竹浪遠
- 役職:教授
- 専攻:総合芸術学科(総合芸術学専攻), 美術研究科 - 保存修復専攻(※大学院のみの専攻ですが、学部の授業も担当します)
- 専門:中国絵画史
コメント
中国の絵画は古代以来の伝統があり,その造形は学べば学ぶほど奥深く,多彩で魅力に満ちています。日本の文化にも大きな影響を与えており,関西には優れた作品も数多く伝えられています。山水画や水墨画,画中に書された題賛など,難しそうと思われるかもしれませんが,目を向けさえすれば東洋人が培ってきた感性や知恵に気づかされるでしょう。
略歴
1972 |
青森県むつ市に生まれる |
1995 |
東北大学文学部史学科卒業 |
1998 |
東北大学大学院文学研究科美学・美術史学専攻博士課程前期2年の課程修了 |
1998 |
黒川古文化研究所研究助手(学芸員)採用 |
2001 |
黒川古文化研究所研究員 |
2011 |
東北大学大学院文学研究科博士課程後期3年の課程修了。博士(文学) |
2015 |
京都市立芸術大学講師 |
2016 |
京都市立芸術大学准教授 |
最終学歴及び学位称号
東北大学大学院文学研究科博士課程後期3年の課程修了
文学博士
業績・研究発表
受賞歴
2006 |
第13回鹿島美術財団賞 |
2015 |
第27回國華賞 |
2016 |
平成28年度むつ市文化奨励賞 |
担当した主な展覧会
2003 |
「日本・中国の絵画」(黒川古文化研究所) |
2006 |
「日本・中国の書」(黒川古文化研究所) |
2007 |
「文人の書画と文房具」(黒川古文化研究所) |
2008 |
「中国美術清玩―飛香館に集った文化の粋―」(黒川古文化研究所) |
2011 |
「中国書画―受け継がれる伝統美―」(黒川古文化研究所) |
「中国の花鳥画―彩りに込めた思い―」 (黒川古文化研究所) |
2014 |
三館連携「松・竹・梅」展 「松―美と徳の造形―」(黒川古文化研究所) |
2020 |
「南宗憧憬―京都芸大の中国絵画 田能村直入寄贈品を中心に―」(京都市立芸術大学芸術資料館) |
研究発表・講演
2008 |
美術史学会西支部例会(於:奈良国立博物館)発表「(伝)李成「喬松平遠図」(澄懐堂美術館)について―その唐宋山水画史における位置―」 |
2012 |
美術史学会西支部大会講演「関西中国書画コレクション研究会の展覧会・調査活動について」 |
2014 |
美術史学会 美術館博物館委員会東西合同シンポジウム「ミュージアム連携の現在―連携企画展の可能性―」講演「美術館博物館の連携1」 |
東京国立博物館 特別展「台北 國立故宮博物院―神品至宝―」開催記念国際シンポジウム「中国皇帝コレクションの意味―書画における復古と革新―」研究発表「乾隆帝が見た江南山水画―伝巨然「蕭翼賺蘭亭図」を中心に―」 |
2016 |
奈義町現代美術館ギャラリー ARTIST×CAFE Vol.59(講演および対談)「中国山水画の表現と意味」 |
2018 |
京都文化博物館 国際京都学シンポジウム「歴史の中の保存と修理」研究発表「中国絵画史にみる保存と修理―古代から現代まで―」 |
岡山県立美術館「「生きてゐる山水」展開催 記念シンポジウム「多視点でたどる廬山への道」」研究発表「中国山水画の展開と廬山―作品と実景から―」 |
黒川古文化研究所 夏季講座(於:西宮プレラホール)「東洋絵画研究のいまとこれから」講演「日本における中国絵画史研究の現状と将来像」と座談会
|
大阪市立美術館「国際シンポジウム 阿部コレクションの諸相―文化的意義とその未来」研究発表「(伝)李成・王暁《読碑窠石図》を読み解く」 |
2019 |
清華大学芸術博物館「与天長久:周秦漢唐文化与芸術特展 研討会」研究発表「関于唐代松石図和最近出土的山水壁画」 |
観峰館「特別企画展 中国山水画の精華―北宋から20世紀まで― 特別講演会」講演「山水画における倣古―その意義を考える―」 |
美術史学会西支部大会シンポジウム「往還する東アジアの花鳥画」(於:泉屋博古館)研究発表「花鳥画史からみた呂紀と沈南蘋の位置づけについて」 |
2021 |
関西中国書画コレクション研究会主催、国際シンポジウム「中国書画コレクションの時空」研究発表「田能村直入の中国絵画蒐集について」 |
「山怪 異世界への憧れと畏れ」ゲストトーク(瑞雲庵〔京都市北区〕) |
論文・著書等
主な著書
2011 |
(共著)『中国書画探訪 関西の収蔵家とその名品』(二玄社) |
2015 |
(単著)『唐宋山水画研究』(中央公論美術出版) |
2019 |
科学研究費 報告書『宋代文人士大夫の絵画制作・鑑賞に関する研究―北宋後期を中心に―』(京都市立芸術大学) |
2020 |
