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吉田雅子

  • 役職:教授
  • 専攻:総合芸術学科(総合芸術学専攻)
  • 専門:染織工芸史

コメント

染織という、広大で深い海を航海しています。ダイナミックな大航海時代を背景に世界に貫流した染織品の行方を、主にヨーロッパ、中国、日本を中心に追いかけています。このような古い染織品から現代のテキスタイル・デザインまで幅広く視野に入れ、染織という一つの窓を通して、人間の長い営みとその行方を見つめてゆきたいと思います。テキスタイルが好きな方、この豊かな世界にふれてみませんか? 一緒に勉強しませんか?

個人のWebページ:https://sites.google.com/view/yoshidamasako/home

researchmap:https://researchmap.jp/masako1368

略歴

学歴

1983 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科テキスタイル専攻卒業、芸術学学士
1985 筑波大学修士課程美術デザイン学科総合造形専攻修了、芸術学修士
1999 京都大学修士課程人間・環境学研究科文化・地域環境学専攻修了、人間・環境学修士
2005 京都大学博士後期課程人間・環境学研究科文化・地域環境学専攻修了、人間・環境学博士

職歴

1985-88 (株)モード・エ・ジャコモ、(株)大和紡績にデザイナーとして勤務
1989 ワシントンD.C. テキスタイル・ミュージアムにてスペシャル・インターンとして染織品を展示・保存・調査
1991 ワシントンD.C. 国際彫刻センターにインターナショナル・プロジェクト・コーディネーターとして勤務
1992 ニューヨーク メトロポリタン美術館 アジア美術学芸部にリサーチ・アシスタントとして勤務
2000 中国政府奨学金を受け、上海の中国紡織大学(東華大学)を拠点に一年間染織品を調査
2004 メトロポリタン美術館から招請を受け、リサーチ・フェローとして染織品を調査
2005 京都市立芸術大学 講師
2007 京都市立芸術大学 准教授
2014 京都市立芸術大学 教授(現在に至る)

所属学会

1989 アメリカ染織学会(The Textile Society of America)
1997 美術史学会
2005 CIETA国際染織学会(Centre International d’Etude des Textiles Anciens – C.I.E.T.A.)
2017 意匠学会

最終学歴及び学位称号

京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程文化・地域環境学専攻修了

人間・環境学博士

業績・研究発表

賞与

1999 衣服研究振興会、衣服研究奨励賞
2017 意匠学会、意匠学会賞

主な著作

2012.03 『祇園祭山鉾懸装品調査報告書-渡来染織品の部』祇園祭山鉾連合会、共著、154-157頁。
2013.03 『京都近郊の祭礼幕調査報告書-渡来染織品の部』祇園祭山鉾連合会、共著、24-50, 60-75, 76-83頁。​
2017.02 『海のシルクロードの染織史』中央公論美術出版社、単著
2017.04 “Chinese Textiles Exported to Europe and Their Influence: 16th to 18th Centuries” in The Silk Road: A Road of Silk edited by Zhao Feng, pp.208-233, Shanghai: Donghua University Press.
2018.05 「渡来の染織-山鉾で世界が一つになる奇跡」『祇園祭-その魅力のすべて』共著、46-53頁、新潮社。
2018.07 「基本設計案 懸装品」『放鷹-祇園祭鷹山復興のための基本設計』共著、96-104頁、公益財団法人鷹山保存会。
2020.04 「祇園祭山鉾の懸装品の新調」『祇園祭温故知新』共著、195-219頁、淡交社。

