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太田峰夫

  • 役職:教授
  • 専攻:音楽学専攻
  • 専門:西洋音楽史

コメント

作曲家バルトーク・ベーラの音楽を中心に、音響再生産メディアの歴史、モダニズム音楽の歴史、民族音楽学の歴史を研究しています。最近は古い演奏習慣にも関心があり、ヨーゼフ・ヨアヒムなど、19世紀の弦楽器奏者についての研究をはじめました。当時使われていた楽譜を調べると、不思議な指使いや弓使いがたくさん書かれていて、その時代の美意識がどうなっていたのかを考えさせられ、興味がつきません。

10代の頃はいわゆる「クラシック少年」で、FMの音楽番組をしょっちゅう「エアチェック」していました。バルトークを含め、その頃出会った作曲家は今もなお自分にとって「気になる存在」であり続けています。そしてそのような実体験からも、大学の4年間はいろいろなことを吸収できるとても大切な時期と考えています。皆さんが人生の糧となるようなたくさんの音楽と出会い、学べるよう、教員として力をつくしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

略歴、最終学歴及び学位称号

東京生まれ。東京大学文学部卒業(美学芸術学)、同大学人文科学系大学院修士課程修了。ハンガリー科学アカデミー音楽学研究所バルトーク・アーカイヴおよびリスト音楽院(ブダペスト)への留学を経て、東京大学人文社会系大学院博士課程で学ぶ。2009年に学位請求論文「バルトーク・ベーラの活動における文化ナショナリズムとモダニズム:創作活動における「農民音楽」の役割をめぐって」で博士号(文学)を取得。 東京大学大学院人文社会系研究科助教、宮城学院女子大学学芸学部准教授、同教授を経て、2022年4月より現職。

業績・研究発表

(詳細はhttps://researchmap.jp/mineo_otaをご覧ください)

著書

単著
  • 『バルトーク 音楽のプリミティヴィズム』(慶應義塾大学出版会、2017年)  
分担執筆
  1. 「レコードと音楽ーー音響再生産メディアと出会った作曲家達」、美学会(編)『美学の事典』(丸善出版、2020年)
  2. “Joachim and Romani Musicians: Their Relationship and Common Features in Performance Practice”. In: Creative Worlds of Joseph Joachim(Woodbridge, Suffolk: Boydell, 2021)edited by Valerie Woodring Goertzen and Robert Whitehouse Eshbach.  
訳書
  • 『バルトーク音楽論選』(伊東信宏との共訳)(ちくま学芸文庫、2018年)  

主な論文

  1. 農民音楽の「精神」は何故重要なのか―バルトークの民俗音楽観とその歴史的背景について  2002年9月、『美学』第53巻第2号39頁~52頁、美学会。 
  2. イデオロギーとしての「農民音楽」―バルトークの民謡研究と文化ナショナリズムについて 2007年3月、『美学芸術学研究』第25号(東京大学美学芸術学研究室紀要)1頁~34頁。 
  3. 民謡への博物学的な「まなざし」―フォノグラフの導入がハンガリーの民族誌研究の中で果たした役割について 2008年3月、『美学芸術学研究』第26号(東京大学美学芸術学研究室紀要)1~31頁。
  4. バルトークの民俗音楽研究における用語法の変化について―作曲家の音楽構造解釈の歴史性をめぐる一考察 2008年8月、『音楽学』第53巻(=2007年度)第3号158~173頁、日本音楽学会。 
  5. 記譜法の変化と「南東ヨーロッパ共通の特徴」の創造―バルトークの民謡研究におけるフォノグラフの役割について― 2011年6月、『美学』第61巻第1号121~132頁、美学会。
  6. ツィンバロンはいかにして女性の楽器になったか――19世紀後半のハンガリー市民社会におけるツィンバロンの受容史について 2012年3月、『文化資源学』第10号、23〜34頁、文化資源学会。 
  7. Bartók’s wrists and 19th-century performance practice: An essay on the historicity of piano technique 2013年7月、Studia Musicologica vol. 53 (=2012), no. 1-3, pp. 161-170.
  8. ツィンバロン科の学生達はどこからやってきたのか――ブダペスト王立音楽院の学生原簿(1897-1947)に関する一考察 2014年3月、『音楽学』第59巻(=2013年度)第2号、73〜87頁、日本音楽学会。