2017年度 総合基礎実技
2017年度 総合基礎実技 課題テーマ『自律と遊び:Playful Autonomy』
「自律と遊び」はこれからの創造活動,制作研究につながる二つのキーワードです。二つの言葉はお互いを支え合う関係にあります。自律するには隙間や余裕,すなわち遊びが必要です。回り道や寄り道をしつつ,葛藤や失敗も経験しながら,四つの課題に取り組みました。
第1課題『春を遊ぶ』
各自が選んだ大学構内の一本の樹を写生しました。芽吹きの季節に,枝葉を広げて日々変化する樹に目を凝らし,カラーインクとペンでリアルサイズの描写に取り組みました。
第2課題『ひとりあそびを遊ぶ』
子どもの頃の一人遊びを再現することをきっかけに,個人の動機や欲求に根ざすものが,社会とどのような関係を結ぶのか,それらは他人と共有することはできるのかなどの問いに,課題を通じて向き合いました。
第3課題『わたしをめぐる散歩』
本学周辺の洛西地域を散歩し,各自の方法で取材をしました。自分のリズムで観察し,スケッチし,気になるアイテムを持ち帰って,自分の表現を模索しながら一つの「本=ポン」に編み上げました。
第4課題『みんなの京芸を創る』
大学内の人,モノ,あるいは仕組みに関わりながら,「わたしたち」が取り組むことのできる課題を発見し,解決につながる発想をし,ワクワクするような発案,発信へと結びつけて,「みんなの京芸」を創りあげる共同制作に取り組みました。
2017年度 総合基礎実技展『遊び場を広げる』
総合基礎実技の終わりに,四つの課題作品全部を構内のあちこちに展示しました。「みせる」技法を学び,作品を楽しむ場をつくり,自分たちの作品を改めて見直して,これからの制作や研究へと視野を広げていくことを目的として実施しました。