主な論文

1998.03 「中国におけるベルベットの形成―地方志における用語の変遷を通して」帝塚山短期大学、織物文化研究会誌『はた』5号、35-47頁
1998.10 「慶長遣欧使節請来の祭服に関して」東京国立博物館、『Museum』552号、2月号、57-75頁
1999.03 「明清時代の天鵞絨に関して-織物組織の分析を中心に」『多摩美術大学研究紀要』14号、49-59頁
2001.02 「徳川美術館収蔵の通辞羽織に関して」東京国立博物館、『Museum』570号、2月号、41-63頁
2001.07 「中国地場産業の現状-南通の藍印華布に関して」『テキスタイルデザイン協会NEWS』20号、10-11頁
2002.11 「メトロポリタン美術館収蔵の茶地草花文様ビロード陣羽織」『国際服飾学会誌』22号、40-49頁
2002.03 「伝直江兼続所用の胴服に関して-緞子の文様と織技を中心に-」『美術史』154号、227-242頁
2003.02 「メトロポリタン美術館とワシントン染織美術館における染織品の保存管理」『日本の美術』453号、86-98頁
2006.03 「京都市立芸術大学所蔵の染織裂コレクション-1」『京都市立芸術大学研究紀要』50号、77-102頁​
2007.03 「江西省高安市明代墓出土の官服に用いられた機と織技の推定」『民族芸術』23号、153-161頁
2007.03 「明末清初を中心とする中国と日本の繻子織物」『京都市立芸術大学研究紀要』51号、39-52頁
2007.03 「16-17世紀を中心とする中国交易と舶来染織品の受容」『京都市立芸術大学研究紀要』51号、27-38頁
2007.09 「西教寺や本圀寺に伝来する花卉鳥獣文様刺繍-制作地と制作目的をめぐって」『京都造形芸術大学紀要』11号、101-119頁
2008.03 「サン・ジョヴァンニ・バティスタ教会とエル・エスコリアル修道院に伝来する輸出用刺繍」『京都市立芸術大学研究紀要』52号、57-60頁
2009.05 「欧州意匠の中国染織品」『美術フォーラム』19号、44-49頁
2009.10 「伝秀吉所用の花葉文刺繍ビロード陣羽織-制作地、制作年代、制作背景の推定」『美術史』167号、1-16頁
2011.03 「譲伝寺と臨濟寺に伝来する花鳥獣文様刺繍布-生産地・制作年代・記録・墨書・伝来の検討-」『京都市立芸術大学研究紀要』55号、3-15頁
2012.03 「日本に舶載された欧州輸出用の中国製染織品-刺繍ビロード6作品の意匠と技法を中心に-」『人文学報』102号、1-22頁
2012.03 「中国における合糸・撚糸装置の展開」『京都市立芸術大学研究紀要』56号、25-38頁
2013.03 「祇園祭の凾谷鉾の花鳥獣刺繍見送と水引」『民族芸術』29号、154-164頁
2014.03 「テーマ演習 芸術と歴史-大船鉾再興に向けた音頭取りの衣裳デザインと裾幕の制作」『京都市立芸術大学研究紀要』
2014 “Bird, Flower, and Animal Design Embroideries Owned by The Metropolitan Museum of Art: Four Directional Composition Pieces” Metropolitan Museum Journal, Vol.49, pp.165-185.
2015.10 “Chinese Textiles Exported to Europe and Their Influences – 16th to 18th Centuries – ”Silks from the Silk Road: Origin, Transmission, and Exchange, International Symposium Proceedings, Hangzhou, pp.169-174.
2016.10 「조선모철의 재질과 기법(朝鮮毛綴の材質と技法)」『조선철을 아시나요 -일본에 전래된 조선 카페트-(日本に伝来した朝鮮絨毯)特別講演報告会論文集』、3-7頁
2018.03 「一次資料から見る日本製の江戸時代の綴織」『京都市立芸術大学研究紀要』62号、23-34頁
2018.03 「祇園祭の鷹山復興プロジェクト1-曳き手の衣装と扇子のデザイン」『京都市立芸術大学研究紀要』62号、141-144
2018.07 “Global Circulation and Transformation of Two Types of Embroideries Transmitted in Japan” Linking Cloth – Clothing Globally International Symposium Proceedings.
2018.09 “The Global Influence of China and Europe on Local Japanese Tapestries mainly from the 19th through Early 20th Centuries” Textile Society of America 16th Biennial Symposium Proceedings.
2019.03 「祇園祭の鷹山復興プロジェクト2-囃子方の衣裳のデザイン」『京都市立芸術大学研究紀要』63号、137-141頁
2020 “Reconsidering the Bird, Animal, and Flower Embroidery Owned by the Foundation of Ricardo do Espirito Santo Silva in Lisbon” CIETA Bulletin, Vol. 86/87, pp.49-65.
2020.03 「祇園祭の鷹山復興プロジェクト3-音頭取りと車方の衣裳のデザイン」『京都市立芸術大学研究紀要』63号、137-141頁
2021.03 「小名木陽一における工芸文化の受容と展開」『京都市立芸術大学研究紀要』65号、27-40頁
2022.03 「祇園祭の役行者山に伝来する唐子嬉遊図の綴織の水引をめぐって」『京都市立芸術大学研究紀要』66号、33-45頁
2022.03 「祇園祭の鷹山の復興プロジェクト4-裾幕のデザイン」『京都市立芸術大学研究紀要』66号、155-166頁
2023.03 「祇園祭の油天神山に伝来する紺地龍袍前掛」『京都市立芸術大学研究紀要』67号、33-47頁
2024.03 「日本で制作された江戸時代の羊毛製タペストリー: 祇園祭などの綴織を中心に」『京都市立芸術大学研究紀要』68号、15-37頁

