第22回アーカイブ研究会のお知らせ


第22回アーカイブ研究会

NETTING AIR FROM THE LOW LAND
空を編むー低い土地から

第22回は,アーティストの渡部睦子氏をお招きします。


  • 日時:2018年10月4日(木)17:30−19:30
  • 場所:京都市立芸術大学芸術資源研究センター
  • 参加無料(事前申込不要)
  • Special Performance by MAMIUMUートークの後にMAMIUMUによるパファオーマンスを予定しております。

チラシ


〈概要〉

約20年に及びオランダをベースにさまざまな土地を移動し、また人に出会いながら「そこにあるもの」を取り込み、独自のユニークな視点で再構成し作品制作を続けてきた渡部睦子。
今年の6月にアムステルダムのハウス・マルセイユ写真美術館で発表した新作、同時に出版された自身の本” NETTING AIRFROM THE LOW LAND”、さまざまな場所での制作プロセスなどについて、アーカイブという視点も含めつつお話ししていただきます。


■講師プロフィール
渡部睦子
1969年愛知県刈谷市生まれ。1992年京都市立芸術大学美術学部工芸専攻(陶磁器)卒業、1994年同大学大学院美術研究科工芸専攻(陶磁器)修了。1988年サンドベルグ・インスティテュート、2002年ライクスアカデミー、アムステルダム修了。1995年よりオランダを拠点に、アートを介し異なる国や文化、コミュニティーを訪れ「地元の人に何かを教えてもらう」ということをキーワードに様々な形態を用いて作品の制作を試みている。

第21回アーカイブ研究会のお知らせ


第21回アーカイブ研究会

コミュニティ・アーカイブをつくろう! 
せんだいメディアテーク「3がつ11にちをわすれないためにセンター」奮闘記


  • 日時:2018年9月28日(金)17:30−19:30
  • 場所:京都市立芸術大学芸術資源研究センター
  • 参加無料(事前申込不要)

チラシ


〈概要〉

今年はじめに刊行された、『コミュニティ・アーカイブをつくろう! せんだいメディアテーク「3がつ11にちをわすれないためにセンター」奮闘記』(晶文社)の著者3名によるトークイベントを開催します。

「3がつ11にちをわすれないためにセンター(わすれン!)」は、せんだいメディアテークが2011年に開設した、市民・専門家・メディアテークスタッフの協働による、東日本大震災とその復興のプロセスを、独自に発信・記録するためのプラットフォームです。

個々人による災害の記録は、近年twitterなどでも注目されています。けれども、こうした記録がマスメディアに利用されるだけでなく、つぎの災害にまで届く「声」になるためには、工夫が必要です。

この本では、「個別的で微細な手ざわりをもつ出来事を、さまざまな技術と道具をつかって、自分たちで記録し共有する」ための活動を、コミュニティ・アーカイブと呼んでいます。本書には、わすれン!に蓄積された、コミュニティ・アーカイブづくりのノウハウと成果、これからの課題をまとめました。

トークイベントでは、本書の背景と内容、そこに書ききれなかったことを紹介するとともに、本書刊行後に著者3人が続けているそれぞれの活動について、社会活動とアート、建築と展示とデザイン、記録とアーカイブと人類学など、さまざまなトピックについてお話します。


■講師プロフィール
甲斐賢治
1963年大阪府生まれ。せんだいメディアテーク アーティスティック・ディレクター。[remo]記録と表現とメディアのための組織や、[recip]地域文化に関する情報とプロジェクトなどを通じて、社会活動としてのアートに取組んでいる。

北野央
1980年北海道生まれ。公益財団法人仙台市市民文化事業団 主事。2011年からせんだいメディアテーク「3がつ11にちをわすれないためにセンター」を担当、「レコーディング イン プログレス」(2015)「震災と暮らし」(2016)などの展覧会を行う。

佐藤知久
京都市立芸術大学芸術資源研究センター専任研究員/准教授。

イベントのお知らせ


空間との協働 ー サウンドアートの現在:ヨハネス・ジスターマンス氏を迎えて

ドイツから来日中のサウンドアーティスト、ヨハネス・ジスターマンス氏をお招きして、サウンド・アートについてのレクチャーとパフォーマンスを行います。終了後には、Q&Aの時間も設けます。どなたでも、ふるってご参加ください。


