閉じる

共通メニューなどをスキップして本文へ

ENGLISH

メニューを開く

下京雅小学校で「水墨画にチャレンジ!」学習を実施しました。

2019.10.16

 本学の日本画研究室では,日本画の研究と教育の成果を広く社会に発信するため,実技講座,教育現場での交流事業,学生の社会参加等の活動に取り組んでいます。

 9月24日,下京雅小学校6年生の総合的な学習の時間「みやび学習」において,本学日本画研究室の川嶋渉教授,奥村美佳准教授,三橋卓講師と,日本画専攻の学生6名が講師を務め,雪舟の水墨画の図像を手本に実際に描いてみる体験学習をし,当時の文化やその良さ,現代に受け継がれているものに触れて感じることで,水墨画への理解を深めました。

 

当日の様子

導入
児童に,社会科で学習した「室町時代」について知っていることを訪ねたり,東山文化や雪舟の話をしながら,今回行う水墨画についての説明をしました。

  


運筆の練習
練習用の紙に,講師陣の指導の下,濃淡2種の墨汁を使って,筆をねかせて描く“太い線”,筆を立てて描く“細い線”,水を含ませた筆の先の方にだけ墨汁をつけ,筆をねかせて描く“グラデーション”の手法などを練習しました。
 その後,本番で手本にする図像(香雪美術館蔵 重文 雪舟筆 李蓀(りそん)・朴衡文(ぼくこうぶん)賛『真山水図』)を見ながら,練習した描き方をどの部分に使っているか,などを探しました。



手本を見て描く
 練習した運筆法を使いながら,手本の図像を見て描く練習をした後,本番用の色紙に描きました。

 

 児童の皆さんは,練習から本番までとても熱心で,とりわけ本番で色紙に描く際は,書く前に川嶋教授の「みんな,雪舟になって!」との言葉を体現するかのように黙々と描き続け,周囲が物音を立てるのをはばかるほどの緊張感で,出来上がりはどの作品も力作でした。

 体験学習に御協力いただいた下京雅小学校をはじめ関係者の皆様,ありがとうございました。

 令和5年度に下京区への移転を控えた京都市立芸術大学では,引き続き,小学校をはじめ区民の方々との芸術文化交流の活性化を図るなど,移転機運の盛り上げはもとより,移転後の継続的な連携を目指してまいります。

 なお,本事業は平成29年度,平成30年度に続いて「令和元年度 京都市下京区区民が主役のまちづくりサポート事業」に採択されており,下京区役所の助成により開催いたしました。