学外連携の取組(令和3年度)
京都市立芸術大学では、教育研究の成果を広く社会に還元し、また、京都の個性や魅力をより一層高めるべく、伝統産業から先端産業までの各種業界や文化芸術機関、大学等教育研究機関、小中高校など様々な分野と連携を行っています。
令和3年度の取組事例
1 産学連携事業
京都駅ビル開発株式会社との連携
令和元年度に京都駅ビル開発株式会社から京都駅ビル東広場の活性化方策について依頼があり、本学在学生や卒業生等による作品展示等を実施し、以後も継続的に連携事業として取り組んでいます。
令和3年度は、10月23日~11月7日の期間『京都駅ビル芸術祭「中継地点from京芸」』と題したイベントを開催し、彫刻専攻、構想設計専攻、ビジュアル・デザイン専攻による作品展示及び工芸科3専攻(染織、陶磁器、漆工)による作品販売やワークショップを実施しました。
また、各月第2土曜日(8月、1月、2月は除く/また、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、5月、6月、9月は開催中止)には、京都駅ビル東広場での「駅ピアノ♪マンスリーコンサート in 京都駅ビル」を実施しており、本学在学生や卒業生が出演しています。
- 連携先:京都駅ビル開発(株)
株式会社手塚プロダクションとの連携:SDGs:17の目標達成を主題としたデザイン
株式会社手塚プロダクションとの連携に関する協定を締結(令和3年6月1日)
研究・教育・事業を推進するため、ビジュアル・デザイン専攻で取組を開始しました。令和3年度は、SDGs(持続可能な開発目標)17の目標達成を主題として、学生たちの自由な創造とその展開、さらに実践へとつながる新たな企画案を作成しました。
- 連携先:(株)手塚プロダクション
ホテルグランヴィア京都内カフェレストランにおける店内ディスプレイデザインアイデア提案
ホテルグランヴィア京都より、同ホテル2階カフェレストラン ル・タンにて1月から開催される「苺づくしのスイーツバイキング」の店内ディスプレイデザインについて依頼があり、本学学生を対象にデザインアイデアを募りました。
「入口オブジェ」「バイキング台上オブジェ」の2部門に分けて公募し、合計16点の応募からホテルの審査を経て最優秀賞各1点、優秀賞3点を決定し、最優秀賞受賞作品を基に制作されたオブジェが「苺づくしのスイーツバイキング」が開催される令和4年1月10日から5月8日までの期間、カフェ店頭に展示されました。
- 連携先:ホテルグランヴィア京都
「敬老の日」キャンペーンギフトアイデアの提案
一般社団法人京都物産出品協会、株式会社セブン–イレブン・ジャパンと連携し、「敬老の日」ギフトアイデアについて本学学生を対象に募り、受賞学生と協会会員会社で商品化に向けて取り組みました。令和3年9月3日から9月26日までの期間、受賞作品のアイデアを生かした商品が、京都府内のセブン–イレブン47店舗にて期間限定で販売されました。
- 連携先:(一社)京都物産出品協会、(株)セブン–イレブン・ジャパン
第11回上賀茂神社アートプロジェクト
上賀茂神社アートプロジェクトの取組として、令和3年7月23日~7月26日に上賀茂神社境内にて、日本画専攻の学生が「京都市立芸術大学日本画専攻 古画研究の現在」をテーマにした作品展示及び行灯作品の展示に参加しました。
- 連携先:上賀茂神社アートプロジェクト実行委員会
株式会社FLOSFIAにおけるポータブル電源デザインの提案
株式会社FLOSFIAと連携し、同社が製造・販売予定のポータブル電源のデザインの提案に、プロダクト・デザイン専攻の学生が取り組みました。
- 連携先:(株)FLOSFIA
中信ビジネスフェアへの出展
平成18年度から京都中央信用金庫が主催する同フェアの産学連携・大学コーナーに出展し、連携の相談などをいただいています。(令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開催中止、令和3年度は10月6日〜7日に開催)
また、同フェアに併設される中信学生デザインコンテストにも参加し,多数の受賞者を出しています。令和3年度、本学の学生は、優秀賞(1名)、「京都知恵産業創造の森」賞(1名)、佳作(1名)の賞をいただきました。
- 連携先:京都中央信用金庫
京都銀行美術研究支援制度