橋本循記念会 調査・研究助成報告書『宋代文人士大夫の絵画制作・鑑賞に関する研究―欧陽修・王安石・蘇軾を中心に― 1 欧陽修』(京都市立芸術大学) |
2021 |
『一般財団法人橋本循記念会 令和2年度(2020年)調査・研究助成 研究成果報告書 宋代文人士大夫の絵画制作・鑑賞に関する研究―欧陽脩・王安石・蘇軾を中心に―2 王安石』(京都市立芸術大学) |
(編者・共著)『令和2年度 京都市立芸術大学特別研究助成(課題番号2020 -005) 研究成果報告書 京都市立芸術大学芸術資料館所蔵 中国書画録』(京都市立芸術大学) |
2022 |
『一般財団法人橋本循記念会 令和2年度(2020年)調査・研究助成 研究成果報告書 宋代文人士大夫の絵画制作・鑑賞に関する研究―欧陽脩・王安石・蘇軾を中心に―2 蘇軾1(詩編)』(京都市立芸術大学) |
2023 |
(編者・共著)『松竹梅の美術史』(中央公論美術出版) |
主な論文
2001 |
「王詵「煙江畳嶂図」について―上海博物館所蔵・着色本,水墨本を中心に―」(『澄懐』2号) |
2002 |
「[館蔵品研究]「春苑遊狗図」とその作者・紀鎮について」(『古文化研究』1号) |
2003 |
「唐代の海図-その主題内容と絵画史上の意義をめぐって-」(『古文化研究』2号) |
2004 |
「[館蔵品研究](伝)董源「寒林重汀図」の観察と基礎的考察(上)」(『古文化研究』3号) |
2005 |
「中唐の劉商について―詩人・樹石画家・道士としての生涯―」(『古文化研究』4号) |
「[館蔵品研究](伝)董源「寒林重汀図」の観察と基礎的考察(下)」(『古文化研究』4号) |
「唐代山水画の主題に関する研究―神仙山水と樹石画を中心に―」(『鹿島美術研究(年報第22号別冊)』) |
2006 |
「唐代の樹石画について―松石図を中心に―(上)」(『古文化研究』5号) |
「「明皇幸蜀図」(大和文華館本)の図様と描法について―故宮博物院本との比較を中心に―」(『大和文華』116号) |
2008 |
「唐代の樹石画について―松石図を中心に―(下)」(『古文化研究』7号) |
2009 |
「(伝)李成「喬松平遠図」(澄懐堂美術館)について―唐代樹石画との関係を中心に―」(『国華』1369号) |
2010 |
「北宋における李成の評価とその文人画家像形成について―子孫・鑑賞者・李郭系画家との関わりから―」(『古文化研究』9号) |
2012 |
「梅の画にみる唐と宋」(『論集・東洋日本美術史と現場』,竹林舎) |
「呂紀画風とその伝播―「四季花鳥図」(東京国立博物館)を中心に―」(『古文化研究』11号) |
2013 |
「[館蔵品研究]紀鎮「春苑遊狗図」続論」(『古文化研究』12号) |
2014 |
「宋代文人士大夫の詩文集にみる絵画関連資料 北宋編1」(『古文化研究』13号) |
2015 |
「宋代文人士大夫の詩文集にみる絵画関連資料 北宋編2」(『古文化研究』14号) |
2016 |
「『全五代詩』にみえる絵画関連資料 1」(『京都市立芸術大学美術学部 研究紀要』60号) |
2017 |
「『全五代詩』にみえる絵画関係資料 2」(『京都市立芸術大学美術学部 研究紀要』61号) |
2018 |
「廬山と江南山水画―董源・巨然山水画風の成立をめぐって―」(『京都市立芸術大学美術学部研究紀要』62号) |
「東海有仙山―従日本看神仙山水的伝統与変革―」(『故宮文物月間』424号) |
「中国山水画の展開と廬山―古代から現代まで―」(『生きてゐる山水―廬山をのぞむ古今のまなざし』岡山県立美術館) |
2019 |
「(伝)李成・王暁《読碑窠石図》を読み解く」(『国際シンポジウム報告書 阿部コレクションの諸相―文化的意義とその未来』大阪市立美術館) |
2020 |
「近代日本における中国書画蒐集と表装」(岩﨑奈緒子等編『日本の表装と修理』、勉誠出版) |
2021 |
「『御製秘蔵詮』版画の山水表現とその思想性について」(板倉聖哲、塚本麿充編『アジア仏教美術論集 東アジアⅢ 五代・北宋・遼・西夏』、中央公論美術出版) |
「中国の画巻(絵巻)の奥行き表現について」(『科学研究費補助金基盤研究(B)2016-2021課題番号16H03384研究報告書 「奥行きの感覚」を求めて―美術をめぐる新たな鑑賞と実践』京都市立芸術大学) |
「唐宋画牛考」(板倉聖哲、塚本麿充編『コレクションとアーカイヴ―東アジア美術研究の可能性―』、勉誠出版) |
2022 |
「田能村直入の中国絵画蒐集について」(『国際シンポジウム報告書 中国書画コレクションの時空』関西中国書画コレクション研究会) |
「散発了千年的春天気韻」(『物見 四十八位物件的閲読者、与他們所見的世界』台湾・遠足出版) |