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京セラ株式会社元会長伊藤謙介氏からのご寄付による教員選書図書を配架しました!

2023.05.08

本学の附属図書館におきましては、京セラ株式会社元会長伊藤謙介氏から、大学の教育研究環境がさらに充実するとともに、読書を通じて人々の感性が豊かになり、京都市の文化芸術の基盤がより厚く、強くなることを目的としてご寄付をいただいております。このたび、本学教員による選書図書を配架いたしましたのでお知らせいたします。

推薦図書 推薦図書

推薦図書について(推薦理由)

Iannis Xenakis 著書(選書:音楽学部図書紀要委員会)

2022年に生誕100周年を迎えるⅠ・クセナキスは、第二次世界大戦後の前衛音楽に大きな影響を与えた作曲家の一人です。確率統計論に基づく理知的な作曲理論とそこから生み出された強烈な音響はともに、日本の音楽界に大きなインパクトをもたらしてきました。
次代を担う学生達が彼の音楽を深く研究し、その学びを活かせる環境を作るために、今回は、主要作品の総譜と一次資料(著作)を収集しましたが、音楽学部としては、今後も現代音楽作品の収集を継続します。
今回は生誕100年ということでクセナキスに焦点を当てました。今後もこのような記念の年がある場合はある作曲家を取り上げつつ、それだけではカバーできない場合は国別や系統別に収集することにより、国内でも希少価値の高い楽譜・図書資料を蓄積していきます。

I・クセナキス

アビ・ヴァールブルク著書、Gerhard Richter, atlas(選書:芸術資源研究センター)

<アビ・ヴァールブルク著書>
美術史をイメージの文化論へと拡げたヴァールブルクの著作集は重要なものです。特にムネモシュネ・アトラスはイメージのアーカイブ研究において先駆的な意味を持ち、アーカイブ研究・芸術資源研究の基礎となる重要な図書と考えられます。

<Gerhard Richter, atlas>
ゲルハルト・リヒターの制作に関する膨大な写真資料のアーカイブをまとめた 800ページ以上の本で、画像アーカイブの実践として先駆的な意味を持っています。

ヴァールブルクの著作集

美術学部共通教育推薦図書(選書:美術学部共通教育)

美術学部共通教育では、現代の芸術教育においてリベラルアーツの重要性が増していることに加え、大学や学問のあり方それ自体を問い直す上においても芸術大学の果たしうる役割は大きいという認識から、本学におけるリベラルアーツ教育研究の充実を期すために、昨年度末にUnit of Liberal Arts(ULA)を立ち上げ、セミナー・勉強会の開催、HPでリベラルアーツ分野の授業や研究の発信などに取り組んでいます。リベラルアーツ教育研究において図書館の蔵書は最も基盤となるインフラであり、授業や読書を通して学問の一旦に触れ、それについてより深く知りたいと思った時に、各分野のスタンダードな文献にアクセスしやすくすることが必要と考えます。

リベラルアーツ
分子生物学

仏教壁画資料(選書:日本画専攻)

研究対象であるインド・ラダックとミャンマー・バガンの仏教壁画は、欧米の研究が進んでいます。既刊出版物の情報、画像を用いることで井上隆雄氏が出版した『チベット密教壁画』『パガンの仏教壁画』掲載以外の写真の同定および壁画再現制作の資料として有用な書籍です。これらの書籍は、本研究に関わらず、アジアに点在する仏教壁画の詳細な情報と写真の掲載が豊富で、資料的価値があり、仏教美術の知見を広げることができる魅力的な図書だと考えられます。

仏教壁画

世界歴史大系(選書:総合芸術学専攻)

歴史的な知識、情報を体系的に知ることは、調査研究・教育にも必須であり、他の専攻や博士課程の研究・教育にも寄与する内容です。

世界歴史大系

 

稀覯書の展示について(選書:附属図書館)

附属図書館 玄関ホールでは、寄付金で購入した稀覯書を「稀覯書展」として展示します。

稀覯書展 稀覯書の展示

展示資料は、江戸期の版本「画図酔芙蓉」「押絵早稽古」と、明治初期に国内で出版されたちりめん本で、ちりめん本は、「瘤取」(英語)と「桃太郎」(独語)の2作品を紹介します。

毎月、資料の頁が変わります。お楽しみに。

「画図酔芙蓉」
右「押絵早稽古」、左上「瘤取」(英語)、左下「桃太郎」(独語)