日時:2018年4月16日(月) 17:30〜19:30
場所:京都市立芸術大学 芸術資源研究センター カフェスペース
参加無料・事前申し込み不要
チラシ

<タイムスケジュール>
17:30
レクチャー「サウンド・アートって何?」
中川真(大阪市立大学特任教授)

18:00
アーティストトーク
ヨハネス・ジスターマンス

18:30 休憩

18:45
パフォーマンス
ヨハネス・ジスターマンス

19:15 質疑応答


ヨハネス・ジスターマンス氏 | Johannes S. Sistermanns
作曲、パフォーマンス、サウンドアート。ケルン音楽大学にてマウリチオ・カーゲルに師事。

ジスターマンスの作品は音響彫刻のインスタレーション(音響造形)、ラジオアート、エレクトロ・アコースティック作品、インターネット活用の音響ライブ、パフォーマンス、グラフィック記譜、通常の楽器のための作曲など、極めて多岐にわたっている。
これまでに、全ヨーロッパ、オーストラリア、日本、中国、USAから招聘され、主要機会としてKnitting Factory 1995、Melbourne Festival 1997, EXPO 2000 World Exhibition Hannover, Goethe-Institut Tokyo, Kyoto, Osaka 1998-2005, Donaueschinger Musiktage 1996/1999/2005/ 2016, World Music Days Stuttgart, 2006/ Sydney 2010、’International Summercourses’ Darmstadt 2004/2006 などが挙げられる。
ラジオ音響作品は、ドイツのSWR/HR/WDR/SR/DLR/DLF、オーストラリアのthe ABC Radio FM Sydney / Melbourne、オランダの VPRO Radio Hilversum、オーストリアのORF Kunstradio Vienna から委嘱されている。Karl-Sczuka-Advancement Award (SWR) 1997、 German Sound Art Prize (WDR Cologne, Marl Sculpture Museum) 2008、Prix PRESQUE RIEN [Honorary Mention] Paris (Luc Ferrari) 2015、first prize at the 2016 International Composition Competition “Leibniz Harmonies” Hanover を受賞。
ジスターマンスの表現方法は、テープ、楽器、玄武岩溶岩、インド製・中国製の鈴、一絃琴、声、文、ノイズ、音響ボウル、コンピュター音響、空間共鳴などを用いて、空間のもつ潜在性に働きかける。素材としての楽器や空間のもつ境界を越えて、個々人の知覚にどう働きかけるのか、というところに焦点をあてている。
http://www.sistermanns.eu/

中川真
大阪市立大学特任教授
サウンドスケープ、アートマネジメント、アジアの音楽を研究。
主著に『平安京 音の宇宙』『サウンドアートのトポス』『アートの力』など。サントリー学芸賞、京都音楽賞など受賞多数。

Akira Otsubo 「Shadow in the House」展開催のお知らせ

Akira Otsubo 「Shadow in the House」


2018年3月22日(木)~31日(土)10:00 – 17:00

会場|京都市立芸術大学 小ギャラリー

主催|京都市立芸術大学 芸術資源研究センター

企画|高嶋慈

助成|平成29年度 京都市立芸術大学 特別研究助成

チラシ


〈展覧会概要〉

大坪晶の写真作品《Shadow in the House》シリーズは、時代の変遷とともに所有者が入れ替わり、多層的な記憶を持つ家の室内空間を被写体としています。室内に残る歴史の記録であると同時に、ダンサーが動いた身体の軌跡を長時間露光撮影によって「おぼろげな影」として写し込むことで、何かの気配や人がそこにいた痕跡を想像させます。それは、複数の住人の記憶が多重露光的に重なり合い、もはや明確な像を結ぶことのできない記憶の忘却を指し示すとともに、それでもなお困難な想起へと開かれた通路でもあります。

