第41回アーカイブ研究会のお知らせ

映像をアーカイブする〜その方法と可能性〜


 映像(動画)はいま、撮影・編集・共有が手軽にできるようになりました。写真よりも映像で記録されることすらあります。では、アーカイブの観点から映像を考えた場合、どうでしょうか。

 映像をアーカイブする。それはこれまで記録媒体の保存を意味してきました。問題は二つあります。一つは、映像の場合、写真以上に「記録媒体を見ただけでは何もわからない」こと。昔のフィルムはもちろん、YouTube でもサムネイル画像しか見れません。もう一つは、映像を保存したところで、「視聴する以外にほとんど使い道がなかった」ことです。

 今回はこの状況を逆手にとって、アーカイブとしての映像の可能性と展望を考えてみたいと思います。秋田公立美術大学の石山准教授をお招きし、秋田市の家庭に長年眠っていたアナログ8mmフィルム(その数、200以上)を収集・デジタル化から始まった活動実践と、将来の展開についてお話いただきます。映画監督でもある石山さんの活動は本業の映像制作とはまた別の、とてもユニークなものです。つねに映像の地域性を念頭に置いていて、単なる集積から、地域文化活動、はては地域医療現場にまで広がります。

 映像をアーカイブして何になるのか。そんなことを改めて考えるきっかけになるかもしれません。


講師:石山友美(映画監督・秋田公立美術大学准教授)
1979年生まれ。日本女子大学家政学部住居学科卒業。磯崎新アトリエ勤務を経て、カリフォルニア大学バークレイ校大学院、ニューヨーク市立大学大学院で建築、芸術論、社会理論を学ぶ。ニューヨーク市立大学大学院都市デザイン学研究科修士課程修了。在米中に映画制作に興味を持つようになる。映画監督作に《少女と夏の終わり》(2012)、《だれも知らない建築のはなし》(2015)。現在秋田在住。秋田で8ミリフィルムを収集するプロジェクト「秋田8ミリフィルム・アンソロジー」代表。


日 時:2024 年2月7日(水)14:00-16:00
会 場:京都市立芸術大学 C地区B棟3F 講義室4(お越しの際は公共交通機関をご利用ください)
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申込不要・参加無料
チラシ

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