プロジェクター

・プロジェクター

プロジェクターは映像インスタレーションに欠かせない機器。最近では解像度の高いFull HD対応のプロジェクターでも10万円を切るものも増えてきている。しかし,明るさ(ルーメンス)やコントラスト比,投影方式などによってその価格は大きく異なる。また,設置後に投影位置を動かすことの出来る,レンズシフトやズームなども重要な要素だ。

 

解像度・・・画面内のピクセル数を表す。画像像の細密度を表す。最近は4Kのプロジェクターも登場してきているが非常に効果である。プロジェクターの解像度を確認する際,対応信号(解像度)ではなく,パネル画素数を見ることが重要。対応信号とは,受け取ることの出来る解像度であって,表示できる解像度はパネル画素数に依存する。

また,映像制作側はFull HDなどの放送標準規格に沿って映像制作をする場合が多いが,データプロジェクターは,コンピュータの規格に沿っている場合も多い。そのため,パネル画素数と再生する動画の解像度が微妙に合わず,黒みが出る場合などがあることも要注意。

最近では,4:3のプロジェクターが生産されなくなり,市場から姿を消し始めているが,4:3で制作された作品は多く,早めに対策を取る必要がある。

 

投影方式・・・現行の主流となっているプロジェクターの投影方式は主に,DLP方式と液晶方式。DLP方式は機器内で発色しながら回転するホイールに光を当て,その反射光を投影する方式で,液晶方式に比べて耐久性がある。液晶方式は,液晶パネルに表示された像を,液晶パネルの反対側から光を当て,その透過光を投影する方式。液晶パネルは使用していくうちに変色していくことがあり,寿命がDLPに比べて短い。その他,経年劣化の少ないLED方式などの開発が進められている。光源も現在はランプが主流だが,レーザー方式の開発も進んでいる。レーザーの方が,色の再現性が高いと言われている。

 

ルーメンス・・・光の強さを表す単位。より大きい数字であれば,大きな画面や明るい環境下でもきれいに映すことが出来るが,その分高価になる。

 

コントラスト比・・・投影される映像のコントラストの幅を示す。コントラスト比が高ければ高いほど,黒の締まりがよく色の幅が広くなる。作家によっては高いコントラスト比を要求する場合もある。JVC社が開発したD-ILA方式やレーザー投影方式のプロジェクターなどは,他の方式に比べて高いコントラスト比を誇る。

 

焦点距離・・・映像作品を設置する際,きちんと計算しないと致命傷になりやすい点がこの焦点距離である。投影される映像のサイズと投影面からプロジェクターまでの距離をさす。ハイエンド機になると,レンズを交換することで焦点距離を変えることが出来る。狭い場所で大きく投影する為に元々広角に作られているプロジェクターもある。

 

ズーム/レンズシフト・・・ズームはレンズの焦点距離を調節する機能で,レンズシフトはレンズをずらすことで,左右上下に投影位置をずらす機能のことである。この機能があること機器の場合,設置性が高くなる。

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