
京都市及び京都市内の13大学で構成する「KYOTO駅ナカアートプロジェクト実行委員会」では、協賛企業等のご協力のもと「KYOTO駅ナカアートプロジェクト2025」を実施しています。
14回目となる今年度は「交わる、彩る、息づく」を共通テーマとして、2026年1月26日(月曜日)まで、京都市営地下鉄の駅を学生たちの個性豊かな感性で創作されたアートで彩ります。
本学からは、大学院美術研究科修士課程デザイン専攻(総合デザイン)の学生による作品が、京都市営地下鉄九条駅の改札内の通路壁面等に展示されています。
駅にお立ち寄りの際は、ぜひご覧ください。
KYOTO駅ナカアートプロジェクト
【プロジェクトの趣旨】
1. 地下鉄を魅力的なものとして活性化することで、活力ある京都のまちづくりに寄与すること。
2. 学生が創作したアート作品の展開により、「文化芸術都市京都」確立への一助となること。
3. 「学・産・官」が連携し、交流を深め、京都の学生に成長の機会を提供すること。
KYOTO駅ナカアートプロジェクト2025|京都市交通局ウェブサイト
京都市立芸術大学
駅ナカアートプロジェクト 九条駅
「歩いて、気づいて、あらわれて」
制作者| 坪内 琴愛、植木 慧(大学院美術研究科修士課程デザイン専攻(総合デザイン)1回生)






九条駅をはじめとする地下鉄空間は、都市の地下に広がる大きなランドスケープのように感じる。
その大きな体を潜め、交差点の四隅で地上に小さな顔を出すことで、都市の風景に溶け込んでいる。
地上では建物の大きさや色、車や歩行者の多様な動き、自然物の存在など、感覚を刺激する要素が豊かに存在する。
一方、地下空間はタイルの繰り返しや均質な照明、広い通路など、色・音・光・素材の面で単調である。
利用者は日常の移動の中で、地上と地下という全く異なる環境を行き来しており、両者の体験差は大きい。
本プロジェクト「歩いて、気づいて、あらわれて」は、この差に着目し、「歩く」という何気ない行為の中に環境への「気づき」を立ち上げ、それまで見えていなかった光景や感覚が「あらわれる」瞬間を駅空間に生み出すことを目的としている。
地下鉄という移動の場に小さな変化を挿入することで、利用者が通路を「ただ移動する場」ではなく、身体と空間の関係を再認識する場としての環境づくりを試みる。
最後に、本プロジェクトは多くの方々のご協力により実現しました。
制作や展示を支えてくださったすべての皆さまに、深く感謝申し上げます。
京都市立芸術大学大学院
島田・土井研究室
坪内・植木

