これまでの実施の様子|サマーアートスクール2019
* 掲載内容は実施年度当時のものです。
* 開催会場について特に記載のないものは京都市立芸術大学内で実施したものです。
1. チャレンジ漆工 -沈金技法でつくるアクセサリー
実施日 2019年8月6日(火曜日)9:00〜16:00(昼休憩1時間を含む)*計6時間
受講料 8,000円(材料費込)
受講者数 24名
形式 実技
対象 経験不問(ただし小学3年生以上) *教員免許状更新講習対象講座
講師
安井 友幸(漆工専攻教授),栗本 夏樹(漆工専攻教授),笹井 史恵(漆工専攻准教授),
大矢 一成(漆工専攻講師)
内容
木製漆塗りのアクセサリーベース(円盤直径7cm)を研いで艶上げした後,その塗面に刃物で絵や模様を彫って金粉を入れる「沈金技法」を行い,ブローチやペンダントになるものを制作しました。表現範囲が小さく,道具で細い線を刻むような細かな作業が多い内容でしたが,受講者の皆さんは黙々と作品作りに取り組んでおられました。
2. 伝統日本絵画技法 絹本画に親しむ
日時 2019年8月5日(月曜日)〜8月7日(水曜日)各日10:00〜17:00(昼休憩1時間を含む)*計18時間
受講料 10,000円(材料費込)
受講者数 27名
形式 実技
対象 経験不問
講師 宇野 茂男(保存修復専攻教授)ほか
内容
日本絵画の伝統素材と表現について,絹本画の優美で多彩な表現と繊細な線描を体験しました。絹本は紙本と違って「ぼかし」や「裏彩色」などの表現に特徴があることなどについて,実習や講義を交えて学ぶことのできる濃密な内容でした。受講者の皆さんも指導補助の大学院生に熱心に質問しながら取り組んでおられました。
3. 中国絵画の見方 -時空を旅する-
日時 2019年8月6日(火曜日)〜8月7日(水曜日)両日とも10:30〜14:30(昼休憩1時間を含む)*計6時間
受講料 2,000円
受講者数 18名
形式 講義
対象 経験不問
講師 竹浪 遠(総合芸術学専攻准教授) *教員免許状更新講習対象
内容
長大な時空の中で育まれ伝えられてきた中国絵画を鑑賞するための基礎知識やヒントを紹介を交えながら,日本絵画にも大きな影響を与えてきた中国絵画についての講義となりました。本学資料館所蔵作品などの鑑賞もありました。
画像見左:黄山の雲海(講師撮影)
4. 本画になるまで -写生から小下絵へ-
日時 2019年8月7日(水曜日)9:00〜16:00(昼休憩1時間を含む)*計6時間
受講料 5,000円
受講者数 25名
形式 実技
対象 経験不問(ただし中学生以上) *教員免許状更新講習対象講座
講師
奥村 美佳(日本画専攻准教授),三橋 卓 (日本画専攻講師),廣岡祐彦(非常勤講師)
内容
日本画においては,本画(完成した作品)を描くまでに,しっかりと写生をし,いくつもの小下絵を描きつつ構想を練ることに重点が置かれます。
本講座では,枯れ蓮台など魅力的な静物をモチーフに写生し,本画のイメージを膨らませながら,たくさん小下絵を描き,対象から得た発見と自己のアイデアや世界観をいかに形にするかという造形のよろこびを味わっていただきました。
5. 京都の工芸 -人の行き交いが生み出したもの-
日時 2019年8月8日(木曜日)10:00〜17:00(昼休憩1時間を含む)*計6時間
受講料 2,000円
受講者数 19名
形式 講義
対象 経験不問 *教員免許状更新講習対象講座
講師 畑中 英二(総合芸術学専攻教授)
内容
資源が乏しい環境で発展した稀有な歴史を持ち,陶磁器・漆器・染織品など日本を代表するものとして広く知られている京都の工芸の歴史についての講義でした。琳派や日本画壇との関連についての講義のほか,明治期に日本画を陶器に写し取ろうと試みたゴッドフリード・ワグネルの技法を体験しようということで,実際に陶板に彩色する体験も交えた内容となりました。
6. 羊皮紙に描くボタニカルアート
日時 2019年8月9日(金曜日)〜8月11日(日曜日・祝日)*計14時間
受講料 12,000円
受講者数 25名
形式 実技
対象 経験者(大学生以上 あるいは同等の美術制作経験のある方) *教員免許状更新講習対象講座
講師
サイモン フィッツジェラルド(油画専攻教授),菱木 明香(アーティスト,油画専攻非常勤講師)
内容
本講座では,制作と歴史の両面からボタニカルアートの奥深さに触れました。フィッツジェラルド教授によるイングリッシュガーデンやボタニカルアートの歴史についての講義を経たうえで,ボタニカルアーティストとしても活躍する菱木明香講師の指導のもと,構内で思いおもいに採集した植物を羊皮紙に水彩絵の具で精密に描きました。A5サイズより小さい羊皮紙に細密に描かれた植物は,どの作品もとても爽やかで活きいきとした印象を受けました。受講者の皆さんも講師たちと和気藹々とした雰囲気で,楽しく取り組んでおられました。
7. 障壁画入門―なぜこの絵が描かれたのか―
日時 2019年8月10日(土曜日)10:00~17:00(昼休憩1時間を含む)*6時間
開催会場 下京区役所
受講料 2,000円
受講者数 25名
形式 講義
対象 経験者(大学生以上 あるいは同等の美術制作経験のある方) *教員免許状更新講習対象講座
講師 田島 達也(総合芸術学専攻教授)
内容
京都の寺院や御殿でよく見る障壁画に描かれている山水画,花鳥画,人物画に込められた意味について,建物や部屋の役割・機能,注文者,時代の流行,作者の個性といった複雑な要素を整理して,障壁画の意図を読み解きました。狩野派や中国絵画との関わりについてなど,盛りだくさんの内容となりました。
画像左:京都御所紫宸殿
8. 中高生に向けたデザイン基礎講座
日時 2019年10月27日(日曜日)13:00〜17:00(途中休憩を含む)*4時間
受講料 5,000円
受講者数 61名
形式 実技 / 講義
対象 中学生および高校生
講師
辰巳 明久 (ビジュアル・デザイン専攻教授),滝口 洋子 (ビジュアル・デザイン専攻教授),
楠田 雅史 (ビジュアル・デザイン専攻教授),舟越 一郎 (ビジュアル・デザイン専攻准教授)
内容
「デザインって何?」をテーマにデザインで何ができるのかについての解説(本学ビジュアル・デザイン専攻教員),学内で開催中のビジュアル・デザイン専攻学生の作品を展示した「VD展」でのギャラリートーク,実技授業として色紙を使った色彩構成を行いました。