大坪は近年、日本各地に現存する「接収住宅」(第二次世界大戦後のGHQによる占領期に、高級将校とその家族の住居として使用するため、強制的に接収された個人邸宅)を対象とし、精力的なリサーチと撮影を続けています。撮影場所の選定にあたっては、建築史や都市史研究者から提供を受けた論文や資料を参照するとともに、「接収住宅」の所有者の遺族や管理者への聞き取りを行っています。展覧会は、《Shadow in the House》を写真作品、関連資料、資料に基づいた作品、批評テクストからなる複合的なインスタレーションとして構成します。これらを通して、「住宅」という私的空間から大文字の「歴史」や異文化の接触を捉え直す視座を開くとともに、接収の実態や生活様式の変遷が今日の私たちの文化や精神性に与えた影響についても考える機会とします。

また、会期中には、都市史研究者の村上しほり氏と、写真史・視覚文化研究者の林田新氏をお招きしたシンポジウムを開催いたします。


〈関連シンポジウム〉

「記憶⇄記録をつなぐ」Vol.2

2018年3月25日(日)14:00-16:00(参加無料、予約不要)

会場:京都市立芸術大学 芸術資源研究センター

●第一部

アーティストトーク(大坪晶)

レクチャー

「占領下の都市と接収:その記録と記憶」村上しほり(神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 研究員)

「Sujin Memory Bank Project:柳原銀行記念資料館と地域の記憶」林田新(京都造形芸術大学 アートプロデュース学科専任講師)

●第二部

ディスカッション「記憶⇄記録をつなぐ 」

参加者 : 村上しほり、林田新、大坪晶、高嶋慈(京都市立芸術大学 芸術資源研究センター 研究員)

 

 

 

 

「Memory Bank Project #02  BANK――映画『東九条』でつなぐこと――」開催のお知らせ

 

「Memory Bank Project #02  BANK――映画『東九条』でつなぐこと――」

明治32年に柳原町(崇仁地域)の町長であった明石民蔵らによって設立された柳原銀行。柳原銀行記念資料館は,その建物を移築・復元したもので,1997年の開館以来,地域の歴史,文化,生活資料を収集・展示してきました。かつて銀行であった建物には,現在,この地域にまつわる多様な記録資料が蓄えられています。「Sujin Memory Bank Project」とは,銀行に貯蓄されている地域の「記憶」をひとときの間お借りし,アーカイブ/ドキュメントについて,地域の歴史について実践的に考察していこうというプロジェクトです。2016年に開催した「Sujin Memory Bank Project #01 デラシネ――根無しの記憶たち」では,資料館所蔵の私的な写真を取り上げて展示を行いました。第二回目となる今回は資料館所蔵の映画「東九条」を取り上げ,上映展示を行います。

1969年に公開された映画「東九条」は,差別や貧困といった当時の東九条の厳しい現実を告発すべく制作された自主制作映画です。映画が映し出すのは1968年の東九条。2004年公開の映画「パッチギ!」と同じ時代と場所を描いています。手持ちの8mmカメラが東九条で営まれる人々の暮らしに深く分け入っていきます。監督を務めたのは山内政夫。現在の柳原銀行記念資料館事務局長です。

東九条が大きく様変わりした現在,この映画がかつて持っていた告発のリアリティは後景に退いています。さらに,資料館が保存するこの映画には当時あったはずの音声トラックがありません。1968年に撮影されてから時を経て,声を失ったこの映画は私たちに何を語りかけてくるのでしょうか。映画の冒頭では,1960年代の鴨川沿いの土手=bankに密集して立ち並ぶ家々が映し出されます。その少し上流,崇仁に建つかつての銀行=bankでこの映画は,過去と現在を,東九条と崇仁をゆるやかに結び合わせていくことでしょう。

会期:2018年3月1日〜4月22日
会場:柳原銀行記念資料館
企画:林田新、髙橋耕平、見増勇介
主催:京都市立芸術大学芸術資源研究センター、柳原銀行記念資料館
助成:平成29年度京都市立芸術大学特別研究助成
チラシ

