1月19日(月)の午後5時30分より,第7回アーカイブ研究会を行いました。今回は,福島県南相馬市に実在する映画館「朝日座」をめぐる人々のドキュメンタリー映画「ASAHIZA 人間は,どこへ行く」を上映しました。
朝日座は,1923年に芝居小屋として開館後,映画館として現地の人々に長く親しまれてきました。時代の流れにより閉館しましたが,2011年の東日本大震災,福島第一原発事故を経た現在も,現地の人々のコミュニティスペースとして映画上映や寄席などのイベントが行われています。この映画には,朝日座に通った人々へのインタビューや,朝日座で行われた上映会の様子が収められていますが,被災地の映画館を扱った震災ドキュメンタリーというよりも,一人一人が朝日座の思い出を語る姿が印象深い作品となっています。
映画上映後は,美術学部の小山田徹教授を聞き手に藤井光監督のトークが行われ,映画制作の経緯などについてお話しいただきました。藤井監督は,映画の主軸を成しているインタビューについて,「人が過去についての記憶を話すという行為に大変興味を抱いた」と話し,記憶語りとアーカイブの関連について示唆的な意見を述べられました。
映画「ASAHIZA 人間は,どこへ行く」の次回上映は,2月13日(金)にキャンパスプラザ京都で行われます。
(主催:京都文教大学人間学研究所)
映画の詳細及び今後の上映予定については,下記公式サイトをご参照ください。