日本画専攻

日本最古の日本画専攻。

138年の歴史から表現を学ぶ。

教育目的

制作風景

都市生活の中に自然をうまく取り込み,じっくりとかつ大胆に新しい価値を創造してきた京都。

日本画専攻は,本校が1880年に日本初の公立絵画専門学校として開設されて以来営まれ,日本画制作指導と,制作理論研究が行われてきました。その伝統的基礎技術をふまえ現代における日本画表現と技法の指導,制作理論の基礎研究を行い,日本画制作を行います。また同時に古画研究を通して,古典絵画に於ける様式研究や技法研究を行い,原作の評価と鑑賞の方法を学び,日本画制作における評価能力を養います。

授業概要(カリキュラム)

1年次〜2年次

授業風景

日本画専攻を志す学生は,1年次前期の総合基礎実技を経て,1年次後期からの美術科基礎の中から《日本画基礎A(1年次後期)》及び《日本画基礎B(2年次前期)》を選択し履修する必要があります。

総合基礎実技

美術科基礎

「日本画基礎A」では,日本画画材の性質や基礎技術について学ぶとともに,写生から日本画制作に加え,模写の実習を行います。「日本画基礎B」では,野外での「地面」を対象にした写生と日本画制作をとおして日本画の基礎技術を学びます。特に写生を重視し,B全紙程度のサイズの作品を3週間かけて制作します。

3年次〜4年次

下記に記載する3つの研究室の中から,各自の特性に合わせた表現の追及を行うべく,いずれかを選択し履修します。この3コースは3回生次,半期ごとに自由に移動することができます。4回生ではそのいずれかのコースを通年で登録し,卒業制作の準備を行います。

研究室1(古画研究) 近代以前の日本美術,ひいては歴史上日本美術に影響を及ぼしてきた異文化の古典絵画までを視野にいれ,その技法や様式を学びます。
研究室2 戦後から現在までの日本画表現を土台とし,現在認識されている日本画の技法・表現を学び,更に深化させることを念頭に制作研究を指導します。
研究室3 連綿と継続してきた日本画の伝統的技法及び解釈を前提に,現在から更にその先の表現はいかに可能か,実践的な制作研究を指導します。

在学生の声

学生の声2018日本画(森萌衣さん)​1,2年次のカリキュラムを終えて感じたことは,日本画という画材の難しさでした。
画材に振り回され,何を描きたかったのかを見失いそうになってしまったので,3年次からは模写を研究することにしました。

模写をすることで得たのは,画材の本当の美しさと,一筆に込められた集中力です。展示を見に行く際にも,以前よりいっそう日本画というものを深く理解できるようになりました。


研究をしながら多くの発見をしていく中で,私の中で描きたいと思えるものが明確に現れてくるようになり,今現在では模写をしながらタブローにより,自主制作もしています。

どちらにしても専門的な知識が必要になりますが,先生方はとても親身になって教えてくださるので,学ぶことの楽しさは尽きません。

温故知新,その言葉を胸に私なりの新しい表現を見つけるため,日々努力していこうと思います。

森 萌衣(修士課程1回生

授業に関連した専攻での活動について
(学外連携や文化芸術資源の地域還元の取組等)

京都市立芸術大学日本画研究室では,2012年まで〈現在の大学における日本画教育と研究を,今日的な視点から見直し,あらためて再構築する共同研究〉に学生と共に取り組んできました。

その内容は,日本画制作を軸とした研究,カリキュラムの改善,学生の様々な進路に活かせる教育体制の構築,社会資源としての活用等,多岐にわたります。日本画そのものの再構築,岩彩画研究における中国との国際交流,初等中等教育にアプローチした「美しいと出会うプロジェクト」,生涯教育としての「学ぶ 日本画プロジェクト」等は,それらの一環です。

○日本画の再構築と東アジアレベルでの岩彩画の展開

  • 2009「東アジアにおける岩彩画の展開 東方岩彩画展」(上海大学美術学院画廊/中国)
  • 展示初日に討論会,会期中に講座を3回,ギャラリートーク等を開催
  • 2010「日本画をつなぐ」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA1,2)
  • 第1章 模写・修復技術の伝承,第2章 日本画の発展・展開-京都市立芸術大学日本画研究室の現在,第3章 中国における「岩彩画」の展開
  • 会期中に関連講座「敦煌壁画保存修復活動の現在」(敦煌研究院美術研究所所長),「中国における岩彩画の現在」(上海大学美術学院講師),大学院公開ゼミ2回,公開授業3回を開催
  • 2011「敦煌意象-中日岩彩画展」「敦煌芸術の伝承と当代岩彩画創作シンポジウム」
  • (敦煌研究院/中国)シンポジウムにおいて本専攻教員7名が研究発表

○美しいと出会うプロジェクト

本学は,2007年京都市教育委員会と包括協定を締結しました。それを機に日本画専攻では,小~高の教育現場で多様な学習機会を提供しています。これまでに1000名以上の児童学生が参加しました。

2012年の主な活動

 ・京都市立境谷小学校「水墨画を題材とした授業及び土曜学習におけるワークショップ」

 ・京都市立中学校美術部との連携活動

  (参加校)大枝中学校,大淀中学校,衣笠中学校,山科中学校

○学ぶ日本画プロジェクト

本学日本画専攻における研究教育の魅力を広く伝えるために,様々な機会で,展示はもちろんのこと,講義や実技講座などを行ってきました。

  • 佐川美術館日本画ワークショップ2009~2012

○本学移転先での試み

水墨画にチャレンジ_1 水墨画にチャレンジ_2 水墨画にチャレンジ_3

2017年,「下京区区民が主役のまちづくりサポート事業」の助成を受け,本学の移転先である下京区の小学校にて,水墨画の授業を行いました。

  • 「水墨画にチャレンジ!」…総合的な学習の時間の一環として,社会科の歴史の授業(室町時代の文化)と連動したワークショップ。
  • 「水墨画にチャレンジ!2」…伝統文化部の活動の一環として,本学の前進である京都府画学校時代のお手本を用いたワークショップ。

学生作品

元・宋時代作品模写
氏名:中村美葉
制作年:2017年
制作した学年:3回生

こがねいろにただよう
氏名:本馬彩花
制作年:2017年
制作した学年:4回生

輪郭
氏名:森萌衣
制作年:2017年
制作した学年:4回生

シメリケ
氏名:大槻拓矢
制作年:2017年
制作した学年:4回生

教員一覧

大野俊明
  • 特任教授
  • 日本画

浅野均
  • 教授
  • 日本画

日影圭
  • 教授
  • 日本画

川嶋渉
  • 教授
  • 日本画

奥村美佳
  • 准教授
  • 日本画

小島徳朗
  • 准教授
  • 絵画制作

三橋卓
  • 講師
  • 絵画制作

非常勤講師(実技)一覧

  • 池上真紀
  • 上坂秀明
  • 小林玉雨
  • 西川礼華
  • 広岡真彩彦
  • 森桃子

非常勤講師(実技)
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