京都芸大「今熊野・岡崎学舎」井上隆雄写真展のお知らせ


京都芸大「今熊野・岡崎学舎」井上隆雄写真展

—もう一つの『描き歌い伝えて』—
井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブ実践研究


  • 日時:2018年2月7日(水)ー2月11日(日)13:00-17:00、会期中無休
  • 場所:元・崇仁小学校 南校舎2F
  • 企画:山下晃平(「井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブの実践研究」プロジェクトリーダー)、  入澤聖明(京都市立芸術大学大学院博士後期課程、近現代工芸史)、岡崎藍(日本画専攻4回生)、   西尾友希(ビジュアルデザイン専攻4回生)、林宏枝(ビジュアルデザイン専攻4回生)
  • 主催:京都市立芸術大学芸術資源研究センター
  • 協力:小牧徳満(美術家)
  • 助成:平成29年度京都市立芸術大学特別研究助成
  • チラシ

    〈展覧会概要〉

    2017年4月より京都市立芸術大学芸術資源研究センターでは、本学出身であり写真家として数々の功績を残された井上隆雄さんの膨大な写真関連資料をお預かりし、調査研究を進めています。今年の資料調査で、京都市立芸術大学が現在の沓掛に移転する前の「今熊野・岡崎学舎」(1926年から1980年まで)の写真プリントが多数保管されていることを確認しました。調査の結果、その中には1980年に刊行された今熊野・岡崎学舎の記録集『描き歌い伝えて』には掲載されていない写真も含まれています。

    そこで本展では、井上隆雄さんが残したこの京都芸大今熊野・岡崎学舎の写真プリントやポジ・ネガ、記録集作成のための資料を展示するとともに、本プロジェクト「井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブ実践研究」の活動紹介を行います。

    そのため本展は単なる写真展ではありません。書籍・プリント・ネガ・ポジ・メモ類等、関連資料を併置することで、表現の多様化やデジタルメディアの発展とともにその動向が注視されているアーカイブ、すなわち資料の分類・調査・管理・利活用の意義を検証します。また現在、京都市立芸術大学は沓掛からこの崇仁地区への移転を計画しています。この元・崇仁小学校を舞台に、「今熊野・岡崎学舎」の写真を展示し、今熊野・岡崎→沓掛→崇仁地区という長い年月を一つに重ね合せることで、移転や歴史について考えるささやかな場となるでしょう。

第20回アーカイブ研究会のお知らせ


第20回アーカイブ研究会

「Week End / End Game:展覧会の制作過程とその背景の思考について」


  • 日時:2018年1月11日(木)17:30−19:30
  • 場所:京都市立芸術大学芸術資源研究センター
  • 参加無料(事前申込不要)

チラシ


〈概要〉
アーティスト田村友一郎による個展《試論:栄光と終末、もしくはその週末 / Week End》が栃木県の小山市立車屋美術館で開催されました。
本アーカイブ研究会では、田村友一郎とこの展覧会をゲストキュレーターとして企画した服部浩之が、展覧会の制作過程や実施意図などを紹介します。アーティストやキュレーターが如何に思考し、現在という時代を生きているか、それぞれの観点を交えながら話を展開します。

“バブル期から約 30 年、 そして東日本大震災から 5 年以上が経過した現在の都市や、 その生活の現状を改めて考えるというところから、 展覧会はスタートしました。 はじめて美術館を訪問した際に、 美術館の公用車となっていた日産グロリアに着目した田村は、 これまで自身が度々言及してきた 「栄光」 へとつながる手がかりを見出しました。 そこから、 ある個人の栄光に着目し、都市の状況や人々の生活の背後にある社会の現状を捉えようと試みました。 作品は、 美術館だけでなく市内の複数の場所にも挿入され、 それらをリンクさせる独自の仕組みの構築、 さらにウェブサイトへの展開など、 展覧会は複数のレイヤーが重なる立体的な構造を成しています。 それは都市そのものの複雑な現状を再体験するようなものでもあり、 一地方都市において実際に生活する人物や具体的な出来事から、 より大きな普遍的な諸問題を描出することを試みています。
また、 このグロリアをきっかけにして、 同時期に開催される日産アートアワードでは 《栄光と終焉、もしくはその終演 / End Game》 というタイトルを冠した作品への展開も行われました。 ふたつの作品に直接的なつながりはありませんが、 ほぼ同時期に性格の異なる関東のふたつの都市で作品が同時に公開されることで、 何かしら特異な事象が生まれていることは確かです。
展覧会という規定された枠組みを超えて、 作品/プロジェクトを展開する田村の作品がどのような思考と過程を経てつくられたのか、 車屋美術館での展覧会を企画した服部の企画意図なども含めて、 その制作の裏側を紹介したいと思います。” 


