展覧会のお知らせ

プロジェクト「うつしから読み取る技術的アーカイブ」

「模写を読む-画家は何をうつしてきたのか」


京都市立芸術大学芸術資料館の収蔵品は,来年140年を迎える本学の歴史の中で,様々な機会を得て集められてきました。それは本学にとって歴史の語り部ともいえます。
模写は古くから絵画の学習における一 段や,貴重で実見が難しい本物の代用品などの役割を担ってきました。近代以降はその目的・役割が多様化し,それとともに様式も変化しています。例えば次のような用途が挙げられます。
・美術学校という研究,教育機関の資料
・文化財の現状を正確に記録する資料
・運筆手本に代わる初学者用の手本
・時代による 「さび」を含めて味わう鑑賞絵画
・科学的な分析を活用した復元

これらの用途の違いによって,線一本の描き方も違ってきます。一見,変わらないものの代表のように見える古画の模写ですが,実は極めて歴史的な産物なのです。
本学の資料館には,江戸時代から平成まで,数多くの模写が所蔵されています。これらを読み解くことで,人の手でうつし伝えられてゆくものの可視化を試みます。

【主な展示予定作品】 
 村上華岳《釈迦成道図》(模本)1912年
 林司馬《法隆寺金堂六号壁観音菩薩像》(模本)1948年ほか

本展企画担当
美術学部日本画博士課程/非常勤講師 小林玉雨
美術学部教授 田島達也

  • 会期:2019年10月26日(土)-12月1日(日)9:00−17:00 月曜休館(月曜日が祝日の場合は翌火曜日休館)
  • ギャラリートーク:11月26日(12:15~12:45)
  • 会場:京都市立芸術大学 資料館
  • 入場無料

うつしから読み取る技術的アーカイブ

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