「Plasticity:可塑性」の語源(ギリシャ語の「plassein」)は、彫塑など造形美術とその素材、すなわち「形を与える」能力と「形を受け取る」能力の二つの意味を持つ。脳神経科学では、神経機構の成長・調節・修復のプロセスに於いて、この「可塑性」という言葉が充てられており、状況に応じて自らの回路をたえず再構築してゆく柔軟な生存システムをさす。しかし「形を受け取る」と同時に「形を与える」能力が行使される背後には、第三の能力、構成された形にたいする不服従、フォルムの消滅としての「プラスティック爆弾」が作動していることを忘れてはならない。「しなやかさ」の感性とも捉えられる可塑性は、その中に秘められた堅さ・抵抗力がなければ容易に、卑劣な修正主義に転じてしまう。
本展覧会に於いては、「形を与える能力」としての従来の造形美術表現には、収まらない系(法とゴミ、ジェンダー、自閉症、街の道具など)「排除されたものからの抵抗」という逃げ場のない場所にとどまりながら、そこを支点に硬直したプロパガンダでも日和見主義でもない新たな表現の可能性と関係性の再構築による共感の設計をめざす試みを紹介します。
日時 | 2011年12月15日(木曜日)~12月25日(日曜日) 11時~19時(最終入館18時45分) ※休館日12月19日(月曜日) |
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会場 | 京都市立芸術大学ギャラリーアクア |
住所 | 京都市中京区油小路通御池押油小路町238-1 |
企画 | 京都市立芸術大学美術学部構想設計高橋悟研究室 |
主催 | 京都市立芸術大学 |
参加作家 | 土谷びわ、日名舞子、松井茜、村上泰介、米子匡司 |
入場料 | 無料 |
お問合せ | TEL:075-334-2204 FAX:075- 253-1510 (教務学生支援室 事業推進担当) |
交通・アクセス | アクセスはこちら |