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森村泰昌客員教授が特別授業でヨコハマトリエンナーレについて講演

2014.08.11

平成26年7月7日(月曜日),本学において,森村泰昌客員教授が,特別授業として,自身がはじめてアーティスティックディレクターを務める国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」について,石原友明教授と対談され,学生,教員,一般の方を含めて約120人が,両教授の話に真剣に耳を傾けました。

 森村泰昌客員教授特別授業 森村泰昌客員教授特別授業2

授業で,森村客員教授は,本展のテーマ「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」について,

「小説『華氏451』は,思想統制のために本を読むことが禁じられた近未来の物語。主人公は,最初,社会に合わせて本なんて不要だと考えていたが,そのうちに本の大切さに気づき,社会に訴えていく。

僕は,『社会の中で必要ないとされているモノの中から,本当は必要なモノを見つけられる人々』=『芸術家』とし,彼らが見つけた『社会に捨てられたもの,忘れられたものなど,本来,世界の隅にあるもの(忘却の海)』を世界のど真ん中に据えて展示を行えば,違う世界が見えてくると考えた」と,設定の意図を語られました。

石原友明教授 森村泰昌客員教授

また,アーティスティックディレクターを引き受けた理由について,「現代のように,様々な課題が山積した混迷の時代では牽引力のあるリーダーが求められる。強力なリーダーシップにより纏められる社会は,まさしく『華氏451』の世界。僕は,リーダーとしての資質が欠如しており,できればリーダーになりたくない。そういう人間だからこそ,違うリーダー像が示せる,違う展覧会ができると考えた。」と話されました。

さらには,美術に詳しくない方にも「ここが良い。自分はここが好き」という思いが伝わるように,音声ガイドを自ら担当されたことや本格的な作品に専門知識がなくても入っていけるよう,子どもにもわかるような,やわらかい文章で書かれた「ひらがなカタログ」を作成されたこと,その他にも,母校での講演ということで,公にはされていない本音の部分も多くお話しいただきました。

森村泰昌客員教授が手掛ける国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」は,11月3日(月曜日,祝日)まで横浜美術館,新港ピア新港ふ頭展示施設において開催されていますので,皆様ぜひ,お運びください。

 詳細は,ヨコハマトリエンナーレ2014ホームページを御覧ください。

 

ヨコハマトリエンナーレ2014

 

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