学会等における主な研究発表

1999.3 「大航海時代の中国・ヨーロッパ折衷文様について」美術史学会
1999.9 「伝豊臣秀吉所用の天鵞絨陣羽織に関して」意匠学会
2001.11 「伝直江兼続所用の胴服に関して」美術史学会
2002.6 「メトロポリタン美術館収蔵の西洋花文陣羽織に関して」国際服飾学会
2008.7 「伝豊臣秀吉着用の陣羽織に関して」美術史学会
2009.9 “Bird, Flower, Animal Design Embroideries Produced in China, Exported to Japan and Europe in the late 16th through the Early 17th Centuries””Centre International d′Étude des Textiles Anciens (C.I.E.T.A.)”
2009.7 「シルクロードの染織品」京都国立博物館夏期講座講演
2009.9 「黒川古文化研究所の花鳥獣文様刺繍布が語りかけること-その制作時期及びリスボンの作例の新たな位置づけ」民族芸術学会
2013.10 The International Expansion of Textiles with Flower, Bird, and Animal Designs, The Metropolitan Museum of Art “Interwoven Globe Symposium”.(招待)
2014.2 祇園祭・大津祭伝来の花鳥獣文様染織品-動物入りの絵画的構図を中心に-、意匠学会
2015.9 The Transformation of Pelican in Her Piety, Centre International d′ Étude des Textiles Anciens (C.I.E.T.A.)
2015.10 Chinese Textiles Exported to Europe and Their Influences in the 16th through 18th Centuries, “Silks from the Silk Road: Origin, Transmission, and Exchange, International Symposium, Hangzhou”.(招待)
2018.09 アメリカ染織学会:“The Global Influence of China and Europe on Local Japanese Tapestries mainly from the 19th through Early 20th Centuries” Textile Society of America Symposium.
2018.11 シルクロード染織品研究国際連合(招待):“Tapestries Brought to Japan through the Maritime Silk Road and Their Influence” International Association for the Study of Silk Roads Textiles (I.A.S.S.R.T.) Symposium
2019.03 ユネスコ専門家会議(招待)“Textile, Clothing and Accessories of the Interactive Atlas of Cultural Interactions along the Silk Roads” United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization (U.N.E.S.C.O.) Expert Meetin
2019.09 シルクロード染織品研究国際連合 “Comparison of Chinese and Japanese Tapestries Produced Mainly in the 17th through 19th Centuries and Handed down in the Gion Festival in Kyoto” International Association for the Study of Silk Roads Textiles (I.A.S.S.R.T.) Symposium
2022.10 シルクロード染織品研究国際連合 “Hanging Made from Chinese Textiles with Dragon Design Handed down in the Gion Festival in Japan: Its Trade Routes” International Association for the Study of Silk Roads Textiles (I.A.S.S.R.T.) Symposium.

