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2020年度 総合基礎実技

※ 2020年度はオンライン(あるいは制限付きで対面)で行いました。

2020年度 総合基礎実技 課題テーマ『この惑う星の上で』

惑星【Planet】の語源はギリシア語のプラネテス(πλανήτης=さまよう者)。天動説の時代にそう呼ばれた星に私たちは住んでいる。私たちは星とつながっているか。この星の芸術を求めてさまよう者(プラネテス)がここに集い,歩む手がかりを共に探す。

今年の総合基礎実技は,学生同士,学生と教員,学生とキャンパス…実際の触れ合いができない状況を余儀なくされました。いかに受験までの美術観から自由になって,自己と世界を見つめ直し,自らの創作衝動の原点を掘り起こしながら,京都芸大での学びをスタートさせるかが要でした。そのためにまず重視したのは,ふだんの生活環境そのものを「芸大化」することでした。

プレ課題『あなたはどんな人ですか?』

「あなたはどんな人ですか?」という問いかけに対する答えを,各自が21cm四方の平面に自由に表現します。立体を作った場合も撮影して21cmの画面にします。

取組の様子 取組の様子

第1課題『屋根を架ける・屋根で繋ぐ』

屋根は,建物の上部を覆う構造物です。雨や雪,日差しといった天候の変化から人や家財,動物を守ると同時に,たくさん連なった様子がその地域らしい風景をつくるものでもあります。人々の生活を支え心のよりどころとなる「屋根」をテーマにしたグループ制作や模型制作等を行い,自分たちの居場所や,人々が集まることについて再考します。

取組の様子 取組の様子

第2課題『模写をする』

名画を二等分割し,うち一方の分割内を模写します。そのまま再現するには欠点の多い描画材を使ってもらうのは,単なるイジワルではありません。再現するということを解釈してもらいたいからです。それぞれの基準と技法で捉えた「再現」というものがあり,これは又ジャンル固有の表現の違いに繫がっていったりします。「そっくりにする」というシンプルな入り口から見えるものについて考えましょう。

取組の様子 取組の様子

第3課題『檸檬爆弾はいかが?』

「えたいのしれない塊Xを大学へ郵送して下さい」 。梶井基次郎の小説『檸檬』をヒントに,日常の場所や行動の観察・測定を経て「あなたにとっての檸檬=X」を見つけます。次にその「X」を通して世界を測り直してゆきます。そのとき,私たちの考え方やふるまいを拘束していた「ガラスの天井」に穴が開き,今までとは異なる新しい世界を覗き視ることになるでしょう。

取組の様子 取組の様子