芸術資源研究センター　実演付講演会「古琴の記譜法と奏法の関係性」

　京都市立芸術大学芸術資源研究センターは，重点研究プロジェクト「伝統音楽の記譜法からの創造」の一環として，古琴研究の第一人者である吳釗（ゴ ショウ）氏をお招きして，実演付講演会「古琴の記譜法と奏法の関係性」を開催します。

概要

　中国の伝統楽器である古琴は，中唐以降現在まで使用されている「減字譜」と呼ばれる固有の楽譜を使用します。これは漢字の一部を記号化した奏法譜です。現在は単に記号としてのみ認識されている減字譜ですが，本来，記号化された漢字と奏法には何らかの関係があったのではないかと考えられます。
　古琴の演奏方法は，特に文化大革命以降変化したとされており，減字譜の記号が持っていた本来の意味と奏法にずれが生じたのではないかと推測されます。
　この文化大革命以前の奏法と記譜法の関係について，古琴研究の第一人者であり，元中国芸術研究員音楽史研究所の主任で，「国家級非物質文化遺産古琴芸術代表性伝承人」（日本の人間国宝に相当）に認定されている吳釗先生をお招きし，講演および演奏をしていただきます。

フライヤー

　 講演・演奏会「古琴の記譜法と奏法の関係性」フライヤー

講師プロフィール

吳 釗（Wu Zhao／ゴ ショウ）

　古琴・中国音楽史研究者，古琴演奏者。1935年蘇州生まれ。查阜西，吳景略より古琴を学ぶ。南開大学卒業後，北京の中央音楽学院民族音楽研究所に入所し，中国音楽史を研究，『中国古代音楽小史』『中国音楽史』等を刊行。1985年に中国芸術研究所に入所，音楽史研究室の主任を務める。北京古琴研究会秘書長，中国琴会会長等を歴任。2008年に国家級非物質文化遺産古琴芸術代表性伝承人に指定される。

参照ページ

芸術資源研究センター

イベント会場

日本、京都府京都市西京区大枝沓掛町１３−６ 京都市立芸術大学