その他の主な執筆

1998.09 「「文様は世界をめぐる」『太陽』、9月号、92-93頁
2006.07 「三面宝珠羯磨文様準複様綾組織緯錦」『美』170号、表紙解説
2007.09 「飛鶴御所車文様辻が花」『美』172号、表紙解説
2009.08 「染の作品に響く詩的な叙情性」『SOME 染清流館』No.8、巻頭頁
2009.11 「若き染色作家の心象と作品を視る」『季刊きもの』178号、3頁
2010.11 「特別授業 祇園祭-橋弁慶山のみどころ」『美』182号、30-34頁
2011.05 「作家探訪 渋谷和子」『SOME 染清流館』No.12、3頁
2011.11 「テーマ演習:芸術と歴史-祇園祭の楽しみ方(美大生編)の報告と今後の課題」『美』185号、35-42頁
2014.07 「150年ぶりに復興された祇園祭の大船鉾-芸大生が衣裳デザインと裾幕を制作-」『染織情報α』No.7、4-5頁
2017.03 「現代美術が終わっても-工芸と美術の新たな接続」『『民族芸術』Vol.33、236-237頁
2023.03 『京都芸大x鷹山プロジェクト:祇園祭鷹山の衣裳と裾幕のデザイン』

展覧会コーディネーション等

1984 ナム・ジュン・パイク展 東京都美術館
1989 日本のポスター史展 世界デザイン博覧会
1992 アート・イン・パブリック展 日本コンテンポラリー・アート・フェアー
1994 戦後日本の前衛美術展 グッゲンハイム美術館
近代日本画の一世紀展 セントルイス美術館

作品の管理・保存・展示・新調等

 
1989 コーカサス絨毯展 テキスタイル・ミュージアム
1989-90 第31室・第41室保存プロジェクト テキスタイル・ミュージアム
1990 エド・ロスバック展 テキスタイル・ミュージアム
ナバホの芸術展 テキスタイル・ミュージアム
2017-20 鶏鉾の二番水引・三番水引の新調事業の監修
2018 凾谷鉾の角飾房の新調の監修
2019- 大船鉾の下水引(一番水引)・二番水引の新調の監修
2020-21 鷹山復興基本計画の策定と祭礼幕の新調
2023- 白楽天山の前掛と水引の復元新調
2023- 北観音山の天水引の修理
2023- 壹鞍神社の見送の復元新調

主な研究助成等

2004 メトロポリタン美術館研究助成金: Metropolitan Museum of Art, Leo & Julia Forchheimer Art History fellowship, “Chinese textiles produced for the export market from the 16th through 18th centuries”
2006-7 日本学術振興会、科学研究費、若手研究(スタートアップ)「本圀寺と西教寺に伝来する花鳥獣刺繍に関する研究」
2009 国際染織学会発表助成金: Centre International d′Étude des Textiles Anciens(C.I.E.T.A.) “Bird, Flower, Animal Design Embroideries Produced in China, Exported to Japan and Europe in the Late 16th through the Early 17th Centuries”
2010-12 日本学術振興会、科学研究費(基盤研究C)「日本に伝来する中国明代製の花鳥獣文様染織品の変遷と国際展開」
2013 メトロポリタン美術館研究者招聘金: for the presentation of the Interwoven Globe Symposium.
2016 日本学術振興会、科学研究費(学術図書)『海のシルクロードの染織史』
2017-20 日本学術振興会、科学研究費(基盤研究C)「日本における綴織の再興と展開に関する基礎研究」
2018 京都市立芸術大学特別研究助成金、祇園祭鷹山復興プロジェクト
2019 ユネスコ専門者会議研究者招聘金United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization (U.N.E.S.C.O.), Expert Meeting: Textile, Clothing and Accessories of the Interactive Atlas of Cultural Interactions along the Silk Roads.
2019-21 日本学術振興会、科学研究費(基盤研究C)「祇園祭の鷹山を事例とした祭礼文化継承発展のための複合的芸術表現」(研究分担者)
2022-25 日本学術振興会、科学研究費(基盤研究C)「祇園祭を中心とする染織品の外来要素と受容に関する研究」

主な公的委員等

2011-13 彦根城博物館協議会委員
2013-15 祇園祭山鉾装飾品等調査員
2015- 祇園祭山鉾装飾品等専門委員
2016-18 祇園祭鷹山調査委員会委員
2019- 国際染織学会理事, Directing Council Member, Centre International d’Étude des Textiles Anciens (C.I.E.T.A.)
2020- 愛知県文化財保護審議会委員