この度、美術学部デザイン科2回生がデザインしたトレイマットが、12月13日(水曜日)から約3週間、京都市内のマクドナルド全店舗で実際に使用されます。
この取り組みは、私たちの生活にも密接に関わり、SDGsの目標(主に「14 海の豊かさを守ろう」、「15 陸の豊かさも守ろう」)で掲げられている「生物多様性」について考えて、行動する産学公連携プロジェクト「トレイマット デザイン コンテスト」として、京都市と本学が、日本マクドナルド株式会社と連携し実施したものです。
本学学生が生物多様性に関する講義を受けてデザインした作品の中から、一般の方の参加によるオンライン投票が行われ、得票の多かった最優秀賞及び優秀賞2作品、並びに、優れたデザイン等で選考された京都市長賞を決定しましたので、以下のとおりお知らせします。
コンテスト結果
- 総投票数:1,272件
- 投票期間:2023年11月1日(水曜日)~11月8日(水曜日)
最優秀賞(トレイマットとして実際に使用)
藤本 朱莉(美術学部デザイン科 2回生)
《制作者コメント》
食品からプラスチックまで、幅広く行われているマクドナルド のリサイクル。案外身近なところにめぐりめぐっているのと共に、環境にやさしく私たちの食事を支えていることを知ってもらいたいと思い制作しました。これからも続いていく自然と人とのやさしい関係を表現すべく、楽しげで明るい世界観のあるトレイマットになるよう目指しました。
優秀賞:2点
中村 早希(美術学部デザイン科 2回生)
《制作者コメント》
マクドナルドで食事をする事で廃棄物になるはずのコーヒー豆かすが再資源化され、新しいレタスを育てる大切なたい肥になること、お客様のまた次の食事につながることを描きました。これからも自然や地域の人の笑顔を守る活動をしているマクドナルドで食事がしたくなるようなデザインを心掛けました。
奥村 なつみ(美術学部デザイン科 2回生)
《制作者コメント》
森林破壊や大気汚染、水産資源の減少、食品ロスなど、積み重なった世界の問題を少しずつかじっているという絵です。マクドナルドという子供の頃から親しんできたレストランが、あまりに大きく私たち個人の手には到底おさまりきらないこれらの問題と私たちを実は繋いでくれていること、そして問題をかじって少しずつ、でも着実に世界を前進させているのはマクドナルドを食べている他でもない自分自身なんだと気づいて欲しいという願いを込めました。
京都市長賞
金谷 美佳(美術学部デザイン科 2回生)
《制作者コメント》
自然再興(ネイチャーポジティブ)の世界目標グラフを、マクドナルドのポテトで表現しました。ポテトグラフを登るのは京都の天然記念物など多種多様な生物、植物たちで、四季のイメージを持たせつつ、つながりを感じるデザインにしました。
《選考委員会委員長コメント》
本作品は、生物多様性の損失を食い止め、回復させる(ネイチャーポジティブ)という世界目標のグラフを、マクドナルドの食材で表現し、京都市の多種多様な生き物を、動きをもって配置することで、生物多様性保全に向けた行動を社会全体に対して促すものとなっているところを評価し、京都市長賞に最もふさわしい作品として選考いたしました。
表彰式の様子
2023年12月12日(火)にマクドナルド竹田街道店にて表彰式が行われました。
日本マクドナルド株式会社から記田本部長、京都市から門川市長、本学からは赤松学長等が出席し、記田本部長及び門川市長から受賞者に賞状と記念品が授与されました。
最優秀賞の作品は、12月13日(水曜日)から約3週間、市内のマクドナルド全店舗で実際に使用されます。また、京都市長賞(特別賞)は、京都市職員で構成された選考委員会により、「生物多様性×食の循環」「デザイン性」「地域性」「行動の促進」の4項目において優れた評価を受けた作品に贈られ、作品は令和6年1月に京都市南部クリーンセンター環境学習施設『さすてな京都』で展示されます。
「トレイマット デザイン コンテスト」プロジェクトについて
実施内容
京都市立芸術大学の学生が生物多様性に関する講義を受けてデザインした作品のうち、一次選考で選出された16作品の中から、一般の方が参加するオンライン投票で最優秀賞・優秀賞を、また、特別賞として京都市長賞を、それぞれ決定しました。
実施経緯
京都市では、京都市生物多様性プラン(2021-2030)に基づき、「自然共生社会」を実現するため、生物多様性の保全と持続可能な利用の取組を推進しています。
京都市立芸術大学は、「2030年の私たち」「2050年の地球」に向き合う独創的な芸術家を育てることを目標の一つとし、私たちの持続可能性を考え、創造と循環が調和する未来への希望を育てていくことを目指しています。
日本マクドナルド株式会社は、食を提供する企業として、いつまでも美味しいお食事をお届けしたいと願い、お客様に提供する食材・資材は可能な限りサステナブルな食材・資材を調達しています。
今回、この3者の想いが一致し、本プロジェクトが実現しました。
参加学生
京都市立芸術大学 美術学部 デザイン科 23名
参考
本プロジェクトは、京都超SDGsコンソーシアムの取組の一環として、実施しています。
京都超SDGsコンソーシアムとは、SDGs先進都市である京都市をフィールドに産学公が連携し、SDGsの達成に向けてともに考え、行動し、発信する「京都 産学公SDGsプロジェクト」を推進している組織であり、本件の日本マクドナルド株式会社をはじめ、京都大学、京都市、リコーなど23の団体で構成されています。
資源循環や省エネ・創エネに関する取組、中山間地域の活性化、持続可能性・SDGsをテーマにした教育プログラムの開発等、SDGsの社会実装を目標とした取組やシンポジウムや博覧会等による発信・情報交換を行っています。