■講師プロフィール
田村友一郎(アーティスト)
1977 年富山県生まれ。熱海市在住。日本大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程修了。2012 年度文化庁新進芸術家海外派遣制度によりベルリン芸術大学・空間実験研究所に在籍。既にあるイメージや自らが撮影した素材をサンプリングの手法を用いて使用し、独自の関係性を導き出し再構築することで時空を超えた新たな風景や物語を立ち上げる。Google Street View のイメージのみで構成されたロードムービー『NIGHTLESS』で第 14回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞受賞(2011 年)。近年の主な展覧会に「2 or 3 Tigers」(Haus der Kulturen der Welt、ベルリン|2017 年)、「Mode of Liaison」(バンコク芸術文化センター[BACC]|2017 年)、「BODY/PLAY/POLYTICS」(横浜美術館|2016 年)、KYOTO EXPERIMENT 2016(京都芸術センター)、「物語りのかたち」(せんだいメディアテーク|2015 年)、メディアシティ・ソウル 2014(ソウル市美術館)、「これからの写真」(愛知県美術館|2014 年)、MOT アニュアル 2012「風が吹けば桶屋が儲かる」(東京都現代美術館)など。今後は、日産アートアワード2017、ヨコハマトリエンナーレ 2017 特別企画、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館(ベルリン)での展示が予定されている。

服部浩之(キュレーター)
1978 年愛知県生まれ。秋田市、名古屋市在住。早稲田大学大学院修了(建築学)。2009 年-2016年青森公立大学国際芸術センター青森[ACAC]学芸員。2017 年より秋田公立美術大学大学院にて教鞭をとる傍ら、アートラボあいちディレクターとしてアートセンターの運営にも携わる。これからの生活のあり方を模索すべく、異なる二つの地域を往来しながら暮している。都市空間の諸問題と公共圏の成り立ちに興味をもち、アジアを中心に、展覧会やプロジェクト、リサーチ活動を展開している。近年の企画に「十和田奥入瀬芸術祭」(十和田市現代美術館、奥入瀬地域 |2013 年)や、「Media/Art Kitchen」(ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、バンコク、青森|2013 年~2014 年)、「あいちトリエンナーレ 2016」(愛知県美術館ほか、名古屋市、岡崎市、豊橋市|2016 年)、「アッセンブリッジナゴヤ」(港まちポットラックビルディングほか|2016年~)、「ESCAPE from the SEA」(マレーシア国立美術館、Art Printing Works Sdn. Bhd|2017年)等がある。

特別授業のお知らせ


特別授業 SHIOMI Mieko, Playing the Water

塩見允枝子「水を演奏する」


    • 日時:2017年11月17日(金)10:40−12:10(2限目)
    • 場所:大学会館ホール
    • 主催:芸術資源研究センター
    • チラシ

1960年代以降,さまざまなジャンルとメディアを横断して芸術と日常をつなぐ実験を国際的規模で繰り広げたフルクサス。その中心メンバーとして活躍された音楽家・塩見允枝子氏による水をテーマとしたパフォーマンス作品の演奏会を行います。

出演者を募集中。興味のある人は担当教員の柿沼敏江(音楽学部教授, amunika@ec.mbn.or.jp),井上明彦(美術学部教授, aki@kcua.ac.jp)までご連絡下さい。


演奏曲
《水の回路》 Water Circuit 2017
《水の会議》 Water Conference 2017
《ウォーター・ミュージック:ヴァージョン2012》
Water Music:version 2012 1964/2012


