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学長メッセージ:授業開始にあたって

2020.05.07

在学生のご家族・関係者のみなさまへ

日頃より,京都市立芸術大学の教育活動にご理解とご支援を賜り,心より感謝申し上げます。

本学は5月11日から,全ての授業を遠隔授業(動画や資料を使ったオンデマンド型授業,リアルタイムの双方向型授業,メール等での添削指導,材料送付等)で開始いたします。

新型コロナウイルス感染が拡大するこの未曾有の事態に際し,本学は学生と教職員の健康と安全を第一に考え,4月7日から大学を封鎖し授業の開始を延期いたしました。しかし一方で本学は,芸術を志向し,創造力,表現力,探求力に秀でた学生たちを,未来の社会を築く大切な人材として育て続けねばなりません。この一ヶ月間,この状況の中にある学生たちの学修時間を確保し,学修成果を維持するために,教職員が様々な検討を重ねてまいりました。

ほとんどの教員が遠隔授業を行うのは初めてのことであり,学生たちの通信環境,制作や練習の環境も様々です。オンラインの授業が開始されれば,当面は,インターネットを使い慣れた学生であっても,思わぬエラーや不安定な状況があると予想されます。さらに接続環境を持たない学生,持っていても円滑な利用が困難な学生もいることを考え,すべての学生たちを孤立させないために,大学は学生たちのサポートやメンタル面のケアを続けてまいります。

教員側も今まで体験したことのない状況下での指導となります。講義や演習,演奏,制作など本学の授業は多様でありますが,それらの授業の遠隔化,オンライン化を進めることに挑戦し,少人数教育という本学の特色を生かし,創意工夫を持って,この新しい手段での芸術教育の質保証に努めます。

先の見えない不安の中を生き抜くために,そしてこの困難な事態の後に社会を蘇生させるために,柔軟な発想力や豊かな表現力を持つ学生たちは,欠かすことができない存在であり,その育成を途絶えさせないことが本学の責務と考えます。

その責務を果たしていくためにも,ご家庭等におかれましては,通信環境の確保や,制作や練習のための環境作りにご協力,ご支援を頂けますよう,お願い申し上げます。末筆ではございますが,厳しい状況のなか,ご理解とご協力を賜りますことを,深く感謝いたします 。

一刻も早い新型コロナウイルス感染症の終息を願いつつ,皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

令和2年5月7日
京都市立芸術大学 学長 赤松玉女