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2021年度 総合基礎実技

2021年度 総合基礎実技 課題テーマ『ビジュツって,なんの術?』

どんな環境の中でも私たちは生きていけるように,さまざまなすべ(術=arts)を開拓してきましたが,「美術」もその一つです。美術という言葉は明治初期,英語の「fine arts」をイメージして訳されたものですが,いま一度,その「ビジュツ」が,私たちにとってどのように必要なのかを探ってみましょう。

第1課題『伝える術』

何をどう伝えるか,その術と向き合いました。伝える対象は京都芸大。キャンパス全体を全学生で均等にエリア分けし,自分のエリアを調べることと,ボードに任意の場所を上から見て描くことの2課題を行いました。雑木林の中,グラウンドの片隅など,この課題がなければ在学中,足を踏み入れることがなかったかもしれない場所に数週間通うことになりました。

取組の様子 取組の様子

第2課題『わかる術』

物事が「わかる」ためには,そこに紐づけられた多様な意味を解体し,その本質を見極める必要があります。異なるものを連想で結びつける遊び心満載の「見立て」を軸に,「見立てスコープ」を用いて景色を切り取ったり,自分が描いた水墨画の中に何かを発見したり,「宇宙人の私が見た日本の京都」という課題で取材し,何かを発見し,それを何かに「見立て」ることにしました。

取組の様子 取組の様子

第3課題『魅せる術』

「魅せる術」とは印象を深くするための術で,意思や目的をもって演出・編集することをいいます。6つのワークショップやレクチャー(触覚・身体表現・草稿・文学・映像・フードデザイン)を準備し,そこで示された動詞と手法を手掛かりにこの術の可能性について考えました。また,「見る人の心を捉える,身体性を伴った時間的・空間的表現を行う」という課題にも取り組みました。

取組の様子 取組の様子

第4課題『はかる術』

目の前に確かに存在しているもの,遠く手が届かないところにあって見えないもの,心の中にあって形のないもの,そのような私達に関わりがあり,それがどのようなものか調べなければならない対象に迫るすべ,それが「はかる術」です。複数のエクササイズに複数のグループで取り組み,「迫るべき対象」を選択し,目に見え,手に触れることができるような形にして発表しました。

取組の様子 取組の様子