芸術家支援と優れた文化・芸術の創造・振興に寄与することを目的に創設された「京都銀行美術研究支援制度」(平成13年度から令和3年度)により、本学学生の作品8点が購入され、令和2年12月9日に購入作品の受け渡し式が行われました。作品はその後、本店ロビーにて展示されたほか、10月19日~11月14日「府庁界隈まちかどミュージアム」でも展示されました。
- 連携先:京都銀行
京都信用保証協会オフィス玄関における作品展示
京都経済センターの移転に伴い、学生支援を目的とした、本学学生の作品(有償で貸出し)の展示を平成31年2月より行っています。展示作品は毎年更新を行っており、これまでに日本画、油画の作品を展示していただきました。令和3年度は修士課程工芸専攻(染織)の学生の作品を展示し、令和4年3月まで展示しました。
- 連携先:京都信用保証協会
クリスマスチャリティーコンサート
平成22年度から京都新聞との共催により開催しています。令和3年12月19日には、クリスマスにふさわしい室内オペラの名作と楽しいオペレッタの中から選んだ曲を、わかりやすく日本語で歌唱するコンサートを、京都市立堀川音楽高校ホールにおいて開催しました。本演奏会の収益は、京都新聞社会福祉事業団に寄付し、地域福祉の向上に活用させていただいています。
- 連携先:京都新聞
京都桂病院ホスピタルアートデザインの提案
京都桂病院を利用する患者や患者家族、病院職員に楽しんでもらうため、同病院の廊下のアートでの彩りに、ビジュアル・デザイン専攻の学生が取組んでいます。
- 連携先:京都桂病院
機関紙『ひと・健康・未来』表紙デザイン
公益財団法人ひと・健康・未来研究財団から機関紙の表紙デザイン制作依頼を受け、平成28年からビジュアル・デザイン専攻の修士課程学生がその号の特集をテーマにイラストを制作しています。
- 連携先:(公財)ひと・健康・未来研究財団
2 地域連携事業
大学のまち京都・伝統の灯り展
東山花灯路・大谷祖廟沿道の会場にて開催された「大学のまち京都・伝統の灯り展」(円山公園会場)において、京都の5芸術大学の学生によるアート作品展」に、本学の学生による作品を出品しています。令和3年度は大学院デザイン専攻(環境デザイン)学生グループによる作品を展示しました。
KYOTO駅ナカアートプロジェクト2021
京都で芸術を学ぶ学生作品を展示することで、地下鉄駅構内の活性化を目指す取組に、本学も参加しています。
令和3年度は「Next…」を創作テーマとして9月22日から11月30日までの期間展示を行い、本学の大学院デザイン専攻(環境デザイン)の学生5名による作品『二条城の過去に遡る』を、地下鉄二条城前駅の構内で展示しました。
- 連携先:KYOTO駅ナカアートプロジェクト2021実行委員会(参加12大学、京都市交通局、京都市)
まちなかアートギャラリー
アートのチカラで下京のまちを元気にすることを目的に、下京区内各所にアート作品を展示する「まちなかアートギャラリー」を3月1日から3月15日まで開催しました(主催:京都市)。
本学は、美術学部の学生2名による合作作品を京都駅前の広場での展示や、市内の他の会場で、ワークショップ等を行いました。その他にも、本学卒業生や修了生など、ゆかりのあるアーティストも多く出展しました。
- 連携先:下京区役所(京都市)
境谷小学校|境谷小レジデンス
平成23年度から境谷小学校と連携し、本学卒業生や在学生が、境谷小学校の空き教室で芸術作品を滞在制作するなど、日常的に児童との交流を行っています。
令和3年度も新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、例年行っているワークショップなど多くの取組が中止となりましたが、「境谷小学校作品展」には、レジデンスの活動作家も参加して展示を行い、児童の皆さんや保護者など関係者に鑑賞していただきました。
- 連携先:京都市立境谷小学校
下京渉成小学校|渉成レジデンス
平成27年度から下京渉成小学校で、本学卒業生が芸術作品を滞在制作するなど、日常的に児童との交流を行っています。また、令和3年度に開催された同校の作品展では、レジデンスで活動する作家の他、本学の学生も作品の展示協力を行いました。
- 連携先:京都市立下京渉成小学校
グッジョブ!キッズフェスタ~子どもお仕事体験~
京都市内在住の小学生を対象としたお仕事体験イベント(令和3年12月19日開催)において、本学卒業生が「マーブルクレヨンと秘密の絵」をテーマとしたワークショップを開催しました。
連携先:下京区役所(京都市)
