2024年度 総合基礎実技
2024年度 総合基礎実技 課題テーマ『環境』
2023年10月1日に京都市立芸術大学は京都市内中心部に移転しました。
大学と大学を取り巻く環境が大きく変化した事が私達に何をもたらすのでしょうか?別の視点で見ると移転場所の崇仁地域に暮らす人々の生活環境も大きく変化することになります。
大学の活動と市民生活を共存させる方法を考える責任を私達一人一人が担っています。
大きな視点では、人間の活動による地球環境の悪化が深刻な状況です。
私達が芸術と言う手段でこの問題にどう取り組むのか?総合基礎実技の授業の中でも、これらの課題について共に考えたいと思います。
2024年度 総合基礎実技 運営委員会 |
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第1課題「個と全体の力学を学ぶ」
新しい環境に完全に馴染む前の少し緊張感や違和感がある状態、総合基礎実技での初めの課題として、全員で行う行為と1人で行う行為、またその相互作用により「個と全体」のソーシャルダイナミクスを能動的に発展させるための様々な実験を行う。
その過程で、他者との関わり方や社会問題についての複数のレクチャーやワークショップを提供し、全ての過程を映像に記録し最終的に1本のドキュメンタリー映画を制作する。
第2課題「調べて伝える」
自らの置かれている自然・社会的環境について調べ、そこにある様々な問題について考え、自らの意見を公の場において発信することは、美術の制作においても大切です。
本課題では、文献調査、観察とスケッチ、インタビュー、実験など、様々な学問・芸術の分野で使われているリサーチの手法について学びます。次に自分が関心を持っている社会問題について調べ、それを元に社会に向けて発信したいメッセージを考え、キャンパスから外に向かって発信するための何かを作ります。
第3課題「場の空気を変える」
デザインの現場(パブリック・商業空間・公園等々)において、機能がある無しにかかわらず、何らかのオブジェや色彩計画によって、その空間の空気感を全く変化させることが可能です。
アートの展覧会などでも、作品が存在することで、その空間全体の空気が大きく変化し、作品そのものより、作品がうみだす空気に包まれることで、私達は様々な感覚を体感します。
京都芸大キャンパスで、自分達の場を発見し、その場の空気を変える何かを制作してください。
第4課題「そうきそ展をつくる」
私たちは日々なにかをつくり、なにかを表現しています。その作品、その制作活動がどんなものかということの意識は、作品がより外に開かれ他との関係が構築されていくことで徐々に得られます。
本課題では、第1課題~第3課題において制作した作品を発表するための展覧会をつくります。これまで、総合基礎実技で自分たちがつくってきたもの、みてきたものを自分たちでまとめなおし「そうきそ展」の企画・実施を行います。
2024年度 総合基礎実技展「そうきそ展−環境」
本年度の総合基礎実技で実施した各課題の内容を紹介しながら、学生たちの取組の成果を展示しました。
会期:2024年7月20日(土曜日)〜23日(火曜日)