細川周平
- 役職:所長
- 専門:音楽学
コメント
私はポピュラー音楽への興味から,博士論文では録音技術を立ち位置とする音楽・音響史を描きました。その延長で最近は明治以降の日本の音楽文化史に集中しています。伝統音楽については,近代化について若干調べてきただけで,ある方面では素人に近いところがあります。研究者として,それぞれの種目や楽器の専門家を過去から現在まで揃えてきた本センターの知的蓄積から学びながら,所長として,その財産を近代・現代の学術分野につなぎ,もっと豊かにできればと願っています。
略歴
1955年大阪生まれ。東京藝術大学音楽研究科博士課程修了(1988年)後,東京工業大学社会理工学科助教授(1996-2004年),引き続き国際日本文化研究センターに所属し名誉教授(2020年)。その間,ミシガン大学,リマ・カトリカ大学などで日本文化について授業・講演を行ってきた。日本ポピュラー音楽学会員。
最終学歴及び学位称号
東京藝術大学音楽研究科にて人文博士号
業績・研究発表
主な著書
- 2020『近代日本の音楽百年』(岩波書店,全4巻,芸術選奨・文部科学大臣賞評論等部門受賞,ミュージック・ペンクラブ音楽賞ポピュラー部門受賞)
- 2012『日系ブラジル移民文学―日本語の長い旅』(みすず書房,全2巻)
- 2008『遠きにありてつくるもの―日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』(みすず書房)読売文学賞研究評論部門受賞)
(英訳 Sentiment, Language, and the Arts:The Japanese-Brazilian Heritage, Brill, 2020) - 1998『シネマ屋,ブラジルを行く』(新潮社)
- 1995『サンバの国に演歌は流れる』(中央公論社)
- 1990『レコードの美学』(勁草書房)
主な編著
- 2021『音と耳から考える―歴史・身体・テクノロジー』(アルテスパブリッシング)
- 2018『日系文化を編み直す 歴史・文芸・接触』(ミネルヴァ書房)
- 2012『民謡からみた世界音楽―うたの地脈を探る』(ミネルヴァ書房)
- 1998『Karaoke around the World: Global Technology, Local Singing』 (Routledge, with Toru Mitsui)