3 文化団体等との連携
京都市交響楽団との連携協定に基づく取組
日本で唯一の自治体直営オーケストラとして創立された京都市交響楽団と、将来の音楽芸術文化の担い手を育成するため、令和元年8月6日に協定を締結しました。連携協定に基づき、京都市交響楽団の演奏会への学生の出演やリハーサル見学等を実施する目的です。
令和3年度は、本学の学生が京都市交響楽団演奏会へ9回(延べ20名)出演しました。(令和4年1月1日時点)
- 連携先:京都市交響楽団
関西の音楽大学オーケストラ・フェスティバル
平成23年より、関西の8つの音楽大学(本学の他 大阪音楽大学、大阪教育大学、大阪芸術大学、神戸女学院大学、相愛大学、同志社女子大学、武庫川女子大学)合同の演奏会を京都コンサートホールで開催しています。
令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開催中止となりましたが、令和3年は9月19日に開催しました。
- 連携先:市音楽芸術文化振興財団
日文研フォーラムにおけるポスター、チラシ等のテンプレートデザイン制作
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国際日本文化研究センターとの学術交流・協力に関する基本協定を締結(令和3年6月1日)
連携協定連携協定に基づき、国際日本文化研究センターが開催する日文研フォーラムのポスター、チラシ、ホームページバナーのテンプレートデザイン制作にビジュアル・デザイン研究室が取り組みました。(令和3年11月25日〜令和4年2月28日)
- 連携先:大学共同利用機関法人人間文化研究機構国際日本文化研究センター
京都市京セラ美術館「ダイバーズ・ラボ」における動画制作
京都市京セラ美術館では、リニューアルを機に従来から実施してきた教育普及事業を 「“教える” から “学び合い” へ」をキーワードに「ラーニング・プログラム」と名を改め再編しました。その中の一つのテーマとして、より専門的なプログラムを提供する「ダイバーズ・ラボ」において、日本画をより深く楽しんでもらうための動画プログラム「日本画の標本箱」の動画について、本学に制作・監修をお願いしたいとの依頼があり、令和2年度に引き続き取り組んでいます。制作した動画は京都市京セラ美術館のYouTubeチャンネルにて公開予定です。
- 連携先:京都市京セラ美術館
京都国立近代美術館ホワイエコンサート
平成17年度から同美術館と本学の共催で同館1階奥のホワイエにおいて、本学関係者などの講演と音楽学部生によるコンサートを行っています。
令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開催中止となりましたが、令和3年度は、11月20日に声楽専攻学生による日本歌曲のコンサートを行いました。
- 連携先:京都国立近代美術館
文化会館コンサート
京都市北文化会館において、令和3年11月17日に管・打楽専攻がコンサートを開催し、令和4年2月に予定していた作曲専攻は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開催は中止し、無観客で収録のうえ、後日動画配信をしました。
- 連携先:(公財)京都市音楽芸術文化振興財団
ウェスティ音暦
令和3年6月5日には管・打楽専攻が、令和3年11月27日には弦楽専攻によるコンサートを開催しました。
- 連携先:(公財)京都市音楽芸術文化振興財団
北山駅 アートプロムナード作品展示
演奏会等へ向かう人々の期待や高揚感を高めるとともに、駅の賑わいを創出することを目的に、京都コンサートホールの最寄り駅である地下鉄烏丸線北山駅に学生のアート作品を毎年展示しています。
令和3年9月からの1年間は、本学の油画専攻の学生による作品30点を展示しています。
- 連携先:(公財)京都市音楽芸術文化振興財団、京都市交通局
ピアノフェスティバル
オーディションで選出されたピアノ専攻生が演奏するピアノフェスティバルを、平成23年度からは京都ライオンズクラブの協賛を得て京都府立府民ホール“アルティ”にて開催しています。令和3年は6月12日に開催しました。
- 連携先:京都ライオンズクラブ
THE GIFT BOX アーティストが提案する特別なギフト
