笠原恵実子さんをお迎えいたします。

〈概要〉
リサーチやフィールドワークを通して作品を作り上げていく近年の制作方法は、どのように導かれたのか。初期作品から現在に至る笠原作品の展開プロセスと思考方法を探る。

  • 日時:平成27年4月24日(金曜日)午後2時から
  • 会場:元・崇仁小学校 和室
  • 参加無料(事前申込み不要)
  • チラシ

■ 講師プロフィール
笠原 恵実子
(かさはら・えみこ)
1963年1月20日東京生まれ。
1988年多摩美術大学大学院を修了、前後して美術作品の発表を始める。
ニューヨーク美術財団(2003年)、POLA芸術振興財団(1997年)、文化庁芸術家在外研修(1994年)、カルティエ現代美術財団(1991年)、アジア文化カウンシル(1990年)より助成金を得て、1995年より2013年まで日本とアメリカ合衆国の双方で制作を行っていた。
作品は日本、アメリカはもとより、イギリス、ドイツ、スウェーデン、オーストリア、メキシコ、カナダ、韓国、インド、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドと世界各国で催された数々の国際展覧会で紹介され、日本の東京都現代美術館、京都国立近代美術館、栃木県立美術館、アメリカのフォッグ美術館、カントー美術館、バークレー美術館などに所蔵されている。
1994年より美術制作と共に数多くのレクチャー、ワークショップも行い、2014年より多摩美術大学美術学部教授を務める。
ヨコハマトリエンナーレ2014では、10年間に渡り世界85カ国にある教会の献金箱を撮影した写真と、その記録を元に自らつくり出した彫刻作品で構成されるインスタレーション《Offering》を出品した。現在京都で開催中のPARASOPHIAでは京都市美術館の帝冠様式の建築と第二次世界大戦中に製造された陶製手榴弾の遺物からインスピレーションを得た作品と、近代化における越境をテーマにした新作2点を発表している。ミニマルな形状に還元されない多義な解釈が可能な作品である。

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