総合基礎実技

30年以上の実績をもつユニークな実技カリキュラム「総合基礎実技」とは

本学の芸術教育の特色は,創造活動の土台となる基礎力の育成を重視する点にあります。なかでも「総合基礎実技」は,美術学部の教育において既に30年以上の実績をもつユニークな実技カリキュラムです。

美術科,デザイン科,工芸科,総合芸術学科のすべての新入生は,入学後すぐに専攻別カリキュラムに分かれるのではなく,1年次前期の半年間にわたって総合基礎実技を履修します。学生は,所属の科や専攻に関係なく混成され,授業を担当する教員も,実技や学科にかかわらず専門分野の枠をこえて参加します。

授業目的

この授業の目的は,さまざまな素材や技術,発想にふれるなかで,「自分が自然や社会とつながって生きていること」のなかに芸術表現の根底があることを自覚し,また,さまざまな造形芸術の奥深さや相互の結びつきを感じ取ることにあります。

さらに,科や専攻の枠を越えて課題に取り組むなかで,さまざまな方向性をもった学生同士,学生と教員同士の間にコミュニケーションが生まれます。そうしたなかで自己の視野を広げ,多様な専門領域の人と人との間に交友関係を築いていくことも,本学で芸術という大海に船出するための豊かな基礎になるのです。

授業内容

美術学部の新入生全員が所属の科に関係なく4クラスに編成され,実技や学科,専門分野の枠を超えた教員組織の指導による領域横断型の授業です。受験実技から,創作の世界へとスタートをきる上でとても重要なプログラムです。

授業では,「見ること」「描くこと」「つくること」「伝えること」など,造形芸術の各領域に通じるテーマにもとづいて複数の課題を行います。関連講義,ワークショップ,チュートリアル(個別指導),個人またはグループによる制作,学外研修,発表,合評を組み合わせた多彩な内容で展開されます。

学生の自主運営による
総合基礎実技のウェブサイト

2018年度 総合基礎実技

第1課題『動物を編む』

実施日:4月23日〜4月27日,5月7日〜5月10日,5月14日〜5月21日

動物の形態の在り方・仕組みに注目して動物園で取材し,自分で採ってきた自然の素材を使って造形します。葛などの蔓を編むという行為を通して,自然素材の性質や造形の仕組みを考え,形態を置き換え表現します。個人で造った部分をつなぎ合わせてグループで全体像を造り,展示において学内に動物園を仕掛けます。

第2課題『忘却のたてばんこ/記憶に留めておきたい空間,記憶の共有たてばんこ』

実施日:5月22日〜6月13日

人にはそれぞれ心の中に留めておきたい想い出の空間があるはずです。その空間の魅力を,そこにたたみ込まれた人物,情景をたてばんこのミニチュアに再現し,第3者と共有します。

第3課題『わたしの世界を絵画にする』

実施日:6月18日〜7月11日

気になったコト,好きなモノとの出会いを制作の出発点として,描くことで対象物を観察し,モノの見方,捉え方,心惹かれたコトが何であったのかを探ります。表現の幅を広げ,深めるために,新たな表現方法,構図の効果,描画材料など,絵画の基本を学びます。

第4課題『ワークショップシリーズ/誰かの仕組み,私の仕掛け』

実施日:4月16日〜4月17日,4月18日〜4月20日,5月1日,6月15日,7月13日,7月17日〜7月20日

仕組みと仕掛けをキーワードに,外部からのゲストと共に,ジャンルや技法,アウトプットにはこだわらず,身体,空間,もの,言葉などを使い,世界や他者との関わりについての多様なワークショップを各課題の間にちりばめて複数体験します。

総合基礎実技展「そうきそ展」

会期:2018年7月26日〜29日

学内各所において,この授業で学生が取り組んだ内容の成果展覧会を開催。

そうきそ展|イベント情報

過去の総合基礎実技

2016年度 総合基礎実技