京都市立芸術大学にゆかりのある若手作家及び音楽家を迎えて、絵画や工芸作品の展示販売やコンサートを実施しています。令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開催中止となりましたが、令和3年度は、12月18日、19日に開催しました。
創作オペレッタ「不思議の国のアリス」チラシ、プログラムデザイン制作
京都子どもの音楽教室が毎年開催する演奏会のチラシ及びプログラムデザイン制作に、ビジュアル・デザイン専攻の大学院生が取り組みました。(制作期間:令和3年7月21日~令和4年2月28日)
令和3年度の演目は、創作オペレッタ「不思議の国のアリス」でした。(令和4年3月13日、呉竹文化センターホールにて開催)
- 連携先:一般社団法人京都子どもの音楽教室
研究プロジェクト「京都やきもの円卓会議」に係る連携
日本のやきもの文化に関する議論の活性化や歴史への深い理解を醸成することを目的に、三者が連携して、京都のやきもの文化について研究、記録、公開に取り組んでいます。本学からは、総合芸術学専攻の教員が参加しています。
連携先:文化市民局(京都市)、(独)国立文化財機構奈良文化財研究所
4 他大学との連携
京都大学
大学間教育連携に関する協定(令和2年3月10日)
京都大学と平成17年9月28日に合意した「京都大学と京都市立芸術大学の大学間交流に関する覚書」を踏まえ、更に教育及び人材育成の分野で包括的に緊密な協力・連携を深めることで、教育内容の充実、教育人材の育成及び大学間教育連携の推進に寄与することを目的に、大学間教育連携に関する協定を締結しました。
クロックタワーコンサート
平成17年度から始まったコンサートで、京大百周年時計台記念館百周年記念ホールにおいて実施しています。
令和2年度、令和3年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開催中止となりましたが、令和3年度は「アカデミーオーケストラ特別演奏会」と題して、クロックタワーコンサートで予定していた曲目の演奏を動画配信で公開しました。
京都大学デザインスクール
京都大学が平成25年度から大学院の専門を横断して設置している教育・研究組織である「デザイン学ユニット」に、本学は正式な連携校として協力し、同組織主催のデザインスクールでは本学デザイン科の教授が講師として参加しました。平成31年3月のユニットの解散後も、引き続きデザインスクールには実行委員会に参加し、協力しています。
大阪大学
医療・看護・工学・芸術×問題解決型イノベーション Let’s making happen
大阪大学との共同授業として、実践的医看工芸ものづくりワークショップを実施し、ビジュアル・デザイン専攻の教員及び大学院生が取り組んでいます。(令和3年度は8月〜10月に全5回で実施)
京都芸術教育コンソーシアム
子供たちの「生きる力」の育成と芸術創造都市・京都の創生に向けて、芸術系5大学(嵯峨美術大学、京都精華大学、京都芸術大学、成安造形大学、京都市立芸術大学)と京都市、京都市教育委員会等で設立した「京都芸術教育コンソーシアム」では、議長校を務めています。令和2年度は、コロナ禍でも可能なかたちでの連携授業等に取り組むとともに、芸術教育フォーラムArt-e Kyotoにも参加しました。
- 連携先:芸術系大学、京都市教育委員会
京都アカデミアフォーラム
京都大学を中心に京都府下の9大学が、京都の文化・芸術・科学について「学術面から情報発信する場」として、平成29年7月3日に「京都アカデミアフォーラムin丸の内」を開所し、以後毎年、各大学主催によるセミナー等や各大学が連携したイベント等の企画を実施しています。
令和3年10月11日〜10月15日の「京都アカデミアウィーク2021」では、本学の赤松玉女学長と、国際日本文化研究センター所長で「京都ぎらい」や「京都まみれ」など京都に関する著書も数多く持つ風俗史研究者の井上章一氏との対談を行いました。
- 協賛:京都府下の大学及び企業
全国芸術系大学コンソーシアム
東京藝術大学を中心に、国内の芸術系大学及び芸術系学部・研究科が連携・協力して設立した、「全国芸術系大学コンソーシアム」において、令和元年度より文化庁からの委託事業「文化芸術による子供育成総合事業」を受託し、本学も協力しています。
- 連携先:全国の芸術系大学
京都・大学ミュージアム連携
平成23年度に14大学15ミュージアムが相互の活性化と京都からの文化発信を目指して、「京都・大学ミュージアム連携」を発足し、本学も連携団体として参画しています。
- 連携先:大学博物館