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京都市立芸術大学×京都岡崎の文化的景観 水辺の作品展

2013.07.31

 京都岡崎を舞台に,京都市立芸術大学美術学部デザイン学科2回生の若いアーティストたちが感じ,出会い,表現した作品たち。その作品展を,琵琶湖疏水の水を利用した旧水車工場・竹中庵で開催します。会期中は作品展示のほか,水車研究家による紙芝居や,普段入ることのできない竹中庵のご案内も行います。

チラシ[PDF:610KB]

日時/会期 2013年8月2日(金曜日)~8月3日(土曜日) 10時から16時まで
会場 竹中庵
入場料 無料
協力 京都市文化市民局文化財保護課・奈良県文化財研究所景観研究室
関連イベント

水車研究家の小森千賀子氏が作成した琵琶湖疏水の紙芝居を,竹中庵の主屋で上演します。

琵琶湖疏水の機能や歴史をわかりやすくお話しいただきます。

日時:8月3日(土曜日) 14時頃から

交通・アクセス

市バス「東山三条」下車 徒歩5分

市バス「神宮道」下車 徒歩5分

地下鉄東西線「東山」駅下車 徒歩3分

仁王門通と三条通の間,白川沿いに立地

京都岡崎の文化的景観とは

 岡崎という地域は,平安時代から,別業・別荘地のようなかたちで日常から離れて訪れ,文化的営為にいそしむ場所でした。それと同時に,近世には近郊農村となったり,大規模な新地開発がおこなわれたりと,実生活面でも首都機能を補完し続けてきた地です。そして,近代の幕開けとともに,岡崎公園では博覧会などが相次ぎ開催され,その周囲では琵琶湖疏水の開削とその水を利用した様々な産業と暮らしが生み出されました。京都岡崎の文化的景観とは,古代から都を支え続けるなかでつくられた,ヒンターランドとしての岡崎の魅力的な景観を,守り育てていこうという取組です。

竹中庵とは

 竹中庵は,大正6年(1917)に精麦業を始めた竹中精麦の住宅と工場棟からなります。竹中精麦では,琵琶湖疏水の水運で滋賀県から運ばれてきた麦を荷揚げし,疏水から引いた水路により水車を廻して精麦をおこなっていました。精麦業は戦時中に廃業し,戦後には貸家業のため工場棟を一部改築・解体していますが,躯体半分は残っています。琵琶湖疏水沿いに現存する旧水車工場は2棟のみで,そのうちの1棟に当たり,また敷地中央には琵琶湖疏水から通水していた石積み水路もあります。この水路は,竹中精麦以前から利用されていた琵琶湖疏水系最初期の水車用水路に当たることもわかってきました。つまり,竹中庵は,琵琶湖疏水における水車利用の胎動の地にあり,明治から昭和初期にかけての疏水の産業利用を示す希有な例といえます。こうした価値から今年1月,竹中庵の建物は京都市の「京都を彩る建物や庭園」に選定されました。