■講師プロフィール
塩見允枝子(しおみみえこ)氏 SHIOMI Mieko
音楽家。1938年,岡山市に生まれる。1961年,東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。大学在学中より小杉武久らと「グループ・音楽」を結成,即興演奏やテープ音楽の制作を行う。1963年,ナム・ジュン・パイクを通じてフルクサスを紹介され,翌年ニューヨークに渡る。1965年,メールによるイヴェントシリーズ「スペイシャル・ポエム」を開始。同年帰国。1969年,音楽や映像,美術,舞踊など多様なジャンルの融合の実験として開催されたクロストーク・インターメディアに参加。1970年より大阪を拠点に活動,言葉と音を軸にした室内楽や劇場的な作品を発表。90年代から電子テクノロジーへの関心を持ち,音と視覚的要素を結合したパフォーマンスを編み出す。1995年パリ,1998年ケルンにて個展。その後も国内外で数々のフルクサス展に参加し,各地で演奏会やワークショップを行う。本学では,2005年11月の「アクアプロジェクト」でワークショップ開催,2014年から芸術資源研究センター特別招聘研究員。2015年にも大学会館で大規模なワークショップを行った。著書に『フルクサスとは何か』(フィルムアート社,2005年)。本年6月,フルクサス時代からの作品をまとめた『塩見允枝子パフォーマンス作品集——フルクサスをめぐる50年』を刊行。

第19回アーカイブ研究会のお知らせ


第19回アーカイブ研究会

「1960〜70年代に見られる芸術表現の研究拠点形成と資料アーカイブの構築」


  • 日時:2017年12月9日(土)14:00−16:30(13:30受付開始)
  • 場所:元・崇仁小学校 1Fふれあいサロン
  • 参加無料(事前申込不要)

チラシ


〈概要〉
京都市立芸術大学芸術資源研究センターでは,2017年4月より「井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブの実践研究」プロジェクトを新たに開始しています。本プロジェクトは,本学出身であり写真家として多くの功績を残してきた井上隆雄氏の写真資料を対象として,アーカイブ(資料調査・分類・利活用)の実践を行いつつ,さらにそのような実際の資料調査を通じた美術・文化史への新たな方法論の構築を目指しています。また本プロジェクトは,このような写真資料のアーカイブ活動そのものを一つの実践として位置付けています。そのため,定期的な研究会を実施し,アーカイブ実践のための知識を蓄積し,人的交流(学生,研究者,学芸員,アーティストなど)を深めていくことも検討しています。
そこで今回,情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の伊村靖子さんを講師としてお招きし,アーカイブ,資料研究に関する研究会を開催します。「1960〜70年代に見られる芸術表現の研究拠点形成と資料アーカイブの構築」をタイトルとして,主に,芸術表現の多様化と資料アーカイブズの可能性,近年の資料研究の動向をトピックスとします。その一例として,国立新美術館における「精神生理学研究所」(1969〜70年)研究,IAMASで取り組んでいるメディアアートの資料化および研究の位置付けについてお話頂きます。


タイムスケジュール
14:00-14:10:プロジェクトの概要について:山下晃平
14:10-15:40:レクチャー:伊村靖子
15:40-15:50:休憩
15:50-16:30:質疑応答


■講師プロフィール
伊村靖子
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)講師,国立新美術館客員研究員。「1960~70年代に見られる芸術表現の研究拠点形成と資料アーカイブの構築」(科研費15K02129)研究代表者。
2013年京都市立芸術大学博士号(芸術学)取得。研究テーマは「1960年代の美術批評──東野芳明の言説を中心に」(博士学位論文)。共編に『虚像の時代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社,2013年)。論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで――六〇年代美術とデザインの接地面」『美術フォーラム21』第30号,醍醐書房(2014年 11月),「「精神生理学研究所」——メディア論としての作家表現」『国立院美術館研究紀要|NACT Review』第 4 号(2017 年 11 月刊行予定)など。関わった展覧会に2014年に「美術と印刷物──1960-70年代を中心に」展(東京国立近代美術館)など。現在は、第7回岐阜おおがきビエンナーレ「新しい時代 メディアアート研究事始め」を準備中。

企画:山下晃平:「井上隆雄写真資料に基づいたアーカイブの実践研究」プロジェクトリーダー
主催:京都市立芸術大学芸術資源研究センター
協力:石谷治寛、石原友明、入澤聖明、桐月沙樹
助成:平成29年度京都市立芸術大学特別研究助成

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