京都市立芸術大学美術学部漆工専攻の栗本夏樹教授が「栗本夏樹 漆 造形展」を開催します。
栗本夏樹は,1984年に京都で開催した初期作品から数えて作家活動30周年を迎え,2014年は各地で新作展を開催しています。この展覧会は,立体作品と平面作品を合わせて,約20点を紹介するものです。是非,御覧ください。
『栗本夏樹の新たな展開』以下,展覧会DMより抜粋
栗本夏樹の登場は,1980年半ばの状況にあって大いに衝撃的であった。それは当時台頭しつつあったいわゆる関西ニューウェーブの一角を担ったということでもあるが,より鮮明に私たちの記憶に残っているのは,漆でここまでの表現が可能なのだという驚きである。ダイナミックな構成やアジアの風土性を深く感じさせる造形,文様が,漆ならではのつややかな質感と光沢と相俟って,いま,ここに何か従来になかった事がおきているという歴史的な転換点をなすインパクトを喚起させずにはおかなかったのである。 しかし今思うなら,それは歴史を否定することではなく,生きている素材である漆そのもののエロスを体験的に受けとめた作家による時代を超えた根源的な想像力の勝利ともいうべき仕事であったに違いない。55回目になるという今回の個展で,栗本は衣装を思わせる立体や円盤などの生地に和紙や貝殻などを貼り込み,塗り重ねた漆の層と共にそれらを研ぎ出すという,一種絵画的なニュアンスに富んだディティールをもたらす技法を試みている。栗本夏樹の作品ならではのふくよかな官能性の世界が新たな展開をみせつつあることを祝したい。[建畠晢 京都市立芸術大学学長 ]
日時/会期 | 平成26年9月30日(火曜日)~10月12日(日曜日) 12:00~19:00(最終日は18:00まで) 10月6日(月曜日)休廊 |
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会場 | ギャラリー恵風 |
住所 | 京都市左京区丸太町東大路東入ル南側 |
イベント | ■記念トーク「30年の作家活動を振り返って」 10月4日(土曜日) 16:00−17:00 ■パーティー 10月4日(土曜日) 17:30−20:00 |
問合せ先 | ギャラリー恵風 電話:075-771-1011 ファックス:075-771-0358 |
アクセス | [市バス] 熊野神社前下車すぐ [京阪電車]神宮丸太町駅より徒歩5分 [徒歩]京都市美術館より7分 |
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