7月20日,49年ぶりの後祭の復興に合わせ,150年ぶりに山鉾巡行に復帰する大船鉾の曳き初めが行われました。
大船鉾の復興にあたり,本学では,昨年度,祗園祭山鉾連合会及び四条町大船鉾保存会,京都の企業との連携の下,本学教員と学生が裾幕と音頭取りの衣装の制作に携らせていただきました。
当日は,ときおり強く降る雨の中,大船鉾の曳き初めを一目見ようと大勢の市民や観光客が詰めかけました。
出発直前には激しかった雨も止み,大船鉾は音頭取りのかけ声に合わせて大勢の曳き手が綱を引くと,静かに動き出しました。




青海波の躍動感あふれる曲線美は150年の時を経て巡行に復帰する大船鉾の新たな船出を祝福するかのようです。
曳き初めを先導する2人の音頭取りも,学生デザインによる衣装を身に付け,波の力強さに勝るとも劣らず,勇壮な姿を披露されていました。
曳き初め用の音頭取りの衣装をデザインした版画専攻4回生の西田千紗さんは,「音頭取りの方が掛け声をかけられて大船鉾が動き始めた時,大きさ,迫力に圧倒され,あまりの感動で言葉になりませんでした。裾幕の青海波のデザインもあり,本当に船が動いているように見えました。このデザインにして良かったと思いましたし,こんなに大勢の人に見ていただけて嬉しいです。」と150年振りに動く瞬間を間近に見て胸がいっぱいの様子でした。
山鉾巡行・後祭巡行は,7月24日(木曜日)午前9時30分に烏丸御池を出発予定ですので,ぜひ,都大路に映える大船鉾の巡行を御覧ください。