本学大学院美術研究科では,「2019年度オープンリサーチプログラム―博士の将来像に向けて」を開催しています。オープンリサーチは,本学移転に向けて教育や研究の可能性について探求するために開催される現在進行形のプログラムとして構想されたもので,シリーズとして継続的に開催しています。
第4回は,水野大二郎氏(京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab [D-Lab] 特任教授)と,井上智博氏(D-Labテクニカルスタッフ)をお招きします。
D-Labは,京都工芸繊維大学がデザインと建築を柱とする領域横断型の教育研究拠点として設立したコラボレーションのためのプラットフォームです。ロボットアームや大型3Dプリンターなどを始めとした最先端の工作機器を所有し,国際的に見てもトップクラスの工房施設を備えています。国内外からデザイナーを招致し,挑戦的な芸術研究が日々生産され続けています。
水野大二郎氏は,ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで,ファッションデザインの芸術博士号を取得されたデザインリサーチャーです。デザインリサーチに関する多くの著作やプロジェクトを実現されてきた他,これまで複数の大学機関で先進的な工房の立ち上げに貢献されてきました。
井上智博氏は,デジタルファブリケーション技術など情報機器と工作機器を使用した制作の可能性を探求する研究者であるとともに,学生などのD-Lab利用者のニーズと工作機器の間を繋げる真正面から工房運営を担う存在です。
今回は3部構成で開催します。
講演やトークセッションを通して,大学移転に伴って計画されている博士ラボおよび共有工房のあり方,それに付随し想像しうる新たな美術研究プログラムや,博士課程がいかに美術研究を力強く牽引することができるのかなど、制作を研究として見たときに立ち現れる多くの可能性について考えていきます。
申込不要,入退場自由です。どなたでもご自由に参加いただけます。皆様のご来場をお待ちしております。
日時 | 2020年1月15日(水曜日) 14時~17時(15時30分~15時40分休憩) |
会場 | 京都市立芸術大学 大学会館交流室 |
住所 | 京都市西京区大枝沓掛町13-6 |
プログラム |
第一部 講演(14時~14時30分) 《登壇者》 井上智博 《テーマ》 「KYOTO Design Lab DesignFactoryについて」 井上氏に,D-Labが備える設備機器や工房運用など実務的な部分を説明いただきます。また,建築系のキャリアを有する井上氏から見たデザイン教育における工房運用の意義と争点,デジタルファブリケーションを経た現在から見る将来的な工房施設のヴィジョンについてお話いただきます。
第二部 講演(14時30分~15時30分) 《登壇者》 水野大二郎 《テーマ》 「デザインとリサーチの結節点とは何か:近年の国際的デザイン学における動向と日本における受容についての考察」 水野氏自身が実践し運営しているデザインリサーチプロジェクトを起点として,芸術学一般における「実践を伴う研究」のあり方のみならず,広義のデザインにおける研究を複雑な社会・技術的問題系の中でどう捉えるかについてお話いただきます。
第三部 ディスカッション(15時40分~17時) 《登壇者》 水野大二郎 井上智博 《モデレータ》 砂山太一(美術学部講師) |
アクセス | 交通・アクセスをご覧ください。 |
イベント会場
京都府京都市西京区大枝沓掛町13−6