管・打楽専攻
管・打楽器は「音のパレット」
さまざまな音色を操る適応力あるスペシャリストへ
教育目的

管・打楽器奏者は、オーケストラやアンサンブルの一員となっても、ソリストとしての技量を求められます。管・打楽専攻は、その責任を負うにふさわしい音楽家としての成熟を目指す方に開かれています。
在学中に、楽器を自在に操るテクニックを身につけることはもちろん、その楽器でしか出せない音色感の修得、バロック期からアヴァンギャルドに至る、あらゆる音楽作品に対応できる知識の獲得に努めます。ソリストとしての能力はもとより、オーケストラをはじめとするあらゆるアンサンブルへの適応力を持った奏者の育成に力を入れています。
4年間の実技カリキュラム

管・打楽専攻では、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、サクソフォン、トランペット、ホルン、トロンボーン、バストロンボーン、ユーフォニアム、チューバ、打楽器の中からいずれか1つの楽器(受験時に選択)を履修します。専攻実技は原則として個人レッスンで行われ、エチュード、独奏曲、室内楽曲などを通し、それぞれの楽器の基礎的な演奏テクニック、各時代の一般的な音楽的表現法の修得に努めます。管・打楽合奏やアンサンブル、オーケストラの授業では、小編成のアンサンブルから吹奏楽や大オーケストラ作品に至るまで、アンサンブルにおける演奏技術、表現法と共に各楽器の役割を学びます。
年に2回、独奏による試験、卒業時には30分程度のプログラムによるジョイントリサイタル形式の試験を実施します。
1年次
教員との個人面談によって研究方針を定め、楽器のポテンシャルを最大限引き出すための基礎的な技術と知識を修得する。
2年次
古典派作品の演奏を中心に、音楽的文法の理解・修得に努め、基礎的な技術と知識を確立する。
3年次
19世紀から近代にかけての作品解釈の実践を通し、音楽的知識、並びに高度な演奏技術を修得する。
4年次
幅広い年代の作品を演奏研究し、演奏家としてキャリアをスタートするにふさわしい演奏技術と知識を修得する。
科目一覧(現1回生用)
在学生の声

個性が集い、絡み合う環境。
コイチェフ・イヴァイロさん(管・打楽専攻4回生)
音楽にとって個性は大きな武器であると思います。京都市立芸術大学の管・打楽専攻はまさに、個性が集う場所です。僕は本学に入学してから、日々打楽器研究室にて音楽の勉強に励みながら、たくさんの人と出会い刺激を受けています。京都芸大の音楽学部では少人数制を生かし、学生の演奏の機会が多いことが特色の一つであるため、たくさんの本番を通して個性豊かな専攻仲間たちと共に励み、影響し合い、最高に洗練された音楽を作り上げることができます。あまたの個性が集うからこそ、さまざまな音色や音楽にも出会えます。そのおかげで僕は、自分の中の世界がぐっと広がり、より多面的に音楽にアプローチするようになりました。自分の成長を実感できる環境で学べることに感謝しています。
受賞者リスト
授業に関連した専攻での活動について
ウエスティ音暦

地域への文化芸術の還元、地域文化への寄与、市民に対する良質な音楽の提供を目的として、京都市西文化会館、京都市音楽文化芸術振興財団との共催により、「ウエスティ音暦」と銘打ち実施しています。2010年度から年2回のうち1回を管・打楽専攻が担当しています。打楽器、金管楽器、木管楽器それぞれのアンサンブルや吹奏楽の魅力あふれるサウンドをお届けしています。
文化会館コンサート

京都市北文化会館との共催により、毎年秋に開催しています。学部生・大学院生らで編成された本格的な管・打楽アンサンブルを、市民の皆さまに気軽に楽しんでいただけるよう、無料コンサートでお届けしています。
教員紹介
客員教授
非常勤講師(実技)一覧
フルート
- 富久田治彦
オーボエ
- 高山郁子
クラリネット
- 小谷口直子
ファゴット
- 中野陽一朗
サクソフォン
- 須川展也(客員教授)
- 國末貞仁
トランペット
- 早坂宏明
トロンボーン
- 岡本 哲
バストロンボーン
- 小西 元
ユーフォニアム
チューバ
- 武貞茂夫
マリンバ
- 沓野勢津子
打楽器
- 中村 功(客員教授)
- 堀内吉昌
- 真鍋明日香
管・打楽合奏
- 上田 希
- 若林義人