第16回アーカイブ研究会「IT IS DIFFICULT」の報告

チリ出身でニューヨーク在住のアーティスト,建築家,映像作家であるアルフレッド・ジャー氏の講演を芸術資源研究センターで行った。本レクチャーは,東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻における講演を皮切りに,森美術館,京都精華大学,金沢21世紀美術館など,いくつかの場所を巡回したものであり,「IT IS DIFFICULT」と題された。 (さらに…)

レクチャーコンサート「五線譜に書けない音の世界〜声明からケージ,フルクサスまで〜」の報告

芸術資源研究センターの重点研究の一つである記譜プロジェクトは,「五線譜に書けない音の世界」と題したレクチャーコンサートを2月26日に開催した。このプロジェクトでは,昨年度に「バロック時代の音楽と舞踏~記譜を通して見る華麗なる時空間~」と題した第1回のレクチャーコンサートを行ない,一定の成果を得た。第2回にあたる今年度は,とくに実験的な作曲家による不確定性の音楽における「記譜とは何か」を考察することをテーマとする企画となった。 (さらに…)

京都市立芸術大学芸術資源研究センター企画展 「Sujin Memory Bank Project #01 デラシネ —— 根無しの記憶たち」の報告

撮影:髙橋 耕平

芸術資源研究センターは,京都市立芸術大学移転プレ事業として,京都市下京区の柳原銀行記念資料館を会場にして,2016年11月12日から2017年2月19日にかけて,展覧会「デラシネ――根無しの記憶たち」を開催した。当初,会期は1月22日までを予定していたが,最終的に資料館の好意により会期を延長することになった。 (さらに…)

特別授業 壁画は何をうつすのか—法隆寺金堂壁画の模写を通して—の報告

12月8日,本研究センターの客員教授・特別招聘研究員の彬子女王殿下による特別授業「壁画は何をうつすのか―法隆寺金堂壁画の模写を通して―」が行われた。講演のポイントは以下の3点が挙げられる。1)「模写,複製」を行う動機の時代的変遷や多様性。2)「日本画家」が文化財の保存修復に関わる際に,アイデンティティの問題が浮上したこと。3)「模写,うつし」の目的は技術的な精巧さか精神性の継承なのか,という本質論に関わる問題である。 (さらに…)

第15回アーカイブ研究会「アール・ブラウン音楽財団— 理念, 記録,プロジェクトとアクティビティー」の報告

アール・ブラウン(1926-2002)は,アメリカの実験音楽家グループであるニューヨーク・スクールの一員で,ジョン・ケージと並び,音楽における不確定性,記譜法の革新に対して独自の表現を追求した作曲家である。第15回アーカイブ研究会では,アール・ブラウン音楽財団ディレクターのトーマス・フィヒター氏を迎え,アール・ブラウンの作品とそのアーカイビング,普及のための活動についてお話しいただいた。 (さらに…)

古橋悌二《LOVERS—永遠の恋人たち》展示・修復資料展示の報告

平成28年度メディア芸術連携促進事業 連携共同事業「タイムベースト・メディアを用いた美術作品の修復・保存・記録のためのガイド作成」
古橋悌二《LOVERS—永遠の恋人たち》 展示・修復資料展示の報告
芸術資源研究センターは,国内にあるタイムベースト・メディア作品(映像や音声やコンピュータなどに依拠した時間的な経験を伴う作品)の修復・保存を促進することを目的として,文化庁の平成27年度メディア芸術連携促進事業 連携共同事業「タイムベースト・メディアを用いた美術作品の修復/保存に関するモデル事業」を実施した。タイムベースト・メディア作品の典型例である古橋悌二《LOVERS—永遠の恋人たち》(1994年)の修復と保存を実施するにあたって各機関の連携体制を築いた。せんだいメディアテークは作品及び作品情報の提供を,国立国際美術館は修復計画を監修し,ダムタイプオフィスはエンジニアを組織して実際の修復作業を行なった。 (さらに…)

古橋悌二《LOVERS—永遠の恋人たち》をめぐるトークイベント の報告

芸術資源研究センターは,平成27年度に古橋悌二《LOVERS―永遠の恋人たち》(1994年)の修復を行ない,その成果として京都芸術センターで作品及び修復関連資料の展示を行なった。また,関連イベントとして7月18日に本作の修復・保存をテーマにしたトークイベントを開催した。建畠晢氏を司会に,再制作と修復に携わった高谷史郎氏,オリジナル・ヴァージョンの制作時にキュレーターとして関わった阿部一直氏をはじめとして,学芸員の住友文彦氏,本研究センターからは石原友明所長と石谷治寛研究員が参加し,修復の意義を中心に細部にわたっての検討と議論が行なわれた。 (